2023年3月24日の記事を編集して再掲載しています。
最後の生き残りにはなりたくないな…。
いにしえの時代より地球で繰り返されてきた種の絶滅。太古の昔に絶滅した種が新たに発見されることもありますが、人類がある種にとっての「最後の個体」を特定できるようになったのは、ここ100年くらいのことなんだそうです。なぜかというと、最後の個体を保護するケースが多いから。
科学者は、そのいなくなったら絶滅する「最後の個体」を「Endling」と呼びます。ここでは、そんなEndlingを9種紹介します。このリストは頻繁に更新したくないですね…。
水かきまで愛くるしいこのアマガエルは、パナマに生息するRabbs' fringe-limbed treefrogで、名前はToughie(タフィー)。Toughieは2005年に毒性の強い菌類から保護するために引き取られましたが、2016年に米ジョージア州のアトランタ植物園で最後の瞬間を迎えました。
VIDEO: Back to life? A Chelonoidis phantasticus - a tortoise thought to have gone extinct about a century ago - has been discovered during an expedition to Fernandina Island in Ecuador’s Galapagos archipelago
@photoroco pic.twitter.com/oxKmabRAG2
フェルナンディナゾウガメのフェルナンダは、2019年にガラパゴス諸島のフェルナンディナ島で発見されましたが、実は1世紀以上前に絶滅したと考えられていたんです。この種が野生で確認されたのは、1906年が最後。フェルナンダのおかげでかろうじて絶滅していないことがわかったのは自然保護にとって素晴らしいニュースではあったのですが、それでも最後の個体という切なさは拭えません。ガラパゴス諸島のどこかで仲間が生き残っていることを願いつつ、長生きして最後の個体リストから消えないでね、フェルナンダ。
ベンジャミンと呼ばないで。だってフクロオオカミ(タスマニアタイガー)最後の個体はメスだったんだから。デマ流したの誰?
それはさておき、1936年にオーストラリアのタスマニア州ホバートにあるホバート動物園(ビューマリス動物園とも呼ばれている)で死んだ最後のフクロオオカミの足跡はたくさん残っています。
Image: Wikimedia Commons最後の個体が死んだあとも、しばらくは野生に生き残りがいたと考えられていますが、ベンジャミンと呼ばれていたフクロオオカミはホバート動物園で極寒の夜に飼育舎から締め出されたために命を失ったそうです。
フクロオオカミの絶滅をリバースさせようという動きもあるようですが、あくまでも近い種になるだけで、1936年に絶滅したリアルのフクロオオカミの再現はできないとのことです。
マーサ・ワシントン(米ジョージ・ワシントン大統領夫人)にちなんで名付けられたリョコウバトのマーサは、1914年にオハイオ州シンシナティ動物園で死にました。29歳。老衰でした。当時、アメリカには群れが空を覆って太陽が隠れるほどのリョコウバトがいましたが、19世紀になると電報の発達で群れの情報があっという間に伝わるようになったこともあり、大規模な狩猟によって数が激減し、二度と個体数が回復することはありませんでした。ああ、人間。
地球史上最も有名になったゾウガメ、ロンサムジョージ。1910年頃に生まれたロンサムジョージは、ガラパゴス諸島のピンタ島で最後の生き残りとしてその名を知られることになりました。ジョージの遺伝子を残すために他種との交配を試みるもうまくいかず、2012年に生涯を終え、ピンタゾウガメは絶滅。絶滅の原因は乱獲でした。
スペインアイベックスの4亜種のひとつで、ピレネー山脈を生息域にするピレネーアイベックスは、20世紀後半に狩猟が原因でスペインのオルデサ・イ・モンテ・ペルディード国立公園に追いやられてしまいます。
2000年に、最後の個体となったメスのセリアが倒木の直撃を受けて死んでいるところを発見され、絶滅が確定してしまいました。科学者たちの試みでセリアのクローンをつくることに成功したかに見えましたが、肺に欠陥があったために生まれて間もなく死んでしまったそうです。
南アフリカに生息したシマウマの亜種であるクアッガは、1878年を最後に野生で確認されることはなくなりました。
皮と肉を求めて行なわれた狩猟によって個体数が激減する中、動物園で保護されるようになったものの、飼育環境下での繁殖は困難を極め、1883年にオランダのアムステルダムにあるアルティス動物園で最後の個体だったメスのクアッガが死んで、絶滅しました。
DNA解析でサバンナシマウマの亜種であることが判明したため、交配によってクアッガを復活させるプロジェクトが1986年に発足し、似た模様を持つ交配種が誕生しています。でも、クアッガに似たシマウマは、クアッガじゃないんですよね。
1930年代に絶滅したニューイングランドソウゲンライチョウは、ソウゲンライチョウの亜種で、米北東部のニューイングランドに広く分布していましたが、食用として乱獲されたことによって、1870年までにマーサズ・ヴィンヤード島以外の地域では絶滅してしまいました。その後、数十年にわたる近親交配や病気のまん延、災害などが重なって個体数が減り、ブーミング・ベンと名付けられたオス鳥を最後に絶滅に至りました。ブーミング・ベンが最後に目撃されたのは、1932年3月11日のことでした。
ニューイングランドソウゲンライチョウも残されたDNAと他種を交配して復活させようとする動きがあるようです。
最後はヤシです。モーリシャスのキュールピップ植物園に存在する、「孤独なヤシ(Loneliest Palm)」と呼ばれるヤシ(Hyophorbe amaricaulis)は、絶滅してしまった伝説の鳥ドードーが生息していたことで有名なモーリシャス島の固有種なのだそうです。モーリシャスで次に絶滅するのは、このヤシかもしれません。
命に限りがあるように種にもいつか絶滅するときがくるのだとしたら、狩猟や乱獲、乱開発、人的気候変動のように防げる原因であってほしくないですね。
「絶滅した幻の鳥、ドードーを復活させる」遺伝子工学企業の挑戦 ちょっと禁断、な気もする。遺伝子工学企業のコロッサル・バイオサイエンス社は火曜日、絶滅した幻の鳥「ドードー」の復活に挑戦すると発表しました。「脱絶滅」活動を支えるため、あらたに1億5000万ドルの資金調達も済ませたもよう。すでに同社は2022年9月には「ドードー復活プロジェクト」を計画していましたが、今回さらに一歩踏み込んでその壮大なプランやシードファンディングの状況を提示。目標達成に向けた本格 https://www.gizmodo.jp/2023/02/colossal-bring-back-the-dodo-de-extinction.htmlReference: NFSA Films / YouTube, The Scientist Magazine