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中国の大奮闘! 北京冬季オリンピックに見る「低炭素化」への取り組み

  • 2022年2月15日
  • GetNavi web

現在、中国の北京ではアスリートたちが熱戦を繰り広げていますが、ホスト国がこの祭典を舞台に挑んでいるのが環境問題です。2020年に同国は「2030年にカーボンピークアウト、2060年のカーボンニュートラルの実現に向けて努力する」と宣言しており、いわば今回のオリンピックは中国の低炭素社会実現の試金石。会場のあちこちでは、二酸化炭素の排出を抑えるために、さまざまな工夫が見られます。

↑「鳥の巣」は2022年冬季オリンピックのメイン会場として再利用されている

 

近年のオリンピック・パラリンピックは、環境に配慮することはもちろん、大会を通じて持続可能な社会づくりを推進する場となっています。2021年に開催された東京オリンピックは、環境負荷をできるだけ抑えるために既存施設を再利用しました。今回の北京オリンピックは「起向未来(Together for a Shared Future〔ともに未来へ〕)」というスローガンのもと、「低炭素エネルギー・低炭素会場・低炭素交通」の三本柱からなる「グリーン・オリンピック」の実現を目指しています。

 

「低炭素エネルギー」の利用については、東京オリンピックと同様に、北京の全会場でグリーンエネルギー(再生可能エネルギー)が採用。一方、「低炭素会場」に関しては東京オリンピックとやや異なります。東京オリンピックでは国立競技場が建て替えられたのに対して、北京オリンピックでは、2008年夏季大会のメイン会場「北京国家体育場(通称「鳥の巣」)」を再利用しています。この体育場は当時の建物を改装するとともに、建物の構造の周りに張り巡らされた発電ガラスは、ガラスでありながらソーラーパネルの役割も果たしています。

 

会場における低炭素化の取り組みの中で特に注目されているのは、二酸化炭素を利用した製氷技術。これは、二酸化炭素の排出を抑えると同時に、排出された二酸化炭素を冷却材として再利用することが特徴。この装置は大会の低炭素化に貢献するだけでなく、会場の氷上温度差を0.5℃以内にコントロールすることで、選手たちのパフォーマンスに良い効果を与えるように設計されています。

 

また、中国語で「水立方(ウォーターキューブ)」という愛称で親しまれている「国家遊泳中心(国家水泳センター)」は、改修工事によって「氷立方(アイスキューブ)」に生まれ変わり、カーリング種目の会場として再利用しています。この「変身」は、この施設にもともと備わっていたプールに、カーリングを行うための機能を加えただけなので、プールとしての機能は失われておらず、夏季にはプールに戻すことができます。

↑水から氷へ。水泳センターからカーリング種目の舞台に変身したアイスキューブ

 

水素燃料自動車が1000台以上

「低炭素交通」については、近年の中国では電気自動車が急速に普及していますが、冬季オリンピックではそれだけでなく、水素自動車も走っています。水素燃料車両の投入台数は1000台以上で、トヨタの車両が最も多くを占めていると報じられており、北京オリンピックにおける新エネルギー車の利用率は85%以上とのこと。

 

東京オリンピックと同様に、北京冬季オリンピックでも客席に観客の姿はほとんど見られませんが、中国の低炭素社会実現への取り組みには拍手を送るべきかもしれません。

 

執筆/加藤夕佳

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