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服を破られ粗相され…妻や義母は小言も 「猫は悪くない。むしろありがとう!」 猫好きゆえ“詐欺”にも遭った益子卓郎

  • 2024年6月22日
  • CREA WEB

5人&3匹の大家族。どんなに大変でも「猫がいてくれることをありがたがらないと」「Yogiboを置いてた俺が悪いんだから」


U字工事・益子卓郎さんと愛猫のぷー(左)、うみ(中央)、リル(右)。3歳のきょうだい猫。

 お笑い芸人さんに一緒に暮らすペットを紹介してもらう「お笑い芸人の“うちの子”紹介」。第34回はU字工事の益子卓郎さん。

 現在は、ぷー(茶白、オス)、うみ(グレー、オス)、リル(三毛、メス)という3歳のきょうだい猫たちと一緒に暮らしています。元々、猫好きで地元・栃木にいた頃は飼っていたこともあったという益子さん。以前は、東京で飼うことに懸念もあったそうですが、3匹を迎えてすぐに「飼ってよかった」という気持ちに。猫がそばにいる何気ない日常に幸せを感じているようです。


所属事務所「デューズ」のオフィスにいる保護猫のあおちゃん。

 取材のため伺った事務所にも、2匹の保護猫が。あおちゃんという1匹は人懐っこく、インタビュー中も益子さんのそばを片時も離れず、テーブルの上でごろごろとくつろいだり、遊んでほしそうに益子さんにちょっかいを出したりしていました。


「大丈夫って言え!」心の中で祈ったら、猫を飼う夢が叶った!


あおちゃん。ふくふくとした体形がかわいい、のんびりした9歳の男の子。

――事務所にも猫が。あおちゃん、人懐っこくてかわいいですね。

 そうなんです。実はもう1匹いるんですけど、そっちは全然出てこないんですよね。

――あおちゃんも気になりつつも、ご自宅で一緒に暮らしている3匹の猫たちについて伺えられたらと思います。迎え入れたきっかけは?

 僕は元々猫が好きで。ただ、東京で猫を飼うのは無理だろうなと思っていたら、たまたま奥さんの知人の知人が(生まれたばかりの)猫をもらってくれる人を探していて、奥さんが「見に行く!」と言い出したんですよ。

 僕は内心、嬉しいなと思いつつ、「まぁいいんじゃないの?」って(冷静に)返事して。奥さんは実家で犬を飼っていたし、今お義母さんの家にも犬がいるので、どちらかといえば猫よりも犬好きなんですけど。

 それで実際見に行ってみたら……3匹いて、とてもかわいい。


益子家に迎えられた頃の3匹。左からリル、うみ、ぷー。

3匹のきょうだい猫。

 いきなり3匹を迎え入れるのはどうなんだという話にはなったんですけど、1匹だけ連れて帰るのは忍びないし、残った子たちがかわいそうだという結論になって。

 子どもたちにも、「トイレの掃除とか大変だけど、どうする?」って聞きながら、俺は飼いたいから(笑)、心の中で“できる。大丈夫って言え!”と願ったりして。子どもも「できる」と言ってくれたので、3匹とも引き取ったんです。

――いきなり3匹迎え入れるとは思っていなかったと。とはいえ、もともと猫を飼いたい気持ちがあったということは内心しめしめ、ですよね。

 そうですね(笑)。

うちの子ベストショット①「うちに来てくれてありがとう!」


うちの子ベストショット①「うちに来てくれてありがとう!」

――3匹の性格は?

 ぷーが一番人懐っこくて、嫌々だけど抱っこさせてくれます。リルちゃんは抱っこ嫌いで、絶対に寄ってこない。うみは調子がよければ抱っこさせてくれます。


目の前に寝転んで常に遊んでほしそうにしている、あおちゃん。

 (あおちゃんを見て)この子はこの子でかわいいですよねぇ。人懐っこすぎます。うちの猫はこういう感じじゃないんですよね。横でごろんと寝てることはないんです。ただ、新聞を読んでいると上に乗ってくることはありますね。

詐欺被害者になったことも「こんなことになるなら猫を飼おう、と…」


益子さんに抱っこされる、ぷー。

――お世話も積極的にしているんですか?

