サイト内
ウェブ

緑の木が1本あれば、熱帯夜は1.4度も涼しくなる! 米大学の研究

  • 2021年9月14日
  • GetNavi web

「木はたくさんあればあるほど、より涼しくなる」と思う人は少なくないかもしれません。確かに森林は暑さを和らげますよね。しかし、先日アメリカで発表された論文によると、1本だけで植えられている木でも、夜間の熱を抑えるのに役立つことがわかりました。

アメリカン大学の研究チームは、米国の首都ワシントンD.C.の異なる地域で、2018年夏のある1日の気温データを7万点以上収集し、分析しました。その中には、木に覆われている舗装された道や未舗装道路、木が植えられている公園などで測定された気温が含まれています。

 

その結果、独立した木が天蓋のようになり、測定地点の半分以上を覆っている場合、木がまったくない地点に比べて、夜間の気温が1.4℃低いことがわかりました。また、木で覆われている部分が測定地点の約20%という場所でも、木がない地点と比べて気温が低いうえ、夜明け前の時間帯でも比較的に涼しいことが判明。平均すると、単体で植えられている木の冷却効果は日没後か午後6時〜7時頃に現れ、夜間まで続く模様です。

 

木陰の冷却効果は以前から知られており、例えば、日本の環境省にその仕組みを説明しているサイトがあります。それによれば、日向と木陰では、後者のほうが気温が低いと思われがちですが、実際には両者の気温はほぼ同じ。それがなぜ、木陰のほうが涼しく感じられるかといえば、その原因は路面から放出される熱にあるといいます。日向で気温が30℃の場合、木陰でも気温は同じく30℃ですが、日向にあるアスファルトの路面の温度は約50℃になるのに対して、木陰の路面はおよそ32℃と低いのです。また、気温30℃の晴れた日でも、日向の体感温度は40℃ほどになりますが、木陰なら太陽の光が遮られ、しかも路面からの照り返しが大幅に減ることで、日向に比べて体感温度は7℃ほど低くなることもあるとのことです。

 

しかし、上記のように体感温度と気温は別のもの。なぜ葉が茂った木が1本あるだけで夜間の気温が1.4℃も下がるのかを説明するためには、別の理由が必要かもしれません。

 

いずれにしても、近年、日本だけでなく世界中で夏の暑さが厳しくなり、都市部ではヒートアイランド現象が起きています。大きな都市では広い公園が少なく、1本だけで(または周りにある木から離れて)植えられている木も多いでしょう。だからこそ、今回明らかになった木の冷却効果がヒートアイランド減少対策に役立つ、と同研究チームの助教授は述べています。

 

【出典】Michael Alonzo et al. 2021. Spatial configuration and time of day impact the magnitude of urban tree canopy cooling. Environmental Research Letters. 16 084028. 

キーワードからさがす

gooIDで新規登録・ログイン

ログインして問題を解くと自然保護ポイントが
たまって環境に貢献できます。

掲載情報の著作権は提供元企業等に帰属します。
(C)ONE PUBLISHING