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現代の日本、表現、思想を“伝える”場所とは?磯崎新氏×康芳夫氏

  • 2016年8月30日
  • エネクトニュース
国際暗黒プロデューサー 康芳夫と各界の巨人たちの饗宴
監修・康芳夫氏、著者・平井有太氏の『虚人と巨人』サブタイトル「国際暗黒プロデューサー 康芳夫と各界の巨人たちの饗宴」という本が9月1日に刊行される。この本に収まり切らなかった、巨人の一人建築家・磯崎新氏(85)の発言等を紹介する。http://enect.jp/people/isozaki-kou/
建築家・磯崎新
磯崎氏が3千人入れるオペラハウスを改造しNYの伝説のディスコ『パラディウム』を建築したことについて康芳夫氏が次のように発言している。「僕がよんだモハメッド・アリのボディガードたちと、深く繋がっていたらしいマフィアなんかが来てたよ。パラディウムを巡って、NYの裏社会の微妙な関係が成立したわけだ。」そして、『パラディウム』はミック・ジャガー御用達のすごいディスコなのだということだ。

初めは1回に3千人しか入らないということだった。だが蓋を開けてみると、夜中から朝まで入れ替わりがあり、1日に一万人もの人が入った。そしてこれが年中無休3年間位続いた。1試合に最高5万人導入できるヤンキースタジアムは、年間60日試合がある。1年間に『パラディウム』が動員していたのが3百万人だとすれば、ヤンキースタジアムよりもディスコが多く動員していたということで有名になった。当時は朝日新聞が大きく書き、いまでも『パラディウム』は伝説のディスコだと語り継がれている。

現代の日本、表現、思想を伝える場所は
現代の日本、表現、思想を伝える場所は、イランではないかと磯崎氏は考える。イスラム的な建築空間は東洋に近いという井筒俊彦氏の考えに感銘を受けたとしている。

磯崎氏は井筒氏よりイスラム的な建築空間について習ったナダル・アルデラン氏と一緒に展覧会を開いている。「イスラム哲学」の基本はスーフィーという神秘主義の一派で、一瞬の神秘哲学だとする同氏の考えに磯崎氏はこう言っている。

「これはロジックを超えています。アラブ人というのは視覚と聴覚が敏感で、いきなりイメージが入ってくるのです。イスラムの人と付き合うと感じるが、僕もそちらに近いです。」

ザハ・ハディドがそういう人なんじゃないかと思って磯崎氏は、国際コンペで当時無名だった彼女を選びだしたこともある。

友人は鳩山邦夫氏、友人の友人はアルカイダ
鳩山邦夫氏は生前「友人の友人がアルカイダ」という発言で物議を醸していたが、その最初の友人は磯崎氏だと言われている。これに対して磯崎氏は実はもう一人、間にいると言っている。友人は鳩山邦夫氏、友人の友人はアルカイダだということだ。

磯崎氏はカタールの王子様の参謀として、関係が深くその開発を全部やることになっていた。その王子は兄弟同士の争いで一族から刺されて失脚した。とはいえ彼の考えで「イスラム美術館」ができた。設計はイオ・ミン・ペイで、イスラム美術という特定の展覧会がなかった当時画期的であった。

石頭のイデオロギーに定まらない、稀有な存在は楽々と左右の壁を乗り越えるだろうか。電力の自由化が現実となった今、
常識にとらわれない柔軟な思考が、日常生活を根底から変えてくれるのかもしれない。


▼外部リンク

建築家・磯崎新 × 虚人・康芳夫
http://enect.jp/people/isozaki-kou/

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