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見どころ満載!「西武・電車フェスタ」詳細&おもしろ発見レポート

  • 2021年6月10日
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〜〜6月5日開催 西武・電車フェスタ2021 in 武蔵丘車両検修場〜〜

 

鉄道会社が催す恒例のイベントも徐々に開かれるようになってきた。6月5日(土曜日)、西武鉄道の武蔵丘車両検修場(埼玉県)で「西武・電車フェスタ2021 in 武蔵丘車両検修場」が行われた。同フェスタは実に2年ぶりの開催となった。

 

入場者を最大5000人に制限、完全事前申込制で行われたこの催し。主な見どころと、”おもしろ”を中心にレポートしたい。

 

【はじめに】西武鉄道の武蔵丘車両検修場とはどのような施設?

会場となった武蔵丘(むさしがおか)車両検修場はどのような施設なのか、はじめに見ておこう。西武鉄道では長らく「所沢車輌工場」で、車両の製造および検修を行ってきた。筆者は隣接する東村山市で育ったということもあり、所沢駅のすぐそばにあった工場の前を通るたびに、今日は何の電車が工場に入っているのかな、と興味津々で眺めたものだ。この工場が老朽化により、埼玉県日高市に引っ越して2000(平成12)年6月16日に、誕生したのが武蔵丘車両検修場である。

↑検修場の屋内には2000系が並んでいた。仮の台車をはき、座席などは外されていた。塗装し直すためにボディの補修作業が行われていた

 

8万4750平方メートルという広大な敷地では、毎年のように一般公開イベントが開催されてきた。筆者の住まいが遠くなったこともあり、これまで訪れる機会がなく、はじめての訪問となった。現在、西武鉄道では自社での電車製造を行っておらず、この検修場では、主に重要部検査や全般検査などの検査が行われている。西武の電車の安全運転のために欠かせない施設でもある。

 

【フェスタ紹介①】はやる心を抑え会場へ向かった

↑朝鮮半島で見られる魔よけの境界標が立つ高麗駅前。会場は駅から徒歩15分の距離。飯能駅から臨時の無料送迎バスも運行された(左下)

 

武蔵丘車両検修場の最寄り駅は西武池袋線の高麗駅(こまえき)。検修場は駅から徒歩15分ほどの距離にある。フェスタは11時から15時まで開かれた。駅に降り立つとふだんは静かな駅前に人出が。国道299号を飯能駅方面へやや歩き、途中からいつもは開放されていない、検修場への専用歩道を歩く。

 

この日は飯能駅と会場を結ぶ無料送迎バスも運転されていた。入場を最大5000人に制限されてのイベントとはいうものの、少しでも早く会場へ行きたいという人が多く、すでに行列ができていた。とはいえ“密”な状態ではない。訪れる人も適度な間をとっており、やはりこのあたりがコロナ禍ならではのイベントの現状なのだろう。

↑入場口では検温と消毒を実施。さらにレッドアロー号の特製ファイル(右上)が来場者にプレゼントされた

 

入場口へ到着。ここで検温と手の消毒。終わると、西武鉄道から来場者全員にプレゼントがあった。「池袋線レッドアロー号 ラストランプロモーション」と名付けられたクリアファイルが1人1枚配布されたのだった。こちらは2020年11月8日に横瀬車両基地で開かれた「車両基地まつり in 横瀬」で配布されたものと同じだ。なかなかおしゃれなレッドアローのファイルとあってうれしいプレゼントだった。

 

さらに小学生以下の子どもたちには、「Laview電車型ティッシュボックス」(なくなり次第、配布終了)が、また12時30分〜14時30分の間、高麗駅から帰宅する人には「レッドアロークラシックオリジナルマスクケース」がプレゼントされた。今回のイベントは入場無料である。にもかかわらず訪れるだけで、複数のプレゼントがあり、お得感が感じられるイベントとなった。

 

【関連記事】
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【フェスタ紹介②】武蔵丘車両検修場の中の様子は?

