料理を「作らない・作れない」ことに罪悪感を持っている人に贈る、フードライター・白央篤司さんの金言&レシピ。
どんなものであれ、作ろうと思ったそのこと自体が尊い。今晩はひと品、作ってみませんか?
明けましておめでとうございます。今年もよろしくおつきあいください!
さて罪悪感撲滅自炊入門2025年の初回は、ブロッコリーを使ってパスタを作りましょうか。ブロッコリーをくたくたになるまで煮て、ソース代わりにしていきます。これ、私の大好物。野菜をたっぷり、手軽にとれますよ。
ブロッコリーは冷凍のを使います。最近はコンビニでも置いてるところが増えました。「忙しくて、なかなか買いものも出来ない」人も買いやすく、保存期間が長い点もいいかな、と。小分けに切られていてすぐに使え、生ごみが出ないのも魅力です。
・ブロッコリー(冷凍):120g程度
・厚切りベーコン:40g
・水:150ml
・オリーブ油:大さじ1
・鶏がらスープの素:小さじ2
・塩:小さじ1/3
・スパゲティなど好みのパスタ:1人前(80〜100g程度)
・あれば 黒こしょう少々
下ごしらえは、ベーコンを1.5センチ幅程度に切ることだけ。切ったベーコンと他の材料すべてをフライパンに入れてください。さあ、強火にかけて沸くまで待ちましょう。この間にスパゲティのお湯を沸かしておくと後がスムーズ。
ぐつぐつ沸いてきたら……。
フタをして、強めの中火にして4分煮ます。
4分経ったらふたを開けます。このとき、熱い湯気に注意!
そしてフォークなどでブロッコリーを軽く押してみてほしいのですが、ここでも汁はね注意! ですよ。少し冷めてからやると安全。フライ返しなど、柄の長いものでも代用OKです。ブロッコリーにちょっと力を入れて、グニュッとつぶれるようなら加熱完了。まだかたければ、ふたをして1〜2分ほど中火にかけてください。
ブロッコリーをすべてつぶしたら、袋の指示どおりに加熱したパスタを加えて、また中火にかけ全体をよくからめましょう。
さあ、完成です。好みで黒こしょう少々、オリーブ油をひとたらしでさらにおいしい。さっぱりしつつ、結構食べごたえありますよ。ブロッコリーって独特のコクと旨みがあるのが魅力。ベーコンはハムやウィンナーでもいいし、アンチョビに替えてもおいしく出来ます。ミニトマト数個を加えるとさらにうま味も野菜量もアップ。
あ、ベーコンは残ったら冷凍できますよ。すぐに使わないようなら冷凍して、また次回使ってくださいね。
パスタ1人前、写真右のが便利で最近よく使っています。「マ・マー」シリーズの、ちょっと短くて小鍋でも煮えやすく、3分で煮上がるのが手軽でうれしい。写真左は生タイプで、これまた小鍋で煮られて2分でOK。料理は週末たまにするぐらい、という人は使い切りやすいものが便利ですよね。
寒い時期も本番、どうか風邪などひかれませんよう。また来月、お目にかかります。
白央篤司(はくおう あつし)
フードライター、コラムニスト。「暮らしと食」がメインテーマ。主な著書に、日本各地に暮らす18人のごく日常の鍋とその人生を追った『名前のない鍋、きょうの鍋』(光文社)、『台所をひらく 料理の「こうあるべき」から自分をほどくヒント集』(大和書房)、『はじめての胃もたれ 食とココロの更新記』(太田出版)がある。
https://www.instagram.com/hakuo416/
文・撮影=白央篤司