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朝の目覚めが待ち遠しくなる! フレッシュチーズに新鮮野菜尽くしの 世界一ヘルシーな朝食に出逢えます!

  • 2024年9月14日
  • CREA WEB

イスタンブル近郊のレストラン「ドア・クル・ロカンタス」の朝食。パン、さまざまな白いチーズ、トマトやレタス、キュウリなどの新鮮野菜、オリーブ、ハチミツ、ブドウジャムなど、見た目だけじゃなく栄養バランスもばっちり!

 トルコのエーゲ海に面するイズミルは国内第3の都市。エーゲ海地方観光の拠点となる街です。トルコ国内ではもちろん、欧州のリゾート地として古くから愛されてきたエーゲ海エリアは、食べ物もクルージングも古代遺跡などの観光地もまだ知らなかった魅力でいっぱい。第2回目は朝起きるのがワクワクする朝食、リゾートでおすすめのホテル、ランチをご案内。


種類豊富で彩りも鮮やか! 世界一ヘルシーな朝食を味わう

 旅先の朝食はとても大切な時間。そのクオリティによって訪ねた場所の印象が大きく変わるほどです。トルコは食料自給率が100%を超える世界有数の農業大国だけあって、年間を通していろいろな作物が収穫されますが、主要な農産物は小麦やトマト、とうもろこしやブドウなど。朝食の主役、パンの消費量も世界一なのだそう。

 焼き方や製法によって、トルコ語でエキメッキ、ピデ、ソムン、シミットなどと呼ばれるパンと一緒に、トマトやキュウリなどの生野菜、白いフレッシュチーズ、卵料理、オリーブの塩漬けなどのピクルス類、ブドウなどのジャム、ハチミツ、フルーツなどがテーブル狭しと並ぶ姿は壮観!食後にトルコの紅茶、チャイを飲むのも定番です。

 トルコの朝食は豊かな食材に支えられたヘルシーでシンプルなもの。イスタンブルでもエーゲ海エリアでも特産によって多少の差はあれどラインナップは似ています。単調で飽きるかと思いきや、これがまったく飽きがこない! 唯一注意はつい食べすぎることと心得て、トルコの朝食を味わってください。

●Doga Kir Lokantasi(ドア・クル・ロカンタス)@イスタンブル

 イスタンブルの国際空港から車で20〜30分の場所にある、自然に囲まれたコテージ風のレストラン。緑溢れる木立の中に屋根付きのテーブル席が点在し、週末には友人・家族連れでBBQを楽しむ人も多いそう。トルコの朝食のお手本のようなスタイルで提供されます。


白いフレッシュチーズのバリエーションが豊富。形も塩加減もさまざまなので、違いを感じながら味わうのも楽しい。さらりとしたハチミツ、タヒニと呼ばれるねっとりとしたゴマのペーストも美味。

 写真の左奥にある細長い春巻きはチーズの包み揚げ。カッテージチーズにパセリなどのハーブを混ぜてフライにした“シガラボレイ”と呼ばれるものです。朝食には冷製のおかずに加えて、軽めの揚げ物や卵料理などの温かいおかずも並びます。


手前は“メネメン”と呼ばれるトマトや玉ねぎ入りのスクランブルエッグ。奥のスクランブルエッグは牛肉のハム入り。パンがとまらない。

キャンプ場のような環境のレストラン。

手前左のポットは“チャイダンルック”と呼ばれる2段重ねのトルコ式ティーポット。下の段に水を、上の段に茶葉を入れて火にかけ、蒸気で茶葉を蒸し煮にし、沸騰したら湯を上段に注いで、チャイグラスに注ぐ。濃さは下段のポットの湯を注いで調整する

チャイの定番、チューリップ型のグラス、赤い柄のソーサーで。

Doğa Kır Lokantası
ドア・クル・ロカンタス

https://www.dogakirlokantasi.com.tr/

●Gaia Alacati Bazzaar(ガイア・アラチャトゥ・バザール)@イズミル/アラチャトゥ

 アラチャトゥは紀元前1世紀頃にオスマンとギリシャの人々が住み着いた、石造りの家が並ぶ美しい村。イズミルのアドナン・メンデレス空港から車で1時間ほどの場所にあります。ホテル、ガイア・アラチャトゥの朝食は、パンのほかトマトペースト、ブドウやゴマのペーストもホームメイドの味わいで、ステイ中はまるで知り合いの家を訪れたようなリラックス気分で過ごせます。


