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大気汚染が低レベルでも、ずっとそこで生活していれば1日にタバコ1箱吸うのと同じくらいのダメージに

  • 2019年8月19日
  • Gizmodo Japan

Image: Getty

どれだけ汚染が少なくとも、されている限り健康に悪いようです。

汚染された空気を吸い込むことは、1日に1箱のタバコを吸うのと同程度の健康被害に繋がることが、火曜日に掲載されたJAMA(ジャーナル・オブ・ジ・アメリカン・メディカル・アソシエーション)の研究結果で発表されました。

これは、さまざまな大気汚染物質が肺気腫の発生に果たす役割を長期的に検討した、初めての研究とのこと。そしてその結果は、大気汚染が肺に深刻なダメージを与える可能性があることを示しています。

長年広範囲で多民族を調査した

この研究は、多民族の動脈硬化を調査している、Multi-Ethnic Study of Atherosclerosis (MESA)が出したデータを基にしています。これには2000年〜2018年の間に米国全土6つの地域にて、45歳から84歳までの成人7071人を対象に行われた、心臓と肺のCTスキャン及び肺機能検査の結果1万5000件以上が含まれています。

こうしたデータはここでかなり役立ちます。なぜならサンプルの規模が大きいだけでなく、ロサンゼルス、シカゴ、ニューヨークといったアチコチの大都市での、異なった人種や民族から取られたデータだからなのです。

オゾンだけは増えていた

これらほとんどの都市では、粒子状物質、窒素酸化物、黒色炭素の大気汚染レベルの低下が見られています。ですがオゾンだけは唯一の例外で、増加しているとのこと。調査対象の都市では、オゾンの年間平均濃度が10〜25ppb(ppbは十億分率、大気汚染物質等の含有量を表すのに用いられます)だったのでした。

環境保護庁(EPA)の基準では、100ppb以下の濃度では健康上の危険性はないとされているものの、今回の調査にて、低濃度であっても長期間さらされることは公衆衛生上でも、危険である可能性が示されたのでした。

オゾンの危険性

たった3ppbであっても、オゾンを10年以上浴び続けた人は、毎日タバコを29年間吸っている人と同じ肺気腫のリスクに直面します。極端な暑さは地表レベルのオゾン汚染を悪化させ、そして著者らは、この汚染物質が気象危機の下でもっと広がるであろう可能性を指摘しています。

この研究には関わっていない、テネシー州ヴァンダービルト大学の薬学部で副校長を務めるブライアン・ クリストマン氏が、EATHERにこう教えてくれました。

この研究結果が示すのは、大気汚染に安全なレベルがないってことですよ

貧困層の移民は汚い地域に住みがち

残念ながら、すべての人が等しくこの汚染を経験するわけではありません。ですが低所得のコミュニティーや有色人種の地域社会は、大気の質が低い地域に最も住みやすい傾向がある、といくつかの研究で明らかになっています。

私たちは、大気汚染が心臓病やそのたの肺疾患を引き起こすことを、すでに知っています。そして今後は、肺を老化させ死を早める肺気腫の脅威も、それらのコミュニティーが直面するリストに追加して良いでしょう。

ゼロ・エミッションが解決の鍵?

トランプ政権が環境保護を後退させ続ける中、社会から疎外されたコミュニティーは、そこで大気の質が低下すると、さらに大きな負担を負う可能性を孕んでいます。

ですが必ずしもその運命が待っているわけではありません。クリストマン氏は、「路上にもっと電気自動車を走らせ、クリーンなエネルギー源を開発するなどの行いが役立つかもしれない」と希望を示してくれました。

Source: YJAMA Network, MESA, EPA UNIVERSITY of WASHINGTON, PNAS

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