入場口からすぐに武蔵丘車両検修場の建物の入り口があった。どのような施設が場内にあり、どのような業務が行われているのか、写真で見ていこう。

 

入るとまず、天井が高く、奥行きのあるホールのようなスペースがある。ここには薄緑色の鉄橋のような“もの”がある。これはトラバーサーと呼ばれる電車の移動装置だ。このトラバーサーにより、検修場に入ってきた電車を作業にあわせて、建物内をタテに動かして所定の位置へ移動させる。もしくは台車などの移動が行われる。

↑検修庫の中には車両移動用のトラバーサーが2基、備えられている。同検修場の作業の進め方を解説する案内(左下)も用意されていた

 

入口から入るとトラバーサーの左側には、台車、車輪、電動機のメンテナンス、そして塗装を行う施設がある。台車や車輪のメンテナンス、塗装が行われる施設内は入場できなかったものの、写真付きの案内があり、概要をつかむことができた。また一部は開放され、車輪の「輪軸展示」と、電車を動かすのに重要な役割を持つ「主電動機展示」も行われていた。

↑台車から外された車輪がずらりとならぶ。こちらで研磨や、一部は新しい車輪が組み込まれていく。写真での説明(左下)も行われていた

 

トラバーサーの右側には、検修場に入場してきた電車の台車が置かれ、機器や座席を取り外し、塗装に向けて準備を行うスペースがある。検修が終わり出場するための組立もここで行われる。

 

こうした検修場の作業の工程が写真付きで解説されていた。フェスタでは、訪れた人たちが会場内をせわしなく巡っていたため、こうした案内に関心を持つ人が少なめに感じられたのが残念だった。

↑仮の台車をはいた2000系の中間車。手前には同車両の台車を展示していた。またブレーキ部品の制輪子も紹介していた

 

今回、検修場に入場していた車両は黄色いボディの2000系と、特急レッドアロー号として新宿線を走る10000系だった。これらの電車がここでしっかりメンテナンスされて、出場してまた一頑張りするわけである。

 

【フェスタ紹介③】トラバーサー乗車ほか体験イベントを用意

◆トラバーサー乗車体験

同フェスタでは複数の体験イベントを用意していた。その代表的なイベントがトラバーサー乗車体験だった。

↑検修場内にあるトラバーサーへの乗車体験。入場者を限ったこともあり、密にならずに乗車体験が楽しめた

 

検修場には2基のトラバーサーが設けられている。1基は移動用に固定されていたが、北側の1基は乗車体験として動かされた。ふだんは電車が乗るところに人が乗って動くというのも不思議な体験だった。

 

他にも「非常通報装置取扱い体験」などの体験コーナーが設けられていたが、この内容は後述したい。

 

【フェスタ紹介④】この日の主役はやはりレッドアロークラシック

◇2編成が並ぶ撮影コーナー

今回、最も注目を浴びたイベントがあった。それが「レッドアロークラシックファイナルイベント」。10000系といえば、長年、西武の路線を走り続けてきた特急形電車だ。池袋線の特急は2019年春に登場以来、新型001系Laviewに置き換わり、現在10000系は、新宿線での運転のみとなり、特急「小江戸」として走り続けている。登場してから四半世紀にわたり走り続けてきた10000系だったが、池袋線での特急電車が001系に置き換わり、少しずつ引退する車両が出ている。

 

この10000系の1編成7両のみが、クリーム地に赤ラインという、初代レッドアローの塗装に2011(平成23)年に変更されて「レッドアロークラシック」として走った。一編成限定ということもあり、人気車両だった。

 

この車両が、6月5日に西武新宿駅〜武蔵丘車両検修場間を往復するツアー列車として運転された。そしてツアー列車が、「レッドアロークラッシック」としてまさに現役最後の営業運行となった。

↑検修場の入口に並んだ10000系「レッドアロークラシック」と「西武 旅するレストラン『52席の至福』」(右側)

 

↑ラストランのヘッドマークを付けた「レッドアロークラシック」。西武新宿駅〜西武秩父駅間をかつて走った「おくちちぶ」の名を表示した

 

沿線には、最後の姿をカメラに納めようと多くのファンがつめかけた。武蔵丘車両検修場では、この到着した「レッドアロークラシック」と「西武 旅するレストラン『52席の至福』」の並んだ姿の撮影が楽しめる「撮影コーナー」が設けられた。この撮影コーナーには、撮影待ちの人たちの列ができ、人気の高さがうかがえた。

 

ちなみに「西武 旅するレストラン『52席の至福』」では、デビュー5周年を記念して、体験乗車と、“特別カフェタイム”の営業が行われた(事前予約制、人数限定)。そして、検修場内でおしゃれなカフェタイムを楽しむことができた。

 

【フェスタ紹介⑤】見どころがたっぷりあって時間が足りない

検修場は広く、いろいろな設備を使った見学コーナーが設けられていた。代表的なポイントを見ておこう。

 

