【目次】
①:SDGsワークショップ
②:私たちは何を克服してきたか
③:この物語は誰の幸せにつながるだろう
④:子どもには世界を変える力があるか
⑤:SDGsの17の目標との関係を考えてみよう
じゃあ、みてみましょうか。目標2の「飢餓をなくそう」が目標5の「女子の教育」っていうのと関係しているって貼り付けた人がいますね。
目標4の「質の高い教育」で、インターネットに関係することを書いた人もいるね。他にも「コミュニケーション」「男女平等」「児童労働」っていうキーワードもあるね。こんなに出てくるなんてすごいね。
目標6にある「水」のことは、目標7の「エネルギー」にもつながるっていうのも見えてきますね。クリーンなエネルギー、これはJ-POWERに関係が深い問題ですよね。
目標8の「働きがいも経済成長も」では、人手不足や外国人労働者のことを書いている人がいますね。
目標11「住み続けられるまちづくり」には「高齢化」「コミュニティ」「人口減少」「インフラ整備」「空き家」なんてキーワードもあります。
目標12「つくる責任つかう責任」は「大量生産大量消費」「プラスチック問題」「フードロス」というのが書かれていますね。
目標13「気候変動」は「エネルギー問題」「温暖化」。
目標14の「海の豊かさ」には「ごみ」について書いている人がいるね。
目標15「陸の豊かさ」のところでは「ポイ捨て無くそう」「環境に対するひとりひとりの意識」「自然保護」「農薬」「外来種」なんていうのもでてきました。
目標16の「平和と公正」では「いじめのない、虐待のない社会」と書いた人がいますね。これは、学校だけのことじゃない、社会全体の問題ですよね。
目標17の「パートナーシップ」は「直接的コミュニケーションの不足」と書いた人がいました。直接顔をあわせて、握手するようなコミュニケーションが大事になってくるだろうなってことですね。そのほかには「税金の無駄遣い」「財政赤字」「少子高齢化」「歴史文化を守ること」なんていうのもありますね。
実はSDGsの中には「歴史」っていう言葉は入っていないんです。日本からはもっと歴史や文化といった風土を大事にしていこうというメッセージを世界に向けて発信していきたいですね。
いま出しあった課題のなかで、自分はこの課題が一番重要だと思う、あるいはこの仕事についているからにはこれを解決しなくてはと思うようなものがきっとあることでしょう。そんな課題を一つ選んで、大変だったけれど最後には解決しました!となるような「克服ストーリー」を考えみてください。主人公を自分たちにして、自分の人生そのもののなかで本物のストーリーとして完結させられたらどうかなって思うんです。なんとかやり抜き、人の知恵を借りて協力しあいながら、学びあいながらやっていきましょう。それが、SDGsなんですね。17の目標のどれかだけをやればいいっていうのではなく、それぞれにつながりがあることに気づき、それをうまくいかしながら取り組んでいきましょう。そして、土器を発明して寒さを克服した縄文人にも負けないような豊かな発想で、世界の何かを解決する人になっていこうねというのが、私のメッセージです。
次回最終回の後編は手島先生の特別授業「学校教育での実践と全体セッション」をレポートしていきますのでご期待ください。