スパイ容疑のかわいそうなシロイルカ、最後もかわいそう。
長年ロシアのスパイだと疑われていたシロイルカがノルウェーで死んでいるのが発見されました。2019年にノルウェー沿岸で見つかったシロイルカ「バルジミール」ですが、どうやら殺害された可能性があると主張する団体もいるようです。
バルジミールの死体は先週土曜、ノルウェーの港町リサヴィカ沖に浮いているのが発見されました。バルジミールの保護のために作られた動物権利団体OneWhaleは、バルジミールの死の真相を明らかにしたいと考えているとのことです。
というのも、事故ではなかったと考えているから。現在、OneWhaleはノルウェー最大の動物権利団体NOAHと協力して、ノルウェーの経済・環境犯罪調査・訴追国家機関に警察報告書を提出しています。
プレスリリースでOneWhaleは、バルジミールの死が意図的な人為的傷害によって引き起こされたという説得力のある証拠があると述べています。また
公式の検死報告書はまだ保留中ですが、予備的な調査結果ではこのシロイルカが銃撃によって殺されたことを示しています。複数の獣医、生物学者、銃弾の専門家がバルジミールの傷の写真証拠を分析しました。彼らの評価ではバルジミールの死が犯罪行為の結果であることを強く示唆しており、一刻も早い警察の介入が必要となっています。
とも述べています。
OneWhaleの創設者Regina Haug氏は、
私は過去5年間バルジミールと共に過ごし、彼のことをよく知っているんです。体と複数の傷を見たとき、すぐに銃撃によって殺されたことがわかりました。体に刺さった弾丸さえ見えたんです。
と声明で述べています。
この親切で穏やかな動物が無意味に殺害されたことは疑う余地がありません。私たちはバルジミールのために正義を追求し、バルジミールの殺害に関する情報提供が来ることを願っています。
とも述べています。
NOAHのリーダーで獣医のSiri Martinsen氏は、
シロイルカの傷は警戒すべきもので、衝撃的なことですが、犯罪行為を排除できない性質のものです。犯罪行為の疑いがあることを考えると、警察が迅速に関与することが極めて重要です。バルジミールは多くの人にとって重要な存在だったこともあり、死に関するすべての事実を明らかにしなければなりません。
と語っています。
バルジミールは2019年、ノルウェーの漁師たちによって初めて目撃されました。近くで見てみると、「Equipment St. Petersburg(装備 サンクトペテルブルク)」と印字されたハーネスがきつく巻かれていることが判明。ロシア情報機関はこれまでさまざまな目的で水生動物を使用してきたことで知られているため、ロシア情報機関から送られたスパイの可能性があると考える人も多かったようです。しかし、フレンドリーな性格で人々を惹きつけたバルジミールは、すぐに小さな有名人となりました。
ロシア政府が動物をスパイとして使用してきた歴史はありますが、動物が優秀なスパイであるというわけではありません。ロシアは、バルジミールがスパイだったこと認めていません。もしかして、バルジミールはいろんなことを知りすぎてしまい、ロシアに消されてしまったのかも?と予想している人もいるようですが、どちらにしても海の動物が人間の手によって虐待を受けているのは明らかです。
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