シソといえば刺し身のツマとしてお馴染みの「食べ物」ですが、花も観賞用としてとても人気なのです。
小さめの花が穂状(すいじょう)についていてとても綺麗。加えて実も使い勝手があって大切にされます。
今回はシソのそういった部分に焦点を当ててお話します。
シソの花は夏のおわり頃に咲きます。その手前の時期までは栄養成長という、自身を大きくする生育段階ですが、夏を過ぎると子孫、つまり種を残すための生殖成長の段階に移行します。
そして花だけをつける茎、「花茎」が伸びてきます。このことを「とう立ち」というのですが、シソはまさにこの時期に花を咲かせるのです。
シソの花は白、薄紫に加えてピンクのものもあります。
花の大きさは3mm前後、稲穂のように花が集まって付いている部分を花穂(かすい)と言いますが、この花穂の全長ですら7,8cmになれば良いほうです。
小さくて可愛い見た目と言えます。
花は9月の中旬から下旬にかけて枯れてしまいますが、その後は実をつけます。
ケシ粒のような見た目でとても小さいですが、昔から食用として重宝されています。
「シソの実の塩漬け」や「シソの実の佃煮」などが作られます。
シソには「善良な家風」、「力が蘇る」という2種類の花言葉があります。
前者は世代を超えてシソの葉・花・実を料理に扱い、健康の一助にしていた習慣があったことからついたもので、後者は葉の薬効が優れているため、体調を崩しても葉を食べれば「力が蘇る」としたのでしょう。
シソは葉だけでなく、花や実にも特長があるとおわかり頂けたと思います。
これからは今回の情報をもとに道端に生えているシソなどに注目してみてはいかがでしょうか。
※トップ画像はPhoto by こけちゃんさん@GreenSnap