入口すぐのスペースがパティオになっている。この中庭でウェルカムドリンクや朝食を。

ホテル内は植栽も多く安らげる。客室には大判のハマムタオルがあり、腰に巻いたり、シャワーやバスタイムのあとに羽織っても。リラックスして過ごすお伴としても重宝。

オーソドックスなラインナップの朝食ながら、ジャムやペーストなどが手作りで味わい深い。

客室の一例。籐で編んだランプシェードや、ベッドファブリックもコットン、リネンなどの自然素材のタイプを採用した、おしゃれで落ち着ける空間。部屋によっては、室内やテラスにバスタブがあるタイプも。

タオルケット代わりにもなるハマムタオルやガウンも用意されている。

トルコのいたるところにネコ。ホテル、ガイア・アラチャトゥのパティオにも。

ホテルの並びの隣のショップにはナチュラルな素材でつくられたバッグなどがディスプレイされており、購入可能。

同じくホテルの並びに「ナザール・ボンジュウ」と呼ばれるトルコのお守りをモチーフにしたカップや雑貨なども販売している。

Gaia Alaçatı Bazzr
ガイア・アラチャトゥ・バザール

https://www.hotelsgaia.com/en/gaia-alacati-en/

●Yedi Bilgeler (イエディ・ビリゲレル)@イズミル/セルチュク

 トルコの未知なるエーゲ海リゾート#1でもご紹介したワイナリーホテル、イエディ・ビリゲレルは、ディナーもさることながら、朝食も充実しています。フレッシュな野菜やフルーツのほか、オリーブやブドウの加熱法に工夫を凝らしたジャムやソースも登場。ふんわり焼き立てのパンケーキも美味!


朝日とともに起きて朝食を。

ワイナリーだけに、ブドウのソースをかけたチーズも登場。

生地にヨーグルトを加えてふんわり焼き上げられたパンケーキにはハチミツやフレッシュなイチゴ&ハーブを添えて。

7 Bilgeler
イエディ ビリゲレル

http://www.yedibilgeler.com/

“ネコの村”、歴史あるドアンベイ村で味わう絶品桑の実ジュース


ドアンベイ村の石畳の道を登っていくとカフェやホステルがある。

 ワイナリーホテルのイエディ・ビリゲレルから車で1時間ほどの場所に石造りの家屋が点在する小さな村、Doğanbey köyü (ドアンベイ・キョイ)があります。オスマン帝国時代後期の建築様式の家々を修復しながら保存しているこのエリアには、カフェやレストラン、ホステルなどがあり、ウエディングの写真撮影などに訪れる人も多いとか。

 エーゲ海を望む木造バルコニー付きの2階建て家屋が建ち並ぶ、狭く緩い坂道は石畳。道沿いにブーゲンビリアが咲き乱れ、桑の木をはじめとするさまざまな樹木が生い茂る美しい村です。かつてトルコとギリシャで人口交流といわれる政策があった際に、移住してきたギリシャ人の名残があるとも言われています。


ミカレ山脈の中腹に家々が点在する。

ブーゲンビリアが咲き、壊れかけた石塀にツタがからまる一画。こんな風にフォトジェニックなスポットがたくさんある。

トルコのいたるところにネコ。ドアンベイ村にも。

石畳を登っていくとエーゲ海が見えてくる。

このエリアで採れたハチミツや自家製のオリーブの塩漬け、トマトペーストなども売られている。ハチミツ200TL〜。

ドアンベイ村ではネコの世話係が面倒をみているとか。草むらや土の上で転げて遊んでいるが、汚れのないきれいな姿はお世話の賜物?

桑の実のジュース。70TL。砂糖を加えずに作る自家製の桑の実シロップを水で割ったもの。爽やかな甘みに癒される。

トルコのネコの中でも幸せそうなドアンベイ村のネコ。ここを(勝手に)ネコの村と命名。

のどかなドアンベイ村にネコと桑の実ジュースを目的に訪れたい。

Doğanbey köyü tarihi Evleri
ドアンベイ キョイ タリヒ エブレリ

所在地 Doğanbey, Unnamed Road, 09220 Söke/Aydın, Türkiye

煌めくエーゲ海、ボドルムの白い街並みに心ふるえるエレガントなホテル


ホテル「ザ・マルマラ・ボドルム」のプールサイドからの眺望。白い家並み、エーゲ海の遠くにギリシャの島が見える。

 イズミルから南に下ったエーゲ海沿岸は、ビーチや古代遺跡が多く点在するエリア。中でも最大のリゾート地がボドルムです。

 トルコのエーゲ海観光の拠点、アドナン・メンデレス空港から車で約3時間、デニズリ・チャルダク空港から約4時間の場所に位置する風光明媚なボドルムには、ラグジュアリーなホテルやミシュランも注目するレストランが多数あり、5〜10月のハイシーズンは多くの観光客でにぎわいます。

