筋トレとは無関係です。
いつかなくなる枯渇性資源(石油など)への依存から脱却すべく、さまざまな人が持続可能な社会の実現へ挑戦を続けています。
IBMのWebメディアMugendai(無限大)に、石油素材に代わる新たな合成タンパク質素材を開発した方が登場。クモの糸を実現しようと始まった開発から、どんなスゴい素材が生まれたのでしょうか。
インタビューに登場していたのは、Spiber(スパイバー)株式会社の取締役兼代表執行役・関山和秀さん。
同社が約12年の歳月をかけて開発したのが、合成タンパク質素材の「ブリュード・プロテイン」です。2019年には、アウトドア用品ブランドのTHE NORTH FACEから、この素材を使ったジャケットが発売されています。
開発のきっかけは、大学時代の仲間との雑談から。「地上最強の虫」について語っていると、自分より大きな虫を捕らえるクモの糸が候補に上ります。
伸縮性があり強靭で、人間の体同様タンパク質で構成されるこの物質を人工的に生成できれば、世界が変わるかもしれない。元々、地球規模の課題を解決する事業を起こしたいと考えていた関山さんは、ついに探し続けたものを見つけたと感じたそうです。
紆余曲折の後、クモの糸の再現はなりませんでしたが、結果的にまったく新しいタンパク質の開発に成功。微生物を利用した「発酵」でつくることから、ブリュード・プロテインと名付けられました。
Image: Mugendai(無限大)この新素材による革命が期待されるのが、アパレルと自動車。そのポテンシャルは単なる石油資源の代替に収まらないそうで、関山さんは以下のように語っています。
アパレル領域においては、「環境分解」される素材づくりを目指しています。たとえば、洗濯排水から海に流れる化学繊維由来のマイクロプラスチックは、年間50万トンとも言われています。(中略)原料を枯渇資源である石油に頼らず、環境負荷の高い動物にも依存せず、海洋を含めた環境分解性を持った新素材を開発し、アパレル製品に活用していくことで、地球環境の保全において大きな役割を果たしていけると考えています。
自動車の素材に応用すれば軽量化と耐衝撃性の向上が期待できるそうで、もしかしたらクモの糸よりスゴイものができちゃったのかもしれません。
その他にも、タンパク質が切り拓く未来の可能性など、続きはMugendai(無限大)よりお楽しみください。
Source: Mugendai(無限大)