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川崎重工、韓国大手製紙会社の全州製紙向け廃プラ・バイオマス焚ボイラ引き渡しを完了

  • 2019年3月16日
  • エネクトニュース
全州製紙向け廃プラ・バイオマス焚ボイラ引き渡し完了
川崎重工業株式会社は3月14日、韓国ソウル市のエンジニアリング会社である三千里ES社から受注していた廃プラスチック・バイオマス焚ボイラを、韓国大手製紙会社である全州製紙に同社を通じて引き渡しを完了したと発表した。

今回引き渡したボイラは、RPF(Refuse Paper & Plastic Fuel、産業系廃棄物のうちマテリアルリサイクルが困難な古紙および廃プラスチック類を主原料とする固形燃料)、および木質チップを燃料とする内部循環流動床ボイラ(ICFB:Internal Circulation Fluidized Bed Boiler)タイプとなる。

このボイラは、全州製紙の工場内発電設備更新の一環として採用されたもので、同種のボイラとしては、川崎重工にとって過去最大となる毎時131トンの高温・高圧蒸気を供給するものという。

ボイラから発生した蒸気と蒸気タービンから発電された電気は、製紙工場操業に使われるほか、余剰電力は電力事業者に売電されることになっている。

現在は、設備更新一式を請け負った三千里ES社による工事と試運転が無事完了し、順調な運転を続けている段階となり、今回の引き渡しにより、韓国へ同社が納入する同種ボイラとしては、3件目となるとのこと。

なお、同社のICFBは、廃プラ、PKS(Palm Kernel Shell、パーム椰子果実の殻部分を原料とする燃料)、バイオマス燃料のゴムの木・廃木材・木質チップのほか、現在は利用が少ない廃棄物固形燃料のRDFやRPFなどの様々な燃料を用いて、高効率発電に必要な高温・高圧の蒸気を発生させる能力を有している。

アルカリ成分を多く含むバイオマス燃料も使用可能に
またこのボイラは、流動床部を燃焼セルと収熱セルに分け、流動空気の速度差により流動媒体を燃焼セルから収熱セルに循環することを特長としている。

これにより、燃焼ガスと流動媒体の流れが分けられ、ボイラ内の伝熱管に対し腐食や効率低下の悪影響を及ぼす恐れのある塩素分のほか、カリウム・ナトリウムなどのアルカリ成分を含む燃料を安定的・連続的に燃焼させることができることとなる。

したがって、これまで利用が少なかった塩素分を多く含む廃棄物固形燃料や、アルカリ成分を多く含むバイオマス燃料も使用可能となるとしている。

(画像はプレスリリースより)


▼外部リンク

川崎重工業株式会社 プレスリリース
https://www.khi.co.jp/pressrelease/detail/

 



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