 ボドルムでおすすめの「ザ・マルマラ・ボドルム」は街を見下ろす丘に建つ、館内各所からエーゲ海の眺望も見事なホテルです。絶好のロケーションに加え、空の青を映して輝くプールや、スパ、大理石ハマムなどのウェルネス施設も充実。欧風な設えとサービスも心地よい、ホスピタリティ溢れる空間です。


ザ・マルマラ・ボドルムの朝食はビュッフェ。

パンもチーズも野菜もジャムも種類豊富に並ぶ。高級ホテルメイドのクオリティに、朝から大満足。

ブドウ、洋ナシ、スイカ、柑橘系……フルーツのバリエーションも豊か。

トルコのいたるところにネコ。ザ・マルマラ・ボドルムにも。

プールの上階にあるレストランスペース。どこに座ってもエーゲ海ビュー。

レストランの並びに芝生エリアもあり、チャイやコーヒーを飲んだり、バータイムにはアルコールも楽しめる。

プールサイドもたっぷりとスペースが取られている。右上がレストラン。

プールに入ると、エーゲ海インフィニティ。

大理石で造られたトルコ式ハマム。プールやスパの前後に利用しても。

トルコのいたるところにネコ。ゲストルームからプールやレストランに向かう際にも遭遇。

館内にもエーゲ海抜けのスポットが。ドラマティックな仕掛けが随所にあり、リゾートムードを盛り上げる。

客室の一例。アースカラーでシックな設えの、約32平米のラグジュアリーシービュールームはエーゲ海に望むバルコニー付き。スイートも多くのタイプがある。

ホテルでゆっくり過ごすのはもちろん、ボドルム観光の拠点としても便利。

The Marmara Bodrum
ザ・マルマラ・ボドルム

https://www.themarmarahotels.com/bodrum

イズミルの街のランドマークにもぜひ立ち寄って


イズミルの街の中心、コナク広場に建つサアト・クレシ。オスマン時代の時計塔。

 現在のイズミルは1922年の大火によって焼失したオスマントルコ時代から復興した姿で、それ以前のイズミルはスミルナと呼ばれ、トルコ随一の西洋化が進んだ街だったそう。当時はイスラム教徒よりもキリスト教徒やユダヤ教徒が多く、貿易商などの商人や外交官、水夫などが多く暮らすコスモポリタンの街でした。

 その名残もあり、トルコきっての洗練された商業都市として、通りや建物の外観もヨーロッパ風のものが多いのだそうです。

 街のランドマーク、サアト・クレシの時計塔の先に広がる「ケメルアルトゥ・チャルシュス」は食品、衣料品、雑貨、貴金属、家電などなんでも揃う巨大バザール。もちろんカフェやレストランもあり、アーケードになったエリアやオープンエアも混在して、1日過ごしても飽きないショッピングのテーマパークです。リゾート地に向かう前後に訪ねてみてはいかが。


石鹸もインセントも乾物も並ぶ。トルコのドラッグストアのような品揃えの店も多数。

オリーブの原産地だけあって、オリーブを練り込んだ石鹸も特産。

額装された幾何学模様の細密画などのショップも。

スパイスやハーブの専門店。量り売りが基本。

オリーブの塩漬けも品種やサイズなど種類豊富に販売されている。

朝食に必ず登場するチーズも量り売りされている。チーズを扱うショップはオリーブも一緒に並んでいることが多い。

パプリカや唐辛子をメインに扱うショップ。細挽き〜粗挽きなど形状もさまざま。

チャイの茶葉やコーヒーが売られているショップにはカモミールや、ローズバド&マロウなど、ハーブティーも豊富に並ぶ。

Kemeraltı Çarşısı
ケメルアルトゥ・チャルシュス(バザール)

所在地 Konak, Anafartalar Cd., 35250 Konak İzmir, Türkiye

地域ごとに育まれる豊かな食材を活かした、シンプルでダイナミックな料理を楽しむ【ランチ篇】

 トルコ未知なるエーゲ海リゾート#1のディナー篇に続き、各地のランチをご紹介。ビーチに近いレストランでは魚介をシンプルかつ大胆に調理、少し内陸に入るとチキンやラム、ビーフの料理が多いけれど、野菜をたっぷり使って冷製メゼやサラダを提供するのはどのレストランも同じです。こちらで紹介するレストランはディナー営業もしています。

●İzmir Deniz Restoran(イズミル・デニズ・レストラン)@イズミル/セフェリヒサール

 イズミルの中心街から車で1時間弱のエーゲ海沿いにあるシーフードで有名なデニズ・レストラン。マリーナに面したテラス席で潮風を感じながら、エビやイカ、タイなどの魚介類を中心とした料理が楽しめます。


