秋、鮮やかな青紫色の花を咲かせるリンドウ。その魅力は美しい見た目だけではありません。
リンドウが愛されてきた理由と育て方のポイントを、花の特徴と魅力を通してご紹介します。
リンドウは秋を代表する山野草の1つです。主に日本では本州から中国、九州にかけて自生しており、9月下旬〜10月中旬にかけて、鮮やかで美しい青紫色の花を咲かせます。
リンドウは変異が大きいため、葉が細長いホソバリンドウ、白い花を咲かせるシロバナリンドウ、草丈はやや低く葉が細いキリシマリンドウなど、様々なフォームに分類することができます。
野草として栽培されることが多いリンドウですが、近年では品種改良がなされており、店頭などでも見かけるようになりました。
リンドウは日本人に古くから愛されてきた花です。その美しい見た目から観賞用として特に人気が高いですが、魅力はそれだけに留まらず、根っこが胃腸を健康に保つ働きをもった生薬としても重宝されてきました。
また、聖徳太子の時代は紫色が最高位を意味する高貴な色として扱われてきたことから、敬老の日などの贈り物としてもふさわしい花だといえます。
1つだけでなく、色々な顔をもつリンドウが人々に愛されてきた理由がわかりますね。
さて、続いては鉢植えで行うリンドウの育て方のポイントについてご紹介します。
開花期は9月〜11月ですので、植え付けは3月、挿し芽は5月〜6月、肥料は4〜6月の間に行いましょう。
大切なのは日常のお手入れです。咲き終わった花を放置していると、栄養がたねを作る方に取られてしまうため、摘みとってください。
また、根の乾燥に弱い植物なので水切れは禁物です。土の表面が乾いてきたらたっぷり水やりをしてください。
真夏日以外は日によく当てて育ててやることが大事です。
開花後はたねができるので、次のシーズンまた花を育てることができます。根気強さが必要ですが、山野草の面白さですのでぜひ試してみてくださいね。
リンドウは見た目も中身も心惹かれる美しい花です。皆様が想いを込めて育てたリンドウはより一層素敵な花を咲かせるでしょう。
ぜひ、一度挑戦してみてくださいね。
※トップ画像はPhoto by むっちゃんさん@GreenSnap