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東洋紡のFO膜、デンマークの地熱水を活用した浸透圧発電プラントに採用

  • 2018年12月21日
  • エネクトニュース
中空糸型正浸透膜(FO膜)が浸透圧発電プラントに採用
東洋紡株式会社は12月17日、デンマークのベンチャー企業SaltPower社など3社が共同で運営する浸透圧発電のパイロットプラントに、同社の中空糸型正浸透膜(FO膜)が採用されたと発表した。

同プラントは、デンマークの各地で古くから発達・普及してきた地域熱供給システム(製造した温水や蒸気などの熱を一カ所に集約し、配管を通して地域内の商業施設や住宅などに供給するシステム)の一つに併設されている。

同社のFO膜は、塩分を通さずに水を通す性質を有していることから、これを隔てて塩水と淡水を接触させると、浸透圧差により塩水側に水流が発生するため、これを利用してタービンを回すことで発電する仕組みとなる。

同国でのこれまでのシステムは、地下からくみ上げた地熱水(塩水)を熱源の一部として用いた後、そのまま地下に戻していたが、同プラントでは、これを淡水との塩分濃度差を利用して行う浸透圧発電に活用し効率を高めるという。

そして地熱水を活用した浸透圧発電は、太陽光や風力に比べ天候や昼夜に左右されない新しい再生可能エネルギーとして、このところ注目が集まっている。

実用規模の浸透圧発電プラント運転は世界で初めて
なお同プラントは、同型の浸透圧発電方式としては業界最大となる20kWを発電し、これは一般家庭約50世帯分の電力に相当する規模となる。これまで実験的な浸透圧発電設備はあったものの、実用規模の浸透圧発電プラントが運転を開始するのは、世界で初めてという。

同所では、2019年9月頃まで実証実験を行い、その後1MWクラスの発電が可能なプラントを建設、稼働する予定とのこと。

(画像はプレスリリースより)


▼外部リンク

東洋紡株式会社 プレスリリース
http://www.toyobo.co.jp/news/pdf/2018/12/press745.pdf

 

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