アメリカ一周経験ありの店主が作る横浜「PENNY'S DINER」の極上バーガー! レトロキュートな50年代のアメリカ気分が味わえる名店を訪問

  • 2025年3月25日
  • CREA WEB

さあ、50年代アメリカへ!

 1996年にグルメバーガーブームが到来して以来、ファストフードチェーンとは一線を画した本格的なバーガーを提供する店が次々と登場し、その人気はいまだ衰える気配がありません。

 特に、50年代アメリカのレトロな雰囲気を持つアメリカンダイナーは、フォトジェニックな空間でバーガーが楽しめるとあって、大きな注目を集めています。実際、Instagramでは15万件以上のユーザーが「#アメリカンダイナー」で投稿をしており、「映画のワンシーンのよう」と興奮気味に料理や店内の写真を共有しています。単に美味しいバーガーを食べるだけでなく、まるで海外旅行に来たかのような世界観に浸れるアメリカンダイナーは、今まさに訪れてみる価値ありのスポットです。

 そこで今回は、そんなアメリカンダイナーの中でもファンが「ここは外せない!」とイチオシする、神奈川県横浜市にある名店「PENNY’S DINER」を訪問。魅力的なインテリアの秘密、そしてお店自慢の絶品料理をご紹介していきます。


アメリカで培ったバーガー愛&父と紡ぐ魅力のインテリア


ここだけ見るとまるでニューヨークのよう。

 みなとみらい線の日本大通り駅から徒歩3分。横浜・大さん橋のすぐ手前、海風が吹き抜ける場所にあるのが、赤と緑に光る看板が目を惹く「PENNY'S DINER」です。

 店名の両隣には「コカ・コーラ」のサインが貼られているのも印象的で、後で解説しますが、このコカ・コーラとの繋がりもこの店の魅力のひとつ。また、大きなガラス窓には、今や珍しいネオンサインが何個も掲げられており、レトロアメリカンな情緒が訪れる者の心をワクワクと盛り上げてくれます。

 同店のオーナーを務めるのは、強面のハンバーガーマスター・湯浅直人さん。途切れることなくやってくる来客対応の合間を縫って、創業までのストーリーや店内インテリアの秘密を聞いてみました。


真っ赤なエナメル張りの席はアメリカンダイナーの代名詞!

「以前はパンケーキで有名なオーストラリア・シドニー発のダイニング『bills』、その後は原宿にあるBBQハウスの『SMOKEHOUSE』に勤めていましたが、前からハンバーガーをメインにやりたいという想いがあって、地元だった横浜で2016年にここをオープンしました。家族の影響で学生時代にヒッチハイクでアメリカ一周をした経験があり、そこで知った味を日本でも食べて欲しかったんです」(湯浅直人さん、以下同)


コカ・コーラグッズが所狭しに並ぶ店内は圧巻。

 アメリカへの関心を湯浅さんに与えたというご家族のお話を聞くと、驚きの秘密が返ってきました。

「実は父が『ペニージャパン』というコカ・コーラのライセンス商品などを製作・製造している会社の創業者で、その影響ですね。店内の家具やインテリアも父の会社の品物なので、結構レアなものが揃っていますよ。飾っているコーラの瓶には100年以上前に流通している物もあるので、たまにマニアの方がそれ目当てで来ることもあります。でも、店内目当てのワンドリンクでの来店はお断りしていますので、来たらちゃんと何か食べていってほしいです。ごはん、美味しいですよ」

豪華なビジュアルと確かな味が詰まったメニュー

 ここからはそう語る湯浅さんこだわりの絶品料理を見ていきましょう。

●「チミチュリバーガー」(2,070円)


新宿にあるパン屋「峰屋」から仕入れた外カリ中モチのバンズ。

 まず紹介するのは、「PENNY'S DINER」の代名詞でもあるハンバーガーメニューから、高さ約10センチを超える大迫力のバーガーをピックアップ。毎朝大きなブロック肉を、包丁を使い手作業でチョップしているアメリカ産牛肉100%のパティは、噛みごたえがあり、旨味もたっぷり。野菜は生オニオン、トマト、そして口当たりの柔らかいベビーリーフという、シンプルながら抜群の調和を生み出すチョイスが光ります。

 しかし一番の特徴はあまり耳馴染みのない「チミチュリソース」にあります。これは、アルゼンチン発祥の肉料理に添えるソースで、白ワインビネガーにオレガノやパセリを合わせたさっぱりとコク深い味わいが魅力。ワイルドなパティに香り豊かな酸味がベストマッチです。

 湯浅さんいわく「南米でステーキを食べていた時に出会って、これはバーガーと合わせたら美味いぞと思った」とのこと。食べるときは専用の包装紙にバーガーを移してから、豪快にかぶりつくべし。

●「ガーリックシュリンプフライ」(1,199円)


味がしっかりしみこんだ大ぶりのエビは病みつきの味……。奥のソルト&ペッパーもコカ・コーラモチーフ。

 次はバーガーと併せて頼みたい人気のサイドメニューからこちらの商品をチョイス。ガーリックシュリンプといえばハワイの名物料理として知られていますが、同店のガーリックシュリンプは本場の味を超えていると、お客さんから太鼓判をもらっているそうです。

 大きなエビはニンニクが効いた漬けダレが中までしっかり染み込んでおり、パンチ強めな味わい。それを支えているのがエビの下に敷き詰められたカリカリのフライドポテト。軽めの油でサクッと揚げたこのポテトとエビを交互に食べれば、あっという間に平らげてしまうはず。

「ポテトの上にチリソースやチーズをかける『ローディッドポテト』というアメリカ料理がありますが、これはそれからアイデアをもらいました」。ご飯とサラダがついた「ガーリックシュリンププレート」(1,650円)という数量限定のメニューもあるそうなので、ガーリックシュリンプの虜になったらこちらも要チェックです。

●「ビッグオレオシェイク」(1,450円)


これぞアメリカンダイナーなビッグサイズ!

 最後は、お腹いっぱいでも不思議と入ってしまうデザートメニューをご紹介。約20センチはあるかという巨大なグラスは「ペニージャパン」で作っている物なのだとか。そこになみなみと注がれたシェイクは、「PENNY'S DINER」自慢のメニューのひとつです。

 選び抜いたプレミアムなアイスクリームと舌触りの良い牛乳に合わせるのは、砕いたたっぷりのオレオ。その上には、見た目とは裏腹にライトな口当たりが魅力のホイップクリームがこれでもかと乗っています。これらを混ぜ合わせて一口飲めば、その背徳的な美味しさにノックアウトされるはず。

 湯浅さんは世界最大のフードスポーツの祭典「World Food Championships」への出場権がもらえる、国内最大級のハンバーガーコンテスト「JAPAN BURGER CHAMPIONSHIP 2023」で4位になったこともある実力派。横浜に足を運んだ際には「PENNY'S DINER」の絶品ハンバーガーをぜひ堪能してみてください!

PENNY'S DINER(ぺニーズダイナー)

所在地 横浜市中区山下町海岸通り1-1 貿易協会ビル1F
営業時間 11:30〜18:00(L.O. 17:15)、月曜〜17:00(L.O.16:15)、金〜日曜・祝日〜21:00(L.O. 20:15)
電話番号 045-228-7742
定休日 無休
https://www.pennysdiner-yokohama.com/

文=むくろ幽介
写真=志水 隆

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