 家族みんなでやってます。ごはんは俺と奥さんが買いに行くんですけど、3匹とも好きなものは一緒。これ珍しいなと思って買って帰ったものも、食わない時は3匹とも食わない。見向きもしないですね。そのまま捨てるのはもったいないので、ちゅ〜るみたいなものと混ぜてあげたりしてますけど。

 3匹はいつも一緒にいて仲良しですね。じゃれ合ったりも、ケンカもするし。


ぷー、うみ、リル。3匹はいつも一緒。

 実は、こうなる前に子どもが動物を飼いたいと言い出したことが一度あったんですよ。でも俺は東京で飼うのはどうなのかなと思っていたので、動物のかわりに、ぬいぐるみをあげたら子どもたちも喜ぶかなと、ネットで見つけた猫のリュックを買ったんです。かなりリアルなつくりの猫の。そうしたら、ネット詐欺みたいなことに遭ったんですよ。

――それはどういう?

(掲載されていたものと)全然違う猫のぬいぐるみが届いたんです。SNSに投稿したらバズって、次の日『めざましテレビ』が取材に来たくらい。

 それも1つのきっかけかもしれない。こんなことになるなら、ちゃんと猫を飼おうっていう(笑)。


益子さんが購入した猫のリュック。

動物好きな子どもたちを喜ばせたいという思いで6,310円で購入。

――栃木のご実家では猫を飼っていたんですか?

 飼っていました。小学校低学年の頃、ばあちゃん家の近くの床屋さんから「猫が生まれたから持っていけ」って言われて。行ったらシャムの仔猫が2匹いて、ちっちゃいほうの1匹をもらったんです。それが初代ぷーすけ。今いるぷーは2代目ぷーすけなんです。

 田舎だったので、ぷーすけは野良猫とケンカばっかりしてて、いつも傷だらけでした。俺は仲良くて10年くらいは一緒にいたんです。でも最期の1カ月は、座布団の同じところにずっと座ってて、もうダメかなと思っていたら、ある日いなくなったんです。

 そうしたら、じいちゃんが「あそこで死んでたわ」って見つけてきて……。悲しかったですけど、じいちゃんに「猫は飼い主に(最期の姿を)見せないんだよ」って言われて(死を)受け入れたところがあったと思います。


益子さんと愛猫たち。

――それ以来の猫との暮らしぶりはいかがですか?

 楽しいですね。初めて家に来た時は嬉しかったですし、今も家に帰るのが毎日楽しみです。3匹一緒にごはんをカリカリ食べるし、寝る時も一緒にいて。

 俺、猫がごはんを食べてる咀嚼音が好きなんですよ。人間に無理やり起こされたらイライラしますけど、朝、猫がごはんを食べてるカリカリカリっていう音で目を覚ますのは幸せ。ありがとうって思いますね。

――日常に幸せな時間がたくさんできたんですね。

 本当に毎日かわいいなって思ってます。毎日すりすりするのも飽きない。仕事から一旦家に戻ると、子どもは学校で奥さんは出かけてたりして誰もいなかったりするんです。そんな家に猫だけがいるのを見ると、「おめぇ、ずっとここにいたんか」って。その時間が幸せで、癒してくれてるなぁって思うんですよね。

猫のいたずらを注意する妻と義母には「猫側から」反論する


ときにはいたずらをすることもある3匹。

――話しかけたりすることもありますか?

 もちろんもちろん。「ありがとねぇ」とか「また寝てんのかぁ?」とか。家に帰る時、(玄関の鍵を)ガチャッてやるとうみはトントンって走って(玄関まで)下りてくるんですけど、あれは迎え入れてくれているのか音に反応してるだけなのか。あれ、なんなんだろうなぁ。おかえりっていう雰囲気ではなく、飯くれるんじゃないか、みたいな感じですよね。

――出張が多い芸人さんだと、家に帰るのが楽しみになりますね。

 仕事で、道の駅とかよく行くんですけど、田舎だとまたたびを枝のまま売っていて。そういうのを持ち帰るのが楽しみです。猫たちも喜びますけど……またたびは粉のほうが効きますね。


取材中もかわいい写真を見せてくれました。

「かわいい」「幸せ」と繰り返す益子さん。

――益子さんはお子さん3人に猫3匹。5人と3匹の大家族でもあります。

 そうなんですよ。爪研ぎでソファとか椅子とかもボロボロにされてます。奥さんが「もう! またいたずらして!」とか言うんですけど、俺は「猫はいたずらしようと思ってしてんじゃねぇから。爪研ぎしたくてしてるだけだから、ここに置いてるこっちが悪ぃから怒んないほうがいいぞ」って。


「猫はいたずらしようと思ってしてんじゃねぇから」(益子さん)