小型〜中型のヨットが並ぶマリーナが目の前に。

トマトやナスの冷製メゼ(前菜)やイカのフライなど温かい前菜も。

エビのアヒージョ。旨みの濃いエビをパプリカのきいた熱々オリーブオイルで提供。

冷蔵ショーケースに並べてディスプレイされているメゼ。

メインのタイ。「これから調理するよ」とフレッシュさをアピール。

とても大胆なさばき方。塩だけでグリル加熱し、好みでオリーブオイル、レモン果汁をかけて味わう。

レストランの近くには、セフェリヒサールの遺跡や、ショッピングもできる通りがある。

リゾート地のレストランながら、フレンドリーでカジュアルな雰囲気。

İzmir Deniz Restaurant
イズミル・デニズ・レストラン

https://www.denizrestaurant.com.tr/

●Sakkalli Restaurant(サカルル・レストラン)@ムーラ/ボドルム


15世紀ごろに海沿いに建てられたボドルムの聖ペトロ城(ボドルム城)。城のすぐ下はヨットハーバーで、クルージングも楽しめる(トルコ未知なるエーゲ海リゾート#3でご紹介)。

 ボドルムのシンボルともいえる聖ペトロ城からほど近いショッピングエリアにある、トルコでは“ロカンタ”と呼ばれる大衆食堂“サカルル・レストラン”。観光客向けでは味わえない雰囲気と店の奥に並ぶ料理から選ぶ楽しさ、そしてなんといってもリーズナブルな価格で満足できるボリュームと味わいが魅力です。


ボドルムのショッピングエリアにあるロカンタ、サカルル・レストラン。

ビーフとラムのひき肉にスパイスを混ぜてグリルしたアダナケバブの定食。左は大きなピーマンにひき肉と米を詰めてトマトソースで煮込んだドルマ。ヨーグルトに塩を加えたソースがたっぷり添えられ、さっぱりとした味わいに。

焼き目を付けた骨付きチキンを、ハーブとトマト入りのスープで軽く煮ている。ボリュームたっぷりだが、どんどん食べ進められるちょうどいい塩気。

Sakkalli Restaurant
サカルル・レストラン

所在地 Çarşı, Ali 90 Sokak No:11, 48400 Bodrum/Muğla, Türkiye


ボドルムのショッピングエリアにはハマムタオルのショップもある。コットン100%、コットン&リネンなど色柄のバリエーションも豊富。

トルコの伝統菓子、ロクム(砂糖にコーンスターチなどのデンプンとナッツを加えて作られる)のショップも。シンプルなロクムにイチゴやチェリー、レモンなどを加え彩り鮮やかなタイプも。

●Anatolia Restoran(アナトリアレストラン)@アイドゥン/ゲイレ


具をのせたピデ、“イチリ・ピデ”。トルコ全土で親しまれている国民食。船に似た細長い生地の上にひき肉や卵、トマトやピーマン、チーズなどの具をトッピングして窯で焼き上げる。

 イズミルの南東、アナトリア西部にあるパムッカレのエリアには「アフロディシアス・アンティーク・ケンティ」と呼ばれる広大な遺跡があります。トルコではエフェソスの遺跡と並び、往時の建築物が残る最も立派な古代遺跡とも言われています(トルコ未知なるエーゲ海リゾート#3でご紹介)。

 アフロディシアス・アンティーク・ケンティから車で10分ほどの場所にあるアナトリア・レストラン。イチジクやオリーブ、バラなどさまざまな樹木や花に、踊るインコのお出迎えも楽しい憩いのスポットです。

 ほとんどの料理に自家農園の有機栽培素材を使い、近くの牧場から届く牛乳で作られる塩入りヨーグルトドリンクのアイランやデザートの水切りヨーグルトなども味わえます。


名物のピデはフルンと呼ばれる石窯で焼き上げられる。

牛肉やラムのひき肉にスパイスを加えて作るハンバーグのようなキョフテ、麦入りピラフ(左)とマッシュルームのチーズ焼き(右)。

塩入りのヨーグルトドリンク、アイラン。自家製だけあって旨みは強いがサラリとした味わい。

水切りヨーグルトにハチミツをかけたデザート。濃厚な味わいのヨーグルトにクセのないハチミツの組み合わせで、心に残る味。

トルコの伝統弦楽器、サズに合わせて踊るインコも名物。

広い敷地のレストランに遊具もある。家族連れで訪れる人も多い。

7月初旬には熟れる前のイチジクの実がなっていた。

アナトリア・レストランはホテルも経営。

Anatolya Restoran
アナトリア・レストラン

https://www.anatoliaturizm.com.tr/anatolia-restaurant/

※2024年9月12日現在1TL(トルコリラ)=4.18円

文=CREA編集部
写真=橋本 篤

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