◆電車グルグル巡りツアー

↑階段を上がると10000系と2000系の屋根上が見学できた。パンタグラフやクーラー、アースなどの機器の案内も用意されていた

 

ちょうど検修場に入場していた10000系と2000系を利用した「電車グルグル巡りツアー」。床下機器の案内や、ペダルを踏むと汽笛(警笛)を鳴らすことができるコーナーを見て回る。そして通常時は作業用に使われる階段を上がり、屋根上に付くさまざまな機器やパンタグラフを見て回る。いわば電車の構造を知ることができるツアーとなっていた。

 

◇「保線機械展示」コーナー

↑西武鉄道の保線車両マルチプルタイタンパー09-16CSM、車両の中央にある機器で枕木下のバラストの整備を行う

 

通常、保線専用の車両を間近で見る機会はほとんど無い。そんな保線機器の代表でもあるマルチプルタイタンパー(以下「マルタイ」と略)と、軌陸車(詳細後述)が展示されていた。

 

マルタイの役目は次のような作業だ。長い期間、電車が走り続けると、枕木と、その下のバラストとの間にすき間ができてしまう。これにより電車の乗り心地も悪くなる。マルタイは、定期的に出動して、レールを持ち上げ、枕木下のバラストをつき固めて、安定した線路の状態に復元する作業を行う。

 

会場で西武鉄道のマルタイの銘板を見ると「09-16CSM」という形式名で、オーストリア製であることが分かった。海外から輸入されることが多いマルタイが、縁の下の力もちとなり、営業運転終了後の深夜に働いて安全を守っているわけである。

 

◇「鉄道各社物販」コーナー

↑鉄道各社物販のコーナーでは西武グループの近江鉄道、伊豆箱根鉄道はもちろん、大手私鉄各社も参加して賑わった

 

入口に一番近いところに設けられていた「鉄道各社物販」コーナー。入場するとどうしてもこのコーナーに寄り道したくなる。今回は、西武グループの伊豆箱根鉄道や近江鉄道以外も多くブースを設けていた。大手私鉄では、東急電鉄、京王電鉄、京成電鉄、京浜急行電鉄。ほかに流鉄、富士急、江ノ電、秩父鉄道など計14社が出店していた。各ブースにはレアな品物も多く、グッズファンの注目度がかなり高いように見えた。

 

◇お子さま制服撮影会

↑001系Laviewほか3車両の大型写真の前で、西武鉄道の制服を着てポーズを決める子どもたち。お父さんも熱心に撮影を楽しんでいた

 

今回は親子連れの入場者が目立った。鉄道好きの親子に合わせていくつかのコーナーが設けられた。その中で人気は「お子さま制服撮影会」。001系Laviewや、40000系、10000系レッドアロークラシックの大きな写真の前で、西武鉄道の制服と制帽をかぶっての写真撮影が楽しめた。とはいえ、スタッフは、撮影が一回終わるごとに、すぐに制服や帽子の消毒に追われていた。こういう時期のイベントだけに気遣いも大変なように感じた。

 

◇「行先表示器」コーナー

↑LEDの表示器コーナー。レアな駅名が表示されるごとにカメラを向けるファンも多かった

 

LEDの表示器が多く並ぶ「行先表示器」コーナー。申し出を受けた行先表示を設定できるコーナーとなっていた。中高生ぐらいの若いファンが前列に陣取り、並んだLED表示器の表示が変るごとに、その表示をカメラに納める姿が見受けられた。

 

【フェスタ紹介⑥】時代の先端をいく路線バスも展示された

今回のフェスタで展示されていたのは電車ばかりではなかった。西武バスの新型車両も展示、また乗車することができた。展示されていたのは「自動運転大型バス」と「燃料電池大型バス」の2台。すでに各社で「自動運転大型バス」の実証実験が行われているが、西武バスでも同様の実験を行っている。また将来に備えて「燃料電池大型バス」も実際の路線で活用し始めている。

↑西武バスが所有する「燃料電池大型バス」(手前)と「自動運転大型バス」が展示された。車内への乗車可能で、親子連れが興味津々

 

この数年、急速に実験が進み、そして導入されている2種類のバス。特に燃料電池バスは、大手のバス会社の導入も盛んで、街中でも徐々に見かけるようになってきた。実際のところ、現場ではどのように見ているのだろうか。展示コーナーのスタッフは、

 

「水素ステーションがまだ少なく営業時間が限られているところが課題でしょうか。営業時間の終了に間に合わせるために、早めの運行時間に使わざるを得ないのが現状です。あと燃料費も割高なのです」。

