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ディスプレイなし。ARグラスと使うPC「Spacetop G1」を触ってきた

  • 2024年6月6日
  • Gizmodo Japan

ディスプレイなし。ARグラスと使うPC「Spacetop G1」を触ってきた
Photo: Kyle Barr / Gizmodo

パソコンが次世代に向けて形を変えようとしています。

デスクトップ、ラップトップ(ノートPC)、Surfaceのようなタブレット+PCの2-in-1端末、タブレットに外付けのキーボード、現代の人びとは様々なデバイスを使いこなしています。

でも近い将来、画面もキーボードもなくなり、ヘッドセットを装着すれば目の前の空間すべてが「パソコン」になるかもしれません。

Spacetop G1は、ディスプレイではなくARグラスとキーボードがセットになったまさに次世代のパソコン。開発するSightfulは、昨年、前身モデルとなるベータ版「Spacetop EA」を発表。グラス部分はXreal Air 2 Proを開発するXRealが制作しました。

米Gizmodo編集部が、Spacetop G1のデモイベントに参加してきました。以下、体験レポートです。

今回、Spacetop G1の初期バージョンのテストに招待してもらいました。

Sightfulの中の人の話を聞きながら、1時間ほどのセッション。G1とは一体なんなのか、初期段階にあるARの市場にどうアプローチをかけるのかなど、いろんな話が聞けました。

まず、付属のARグラスを装着すると、目の前にふわっと浮かぶ黒い背景のなかにあるシンプルなUI。Appleの空間コンピューターのように、ウィンドウをあれこれ開けます。リサイズや移動も可能。

これ、タッチパッドの簡単なジェスチャーで、ウィンドウを前後にも移動できたらいいのになぁ。

ちなみに、ARグラスと端末本体(キーボード部分)は切り離せないので、部屋の中を動き回るなら持って移動が基本。で、自分が動くと開いていたウィンドウも付いてきます。

周りにいるリアルの人とコミュニケーションをとるには、グラスを外すか、グラスと鼻の隙間から覗くしかありません。

ターゲットはどんな人?

Photo: Kyle Barr / Gizmodo

ARグラスを使うと、なにもない空間にディスプレイを置くことができる。これに向いているのはどんな人かというと、超マルチタスクな人です。マルチタスクしないといけない人。そのせいで、スクリーンがいくらあっても足りない!って人。

まさに自分がこのタイプで、日常的にマルチスクリーンを使う人です。とはいえ、180度の視界に広がる100インチのディスプレイいりますか?って言われたらいりません。いや、いならないと思っていました。

物理ディスプレイはいりませんが、ARグラス越しに見る空間でスクリーンに囲まれていると、これも悪くないなと思ってしまいましたね。近い将来、ARパソコン時代になってスクリーンに囲まれて仕事する自分の姿…、正直、容易に想像できてしまいました。そうなると、カフェで仕事はできなくなるんでしょうけどね。

SightfulのCEOであるTamir Berliner氏いわく、ラップトップのデザインはもう長年変化がなかったことで、考えねばならないところが本当に多くあったといいます。

持ち運べるコンピューターというものがあまりに慣れた道を進んできただけに、それ以上のイノベーションを誰も考えなくなっていたんです。

例えばキーボードやトラックパッドの使い勝手が悪い、ベンチマークスコアが低いと、よりよい物を探し求めるので、ラップトップを選ぶときの大事なポイントはみんなしっかり理解していますよね。

スペックとハードとしての使い勝手

Spacetop G1のスペックは、SoCがクアルコムのSnapdragon QCS8550で、GPUも同じくクアルコムのAdreno 740です。メモリは16GB。容量は128GB(別オプションあり)。

似たスペックのパソコンとベンチマークのスコア比較したいなとは思いつつ、Spacetop G1ほどたくさんのウィンドウ表示できる端末はないので、比較したいところはどうせ比較できないわけで…。

ARグラスは、OLEDディスプレイ、画面のリフレッシュレートは90Hz、視野は50度。センサーなども付いていますが、比較的軽いと思います。レノボのLegion Glassesでもそうでしたが、文章を読む程度なら、ディプレイのボケや歪みはまったく感じませんでした。

一般的なVRヘッドセットと違うなと感じたのは、あれこれ開いたウィンドウを見るには、頭をしっかり左右上下に動かす必要があるということ。

ハードでいえば、ARグラスのペアとなるキーボードはちょっと期待値より下でした。一見AppleのMagic Keyboardっぽい見た目なのですが、タイピングの感覚が違います。キーを叩いたときの深度が浅いというか、叩く感覚が物足りない。悪いというわけではないんですけどね。

一方、トラックパッドは合格点。ガラスパッドの触り心地もスムーズで、コントロールするのに十分なサイズもあります。

ソフトの使い勝手

Image: Sightful

1番気になった(心配なのが)ここ、ソフト。少なくともデモでは、動きに少しバグがありました。ただ、発売=最終版まであと数ヶ月あるので、これは改善されていくのでしょう。

開発者の方いわく、OSはAOSP (Android Open Source Project) をベースにがっつりといじったもので、マルチウィンドウはもちろんマウスの深度のトラッキングもできるようになっていると。

UIとしては、目の前にバーが1つあってここからアプリを起動するのですが、デモ時点ではここにあるアプリ=ネイティブでサポートしているアプリはほんのわずか。InstagramやYouTubeはアプリではなく、Webブラウザを介して観覧します。

Berliner氏いわく、ゆくゆくはARに特化したアプリをもっとリリースしたいとのことで、現在開発中だといいますが、いつ頃どんなものがでるのか詳細は明かされず。

Spacetop G1は10月米国で発売予定で価格は1900ドル。現在、公式サイトから100ドルOFFで予約受付中(一応日本からも予約できそうでした)。

空中での手の動きをトラッキングするハンドジェスチャーのようなUIはありません。なので、3500ドルのAppel Vision Proと横並びで考えるのは危険。というか、空間コンピュータとかARコンピュータと呼ぶには、現時点ではスクリーンを空間にたくさん浮遊できるくらいしかAR感はないので、物足りなさもあるかも。

新しい体験でありユニークだというのは、間違いありません。

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