カフェを終えてのアンケートには「日本人の民度はやはりまだ低い。教育が大切だと思うが、どのような教育が必要か議論することから始めることが必要だと思った」「これまでのエコ×エネ・カフェではどのような社会がいいかということが中心だったので、具体的に意見を届ける方法について考えたのは新鮮でした」「世代によっていろいろな意見がある。利害関係のない人たちと自由に話し合うことは刺激になった」などという意見がありました。
これまでエコ×エネ・カフェに数回参加しているという学生の阿部さんは「話すことを通じて一人ひとりの意識が高まりとてもよかったと思います。全体セッションで参加者一人ひとりの意見に触れることができたことも良かったです」と話してくれました。
J-POWERの内定者でもある桑畑さんは「大学で環境の活動をして、関心のない人をいかに巻き込むかをいつも課題だと感じてきました。いろいろな意見を持った人たちがいますが、熟議は異なる層のいろいろな意見をまとめる上で、可能性のある方法だと感じました」という感想を話してくれました。
以前、エコ×エネ体験ツアーに学生として参加し、現在は社会人である前川さんは、「今回はエコロジーやエネルギーに関係させつつ、政策提言というこれまでとは違う視点から進めたのが面白かったと思います。これからもいろいろなテーマの組み合わせから発見することを楽しみにしています」という感想を共有してくれました。
エコ×エネの「×」は、それぞれの立場にある人が100%以上の力を発揮することによる相乗効果で社会課題を改善していくというJ-POWERの意志を示しています。東日本大震災を経て、また、世界的にも環境問題や経済情勢など多くの課題を抱える時代に、私たちはエコロジーとエネルギーについてどのような解を見い出していけばよいのでしょうか。エコ×エネ・カフェは来年度も継続される予定です。今後の展開も、お楽しみに・・・。
これまで学者の方や行政、NGOの方などを対象に議論をしたことはありましたが、今回のようにいろいろな人たちが集まってざっくばらんに議論するというのは初めてで、とても有意義な時間でした。「熟議」についてはこれまで日本では研究的目標で扱われてきましたが、ここにきて実際に導入することも含めて考えられるような風潮が生まれているように思います。これから日本の社会でもどのような議論が展開されるか、楽しみでもありますね。
ライター:株式会社yukikazet 今井 麻希子(いまい まきこ)
カメラマン:アクアデジタルフォトス 田川 哲也(たがわ てつや)