 

将来的には脱炭素社会に向けて燃料電池バスが増えていくことだろう。また高齢化、人材不足ということもあり自動運転の技術も向上していくと思われる。とはいえ、まだまだ課題もあるようだ。こうした新しいバスの導入は大手バス会社だからこそ可能なのだろう。

 

さてここからは、今回のイベントに来て知ることができた、またおもしろかった“発見”を見ていくことにしよう。

 

【おもしろ発見①】踏切の特殊信号発光機の光は左回りだった

◆非常通報装置取扱い体験

↑踏切の非常ボタンを押すとどうなるのか体験できるコーナー。ボタンを押すと特殊信号発光機が点灯、運転士に危険を知らせることができる

 

「非常通報装置取扱い体験」というコーナーでは、緊急時の対応方法を紹介するコーナーで、なかなか興味深かった。電車の車内非常通報装置、ホーム上の列車非常通報装置(非常通報ボタン)、踏切支障報知装置の紹介とともに、どのようにボタンを押して対応すれば良いかが体験できた。中でも筆者が気になったのが踏切支障報知装置。ボタンを押すと、最寄りに立つ特殊信号発光機が赤く光り、運転士に危険を知らせる仕組みとなっている。

 

この特殊信号発光機、鉄道各社で導入している形が異なる。西武鉄道の場合は、5つのライトがぐるぐる回ることにより、緊急事態を運転士に知らせている。この光の回り方なのだが、あえて左回りで光が回る(上記写真を参照)。なぜ、右回りで光が回らないのか不思議に感じた。時計の回り方と逆の左回りすることで、人間の視覚に刺激をあたえて、緊急であることを感覚的に伝えているのかも知れない。

 

 

【おもしろ発見②】車両移動機は単独だと意外に速い

◇車両移動機が検修場内を自走

↑車両移動機が自走する姿も公開された。電車を引く時よりは格段に速い。連結器は電車を引くため複雑な構造をしていた(右下)

 

検修場の中では、電車がパンタグラフを上げて自走することがあまりない。中での移動は、車両移動機という専用の車両が牽引して電車を移動させている。この専用機は力が強く、10両編成、約300トンという重さの電車であってもラクに動かせるのだという。

 

今回のイベントでは、この車両移動機が電車を引かずに自走する姿を見ることができた。通常の電車を引く時にはゆっくり進むのだが、自走すると意外に速い。メーカーの同タイプの車両性能では「手動単機運転時には最高時速8kmでの運転も可能」と紹介されているのだが、同基地内で稼動していた車両移動機は、もう少し速いように感じた。

 

【おもしろ発見③】軌陸車にはパンタグラフが付いていたがさて?

◇Laview色をした新型軌陸車

「保線機械展示コーナー」では新型の軌陸車が展示されていた。軌陸車とは、道路を走ることばかりか、鉄輪を持っているため、線路の上を走ることができる事業用車両だ。中型トラックをベースに造られていることが多い。現場では保線要員を乗せて道路上を走り、踏切などで、車輪を出して、線路を走り、現場へ向かう。

↑公開された新型の軌陸車。上下に動く作業台の上にはパンタグラフ(右上)が付いていた。さてこの役割は?

 

↑道路上を走る時はタイヤで、線路上を走る時は鉄輪を出して走行する。意外に車体が上がることにも驚かされた

 

今回のイベントに登場した軌陸車は銀色。実は001系Laviewの車体カラーに合わせてこの色にされたそうである。車のエンジンをかけ、鉄輪を線路に降ろす工程、さらに高所作業用に造られた作業台の上げ下げの実演が行われた。その荷台の上に、パンタグラフが付いている。このパンタグラフはどのような役目があるのだろう。スタッフに聞いてみると、アースの役目があるのだそうだ。

 

電気作業は、電車の運転が終了した夜間に行われることが多い。作業にあたって、架線に流れる電気は止められる。通電したままでは、危険だからだ。もしも通電した時には、作業員の感電も起こりうる。

 

そこでこのパンタグラフを上げて作業を行うのだそうだ。電気がもし流れたとしてもアースの役目を持ち、作業員を守ることができる。軌陸車のパンタグラフにはアースの役割があるとは知らなかった。

 

【おもしろ発見④】懐かしのコンプレッサーを見つけた!

