東海道新幹線の貸し切り車両で、乗客に新潟県の日本酒を楽しんでもらうイベント「プレミアム清酒新幹線」が2024年8月24日、東京〜新大阪間で開催されました。
このイベントは、「佐渡島の金山」が世界文化遺産に登録されたことを記念したもの。車両を貸し切っての日本酒のイベントは、JR東海でも初めてのことだそう。
イベントでは、佐渡市内にある全5蔵の蔵元や社員を招いて、佐渡の銘柄を中心に、およそ片道2時間半、日本酒と料理が振る舞われました。
車内で提供されたお酒は、佐渡5蔵の地酒を含む、合計14銘柄。料理は、厳選された新潟の食材を使って飲食店を展開する「Tsubamesanjo Bit」が担当。新幹線に同乗した原澤和直・統括料理長は「低温で熟成し、余韻が長い『緑川』には、しっかりめの味のタルタルを合わせてみて」などと、日本酒とのペアリングを解説しました。
佐渡は、海岸線がおよそ280キロメートルもある、本州最大の島。四方を海に囲まれた海洋性の気候で、四季の変化に富んでいます。
佐渡の蔵元によると「最盛期には、佐渡だけで200もの酒蔵があった」そう。そして現在は、尾畑酒造、逸見酒造、天領盃酒造、北雪酒造、加藤酒造店の5つの酒蔵に。尾畑酒造の平島健社長は「佐渡の5蔵のお酒は、それぞれまったく違った個性を持っています。まずはぜひ、その違いを楽しんでみてほしいです」と話していました。
片道2時間半の旅の中では、佐渡5蔵の関係者によるPRタイムも。さらには、佐渡の伝統芸能集団「越佐」による、鬼太鼓の演舞も披露されました。
「佐渡島の金山」の世界文化遺産登録をきっかけに、より多くの人に新潟の日本酒の魅力を知ってもらいたいと、県が「のぞみ」の往復各1便で1両を借り切って実施されたこのイベントには、約40人の乗客が参加しました。
夜には、佐渡5蔵の蔵元や社員との懇親会も。佐渡の地酒とともに、佐渡の名物である「へんじんもっこ」のサラミや、あんぽ柿、佐渡のお菓子処しまやの「金山石臼最中」などが振る舞われました。
「佐渡島の金山」の世界文化遺産への登録や、東京・銀座の新たなアンテナショップのオープンなど、ますます盛り上がる新潟県。
これから秋を迎えると、新米がおいしい季節です。そして、冬が近づくにつれ、温泉にますます癒やされる季節に。スキーシーズンの新潟も、とても魅力的。ぜひ一度、食と酒、自然や温泉の魅力がつまった新潟県を、訪れてみませんか?
文=CREA編集部