家畜ふん尿のバイオガスで水素を製造して利用
環境省は1月17日、同省の委託事業である「しかおい水素ファーム」の開所式を1月24日に行うと発表した。
北海道鹿追町に設置された「しかおい水素ファーム」は水素製造・貯蔵・輸送・利用を一貫して行う水素サプライチェーンの実証施設。水素の製造には家畜のふん尿に由来するバイオガスを原料として用いる。
ファームで製造される水素は燃料電池自動車(FCV)や定置型燃料電池などで使用されるが、水素は利用時にCO2を排出しないので、地球温暖化対策に有効なエネルギーとして注目されている。環境省では低炭素な水素の利活用を中長期的な地球温暖化対策の一環として、平成27年度から実証事業を進めている。
地域と連携して省エネと低コスト化に向けて
「しかおい水素ファーム」ではエア・ウォーター株式会社が代表事業者となり、自治体の鹿追町と帯広市と連携している。この事業の特徴として、家畜のふん尿を用いての水素製造から最終的な利用までを一貫して実証する日本初の取り組みであるという。
実証事業では農業地域、寒冷地特有の課題に対応した水素サプライチェーンの実証と、省エネ化、低コスト化に向けた課題を抽出していく。
(画像はプレスリリースより)
▼外部リンク
環境省 リリース
http://www.env.go.jp/press/103519.html