◇電動空気圧縮機(コンプレッサー)の展示

↑コンプレッサーがずらりと展示されたコーナーにカメラを向けるファンも。右下が西武鉄道701系に搭載された古いコンプレッサー

 

検修場では、新旧さまざまな電動空気圧縮機(以下「コンプレッサー」と呼ぶ)の展示も行われていた。コンプレッサーとは、空気を圧縮して、その空気圧を利用するための装置だ。電車ではブレーキや、ドアの開閉、空気バネの作動などに使われている。

 

今は横長のボディを持つコンプレッサーが多い。その中で異色の丸いコンプレッサーが展示されていた。AK-3コンプレッサーと案内にある。大正時代に設計され旧鉄道省や国鉄標準型として長い間、各種電車に使われていたもので、西武鉄道では1960年代半ばに新造された701系に搭載された。701系は所沢車両基地で製造された新車だったが、当時の西武鉄道は、古い車両からの流用機器を使うことが多く、701系も外装は新しかったが、古いタイプのコンプレッサーを使っていたのだった。

 

701系が駅のホームに停まっている時に「ツー、ウォン、ウォン、ウォン……」というような甲高い音を奏でる。筆者は幼いころにそれを真似て口ずさむこともあった。そんな特長のあるサウンドを今もかすかに覚えている。以前に同フェスタでは、この音を聞く催しが行われたそうだ。今回は展示のみだったのが、ちょっと残念だった。

 

【おもしろ発見⑤】「流鉄行き」の機器も置かれていた

◇展示コーナーではなかったものの

↑検修庫で見かけた大きな黒い機器は断流機と記されていた。上にチョークで「流鉄へ」と書かれていた

 

展示コーナーではなかったものの、通常時は検修場として稼動しているだけに、興味深いものが多々見られた。ある一角に置かれた黒い大きな機器。よく見ると断流器とあった。断流器とは、電車の主電動機へ流れる電流をON・OFFするための機械だとされる。

 

このボックスの上には白いチョークで「流鉄へ」と書かれていた。流鉄の電車はすべてが元西武鉄道の新101系だ。西武鉄道でも新101系は多摩川線などでわずかに残っているが、多くが引退してしまっている。そんな古い電車の機器は、貴重ということもあり、同検修場で整備された上で譲渡されるのだろう。この断流器以外にも「流鉄へ」と記された機器が複数あった。西武を引退した新101系の機器は取り外されても、こうして今も他社に引き取られていることが良く分かった。

 

【おもしろ発見⑥】ロングシートお持ち帰り! お疲れさまです

◇人気の鉄道部品販売コーナー

↑武蔵丘車両検修場へは西武池袋線の線路沿いに専用歩道が延びている。帰りには鉄道部品を大事そうに持ち帰るファンに出会った(右)

 

鉄道会社の催しでは、使用済みの鉄道部品が多く販売され、鉄道ファンに根強い人気がある。希望者も多いことから、今回はこの鉄道部品を販売する「西武鉄道グッズ販売」コーナーへの入場がかなり制限されていた。事前に西武鉄道のアプリ経由で、入場券が発行され、当日には4回、各回30分限定で販売された。入場開始時間が決められており、各回20人限定、計80名(別途ツアー参加者から抽選で40名)のみが入場できた。いわば“狭き門”だったわけだ。それでもグッズファンは多く、筆者はこの販売コーナーのみ容易に近づけなかった。

 

フェスタの帰り道、ロングシートの座席と運転席用の折り畳みイスを、大事そうに抱えるファンと出会った。さすがにロングシートの座席は長く、身長ぐらいの長さがある。運ぶだけでも休み休みで大変そうだった。とはいえ、聞いてみると希望の品物がゲットできたのか、とてもうれしそう。「どちらも5000円です!」とのことだった。会場には駐車場がなくマイカーでの持ち帰りができないが、覚悟して購入したのだろう。「部屋で使おうかと」……。長イスとして使うのだろうか、用途を考えることが、グッズ好きにとってたまらない至福の時なのかも知れない。

 

いろいろ見てまわると11時から15時というフェスタの時間はあっという間にすぎた。なかなか内容の濃いイベントだったが、10000系のレッドアロークラシックとは最後のお別れとなってしまい、筆者もこの列車が好きだっただけにちょっと寂しく感じる。最後に筆者自ら「ありがとう」の感謝の気持ちを込めて一枚のカードを作ってみた。よろしければご笑覧ください。

↑西武池袋線、西武秩父線を走っていたころのレッドアロークラシック。奥武蔵の山景色や桜や青空が良く似合った電車だった

 

 

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