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抑止待ったなし…世界平均気温は産業革命前より2度も上昇している

  • 2023年11月27日
  • Gizmodo Japan

抑止待ったなし…世界平均気温は産業革命前より2度も上昇している
Image: Shutterstock

1.5度ならず2度までも…。

ついに世界平均気温の上昇が、観測史上初めて2度の壁を超えました。今年の異常な暑さを象徴するような出来事でした。今年は底が抜けた感があって、ある程度なにが起こっても驚かないように心の準備をしていたのに、いきなりの2度突破は寝耳に水でした。

Image: EU Copernicus

観測史上初の2度超え

Provisional ERA5 global temperature for 17th November from @CopernicusECMWF was 1.17°C above 1991-2020 - the warmest on record.

Our best estimate is that this was the first day when global temperature was more than 2°C above 1850-1900 (or pre-industrial) levels, at 2.06°C. pic.twitter.com/jXF8oRZeip

— Dr Sam Burgess (@OceanTerra) November 19, 2023

欧州連合(EU)のコペルニクス気候変動サービスのSamantha Burgess副所長は、11月19日、Xに17日の世界平均気温が産業革命前(1850年〜1900年の平均)を2.06度上回ったと投稿しました。観測史上初の2度超えです。めでたくない。

️ ERA5 data from @CopernicusECMWF indicates that 17 November was the first day that the global temperature exceeded 2°C above pre-industrial levels, reaching 2.07°C above the 1850-1900 average and the provisional ERA5 value for 18 November is 2.06°C. pic.twitter.com/lLGwlCsZtP

— Copernicus ECMWF (@CopernicusECMWF) November 20, 2023

そしてそのショックの余韻さめやらぬ翌20日、今度はコペルニクスが、18日の世界平均気温が産業革命前を2.06度上回ったと投稿。しれっと2日連続の2度超えです。また、この投稿では前日17日の数値が2.07度に訂正されていました。気候変動はめでたくない史上初ばかりです。

史上初の1.5度超えから8年

コペルニクスによると、観測史上初めて日毎と月間の世界平均気温が1.5度を超えたのは2015年12月でした。その後、1.5度超えはエルニーニョ発生時に気温が最も影響を受ける冬から翌春に見られたのですが、今年6月には、夏として初めて産業革命前比で1.5度の壁を突破して話題になりました。

史上初の1.5度超えから約8年で、2日間とはいえ2度を超えてきたのはちょっとショックでした。もしかすると今年は年平均気温が観測史上初めて1.5度を超えるかもしれないといわれ、過去12万5000年で最も暑い年になるのは確実な状況を憂えている中でのいきなりの2度超えで、温暖化が着実に進んでいるのを改めて思い知らされました。

このままだと、2030年代前半までにはパリ協定の努力目標である1.5度を、2050年代初めには同上限の2度を超えると予想されています。また、世界気象機関(WMO)は、2023年から2027年までの5年間で年世界平均気温が1.5度上昇の壁を超える確率を66%としています。

非営利の気象機関であるBerkeley Earthは、90%の確率で今年の世界平均気温が産業革命前比で1.5度を超えると予想しています。米航空宇宙局(NASA)や米海洋大気庁(NOAA)は、もっと低い確率を予想しているようです。

もう少しさかのぼると、年間の世界平均気温が産業革命前比で初めて1度の壁を超えたのは、2015年でした。2015年は、今年と同じくエルニーニョ現象が発生した年、エルニーニョ1年目に当たります。

今年か来年に年間の世界平均気温の上昇が1.5度に達するとしたら、1度突破から10年かからないってことになります。「1度超えた!」って気候科学者間で衝撃が走ってから、まだ8年くらいしか経っていないのが衝撃的です。

長期的傾向としての2度超え

今回の2日間に渡る2度超えを長期的視点で捉えると、パリ協定の2度目標が不可能になったわけではなく、「まあ、長いこと生きていたらそういう日もあるよね」とも言えるのですが、昨今のスピード感あふれる温暖化の進行と、今年に象徴されるような気候変動の影響を受けた気象災害の多さと激化を考えると、のんきに構えているわけにもいかないと思うんですよね。

Berkeley EarthのZeke Hausfather氏は、今回の2日連続2度超えについて、The Washington Postで次のようにコメントしています。

1日くらい気温が2度や1.5度を超えたからといって大騒ぎすべきじゃないと思いますが、それでも、今年われわれが経験している地球規模の極端な気温は、驚愕すべきサインです。

今回は1日、2日の出来事でしたが、これまでの経緯を見る限り、今後はこういう日が増えてくると予想できます。秋や冬の暖かい日はウェルカムと感じる人もいると思います。

でも、これが傾向になってくると、秋や冬でも異常気象につながります。また、長い間続いてきた季節ごとの気候が急激に変化すると、生態系のバランスが崩れる恐れもあります。

私たちの生活に直接関係する範囲では、季節的な気候の変化が農業や漁業に影響し、最終的に私たちの食卓や財布に跳ね返ってくることになりかねません。スーパーで「なにを食べようかな」じゃなく、「なにが買えるかな」で悩まなきゃいけない未来は避けたいですよね。

1.5度上昇はオーバーシュート後(いったん1.5度を上回るのが前提)で、また下回るように努力するしかないかもしれませんが、2度超えはまだ避けられる可能性があるので、少しでも暗くない未来にするために、迅速な気候変動対策が望まれます。

リミットまであと少し。平均気温が1.2℃上昇した地球で起こっていること CO2排出を減らして、地球温暖化を食い止めなくては。「産業革命前からの地球の平均気温上昇を1.5℃以内に抑えるために、許されるCO2排出量枠」は、今まで想定されていたものより少ないことが、新たな研究で明らかになりました。今週『Nature Climate Change』誌に掲載された研究結果によると、この10年以内に地球の平均気温が摂氏1.5℃(華氏2.7℃)に達する可能性が50%となり、地球は https://www.gizmodo.jp/2023/11/study-reveals-shrinking-timeframe-to-contain-global-war-jpn.html

Reference: Axios, Sam Burgess, EU Copernicus / X, EU Copernicus (1, 2), Reuters, Carbon Brief, AP, Berkeley Earth, MET Office, The Washington Post, Department of Treasury

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