「この花はツツジの仲間です」と言われて、「かわいい!」と思いましたか? それとも、「これがツツジ?」と思いましたか?
一見、ツツジには見えない。それがドウダンツツジ(灯台躑躅)です。
日本原産のドウダンツツジ。むかし、灯りをともすのに使った“結び灯台”というものに似ているところから「トウダイ」がなまって「ドウダン」となったといわれています。また、「満天星躑躅」とも書かれますが、これはたくさんの花が咲いている様子を、満天の星が瞬く姿になぞらえているからなのです。
ドウダンツツジが属するツツジ科には、いくつかの属があります。
例えば
このように、同じツツジ科でも属が違うと、姿形が違うものがありますね。そう考えると、ドウダンツツジがツツジといわれても不思議はないのかもしれません。
さて、ドウダンツツジは、スズランのような白いつぼ形の花を、新しい芽が伸びるのと同じ4〜5月頃に咲かせます。そして、秋には葉が真っ赤に紅葉しますので、1年を通してさまざまな姿を楽しむことができます。
また、ドウダンツツジはかなり強健なので、生垣にしたり庭木として楽しんだりしやすいともいえるでしょう。わが家には2本のドウダンツツジがありますが、そのうち道沿いに植えられているドウダンツツジは、人が倒れこんだのか、根元から10cmくらいの高さから2つに裂けてしまいました。枯れてしまうかも……と思っていましたが、そのまま成長し、今年もたくさんの花を咲かせています。
春の花を楽しむのはもちろんですが、紅葉の時期もオススメです。編集部のオススメの場所を最後にご紹介しておきますので、ぜひ足をお運びください。
(エバーグリーン編集部 愛垣)