暑い夏もようやく終わり、心地いい季節。旅をしたい気持ちが高まってきました。
紅葉や秋祭り、収穫のよろこびなど、日本にはたくさんの美しい秋の絶景・風物詩があります。そんな日本ならではの魅力を感じるとっておきのスポットをご紹介。
「いつか」の旅行の参考に。眺めても美しい、秋ならではの豊かな景色をお楽しみください!
今回は、九州・沖縄エリアの絶景&風物詩をまとめてご紹介します。
※記載されている「見ごろ」は例年のものです。気候等により変動する場合がございます。
※施設の休業、イベントの中止・延期の可能性がございます。事前にご確認ください。
2018年に筑豊炭田遺跡群のひとつとして、国の史跡に指定された「石炭記念公園」。園内に立つ「二本煙突」は、高さ約50メートルと現存する明治時代の煙突としては国内最大級であり、筑豊の炭鉱最盛期の面影を現在に伝える貴重な遺産だ。
毎日、日没から夜10時まで竪坑櫓(たてこうやぐら)と共にライトアップが行われ、月明かりの下で輝く姿には荘厳な雰囲気が漂う。
また、毎年11月の第1日曜日とその前日には、石炭記念公園で「TAGAWAコールマイン・フェスティバル〜炭坑節まつり〜」が開催され、本場の炭坑節を参加者みなで踊る「炭坑節総踊り」などの催しのほか、夜には色とりどりのキャンドルとライトアップされた二本煙突の競演が楽しめる。
TAGAWAコールマイン・フェスティバル〜炭坑節まつり〜 開催日:2024年11月2日(土)〜3日(日)
石炭記念公園の二本煙突と月(せきたんきねんこうえんのにほんえんとつとつき)
所在地 福岡県田川市大字伊田2734-1
https://tagawa-coalmine.com/
九年庵は、佐賀の実業家・伊丹弥太郎によって築造された別荘と庭園で、国指定の名勝。伊丹弥太郎が9年の歳月をかけて築いたことから、九年庵という名前が付いたのだそう。
数寄屋造りの邸宅と、筑紫平野を借景にした庭園にはツツジやモミジなどが植栽され、自生する木立や一面に生えたスギゴケとともに、風情あふれる景観を見せてくれる。紅葉の時期には紅色のグラデーションと青々とした苔の、見事なコントラストを楽しむことが可能。
毎年、紅葉の見ごろの時期に9日間と、春の新緑の時期にのみ一般公開される。
※公開期間:2024年11月15日(金)〜23日(土・祝)の9日間
九年庵(くねんあん)
所在地 佐賀県神埼市神埼町的1696
https://kanzaki.sagan.jp/
島原半島の中央部に位置する標高1,080メートルの仁田峠。山中には紅葉植物が120種以上も生い茂り、この紅葉樹林帯は「普賢岳紅葉樹林(ふげんだけこうようじゅりん)」と呼ばれ、国の天然記念物に指定されている。
紅葉の名所として人気があり、見ごろの時期には燃えるように鮮やかな紅葉が山々を染め上げる。峠から山頂を結ぶロープウェイに乗ると、まるで紅葉の絨毯の上を空中散歩しているような気分を味わえる。
春はミヤマキリシマ、夏は新緑、冬は霧氷と四季折々の自然が豊か。
※見ごろの時期:10月下旬〜11月中旬
雲仙仁田峠の紅葉(うんぜんにたとうげのこうよう)
所在地 長崎県雲仙市
https://www.nagasaki-tabinet.com/guide/528
「蘇陽峡」は、五ヶ瀬川上流に位置するU字谷渓谷。高さ200メートルの切り立った崖が約10キロメートルも続く、「九州のグランドキャニオン」と称される景勝地だ。
「長崎鼻展望台」から見下ろす渓谷の眺めはすばらしく、谷底を縫うように流れる五ヶ瀬川の四季折々の絶景を楽しめる。川を包み込むような、雄大な自然の景色は圧巻。紅葉シーズンになると一面がオレンジや赤、黄色に輝き、迫力満点の渓谷美を堪能できる。
見ごろの時期:10月下旬〜11月中旬
蘇陽峡(そようきょう)
所在地 熊本県上益城郡山都町長崎
https://www.town.kumamoto-yamato.lg.jp/kanko/kiji0033628/index.html
大分県はマダケの竹材生産量が日本一。その上質な竹を使い、美しい竹灯りで県を盛り上げようと始まったのが「大分三大竹灯り」だ。
その中の1つ「竹楽」は毎年11月第3週の週末に開催され、十六羅漢や武家屋敷通り、廣瀬神社など、風情豊かな城下町に2万本の竹灯籠がずらりと並ぶ。
開催期間:2024年11月15日(金)〜17日(日)
点灯16:00〜21:30(最終日は21:00まで)
第25回 たけた竹灯籠「竹楽」 2024(たけたたけとうろう ちくらく)
所在地 大分県竹田市城下町一円
https://taketa.guide/topics/detail/5bccc583-9bb3-4c67-a070-08cb100991ae
「えびの高原」は、霧島連山の標高1,200メートルの位置にある自然豊かな高原。「霧島錦江湾国立公園」の北部にあり、「六観音御池」「不動池」「白紫池」などの火山湖や「韓国岳」など、見どころ豊富な人気観光スポットだ。
紅葉の名所としても有名で、秋になると六観音御池周辺では、自生するミズナラ、カエデが色づき、コバルトブルーの水面に紅葉のパッチワークが映し出される。
現在は「硫黄山」の火山活動が活発化し、不動池周辺など立ち入り禁止区域が設けられているので、最新の火山情報をチェックしてから出かけよう。
「えびの高原」からすぐの「えびのエコミュージアムセンター」では、霧島連山の自然や生態系を、映像や写真、模型などを使ってわかりやすく紹介。出発前にハイキングの情報や無料のコースガイドを手に入れられる。
えびの高原の紅葉(えびのこうげんのこうよう)
所在地 宮崎県えびの市
https://www.npfj.or.jp/ebino/
自然公園内にある滝幅210メートル、高さ12メートルと日本一の大きさを誇る曽木の滝は、「東洋のナイアガラ」と言われるほど、圧巻の迫力を誇る。
曽木の滝がある伊佐市は気温差が大きい内陸にあるため、秋になると、色鮮やかな紅葉を楽しむことができる。紅葉したモミジやイチョウの葉が滝水の流れに浮かび上がる様子は、ついつい写真を撮りたくなる見事な光景だ。
滝展望台があり、曽木の滝の全体を見渡すこともできる。春には桜やツツジが楽しめ、夏には水量が多くなり迫力がアップした姿を見られる。滝の周辺には観光スポットも多い。冬の朝は、霧がかかった姿を見られることもある。
※見ごろの時期:11月下旬〜12月上旬
曽木の滝公園(そぎのたきこうえん)
所在地 鹿児島県伊佐市大口宮人628-41
https://soginotaki.kagoshima.jp/soginotaki
沖縄では各地でさまざまなトロピカルフラワーが見られるが、太陽の日差しを浴びて輝くブーゲンビレアは、南国を象徴する花の一つ。ブーゲンビレアは丈夫で長期間開花する熱帯花木で、鮮やかな色合いが青海や青空に美しく映える。
沖縄では年間を通して見ることができるが、花の色が濃く、最もきれいに開花する秋に楽しむのがおすすめだ。
ブーゲンビレアは、南米原産のオシロイバナ科の低木、またはツル性植物で、同属は18種の原種が知られている。1760年代にフランスの植物学者フィリベルト・コマーソンが、ブラジルのリオデジャネイロで最初に発見した。ブーゲンビレアの名前は、彼の友人である船員のルイス・デ・ブーゲンビルに由来する。
見ごろの時期:通常の開花期は10〜4月ごろ
ブーゲンビレア
所在地 沖縄県内各地
https://www.okinawastory.jp/feature/flower_trip/variety
文=CREA編集部