 義理のお母さんも「また猫がいたずらして米散らかされてる」とか「ラーメンの袋開けられてる」って言うんですけど、「いや、猫はねぇ、お義母さん、いたずらしようとしてしてるんじゃないんで。我々が困ってる姿を見て面白がってたらいたずらかもしれないですけど、猫はそういうつもりないんです」って猫側に立って言います。「猫は食べたいものを食べてるだけです。猫がいてくれることをありがたがらないと」って。

うちの子ベストショット②「鳥だ! 飛行機だ! いや、アブだ!」


うちの子ベストショット②「鳥だ! 飛行機だ! いや、アブだ!」

――猫ファーストですね。と言いつつ、まいったなぁと思うこともあるんじゃないですか。

 いろいろとありますけど、なんだろうなぁ。あぁ、あれだ! Yogiboのでかいやつにおしっこしちゃったのは大変でした。あれ、高いんですよね? 買ってきてしばらく使ってたものだったんですけど、中のビーズに染みちゃうと臭いが取れないんですよ。俺、調べたんですよ。「Yogibo 猫 おしっこ」みたいな。で、無理だって書いてあって。でかいから粗大ゴミになりますし、捨てるのも本当に大変でした。でも、しょうがないです。Yogiboを置いてた俺が悪いんだから。


捨てられたYogibo。

――猫に非はないと。

 自分にそう言い聞かせましたし、奥さんにもそう言って納得してもらいました。子どもたちもYogiboの上に寝転がってゲームしてたりしたのでショックだったでしょうけど、「しょうがないから」って。

 毎日楽しいことのほうが多いので、苦労はないですね。3匹いるから食費はかかりますけど。あと、猫のトイレに入れた木のチップが床に飛び散るのはちょっと大変です。

 夜中には3匹で暴れ回ってるみたいで。トトトーン、ダン! ってジャンプしてる音が聞こえたり、なんでこんなに急いでるのかなと思うくらいの音を立てて階段を下りたりしてますね。そうだ、俺が一時期着てた青いロンTが好きだったみたいで、(猫に遊ばれて)日に日に袖の長さが減っていったんですよ。ある日、七分袖になってた時はびっくりしましたね。


右袖がいつのまにか短くなった青いロンT。

「今日もいてくれるんだ」と思える瞬間が好き


取材はあおちゃんを撫でながら。

――お子さんたちと猫たちとの距離はどうですか。

 すごくかわいがってます。特に下の子なんか、ちっちゃいうちは友達が来ると見せたくて無理やり抱っこしたりして。うわーって(雑に抱っこ)するから猫たちがちょっとかわいそうでしたけど。小さい頃から生き物と接するのはいいことですよね。

 猫たちも子どもが寝てると、近くに行って寝るんですよ。あと、奥さんの足元とか。俺のとこには来なくて……なんでなんですかねぇ? ちっちゃい頃は俺のお腹の上で寝てたのに。子どもの寝顔を見に行くと、うわぁ、足元に(猫)いるわって。で、写真撮るんです。そこ(子どもと猫が寝ているところ)に俺、グッと入ったりすることもあります。

うちの子ベストショット③「お邪魔しちゃってごめんねごめんね〜」


うちの子ベストショット③「お邪魔しちゃってごめんねごめんね〜」

――(笑)。家族とのコミュニケーションも猫を介して増えますよね。

 そうですね。みんなの笑い声も増えましたし、イライラするなぁっていうことがあっても猫のほうに意識を逸らせますからね(笑)。奥さんも犬派だったのに、今じゃ1日に何回もかわいいかわいいって言ってます。

 最近、ペットカメラをつけたんですよ。旅先でも奥さんと子どもは「3匹一緒にいる〜」とか「かわいい!」とか言いながらずーっと見てます。景色を見ずに。

――楽しいことのほうが多いと。

 まず朝起きて、猫の姿を見るのが楽しい。リビングに行くと3匹でいることもあれば、それぞれの場所にいることもあるんですけど、(3匹とも)俺を見てくれる。あぁ、今日もいてくれるんだって思える瞬間が好きです。最近、ベッドみたいなのを買ったんですよ。その中に入ってくれてると嬉しいです。


益子さんの服の仲で寝るぷー。

 ……本当にかわいいんですよね。子どもももちろんかわいいですけど、「勉強させないと」とか「将来こうなってほしい」とか、躾もしなきゃいけないじゃないですか。けど、猫はただただ手放しでかわいい存在。我が物顔で好きなように過ごしてもらえたらいい。俺が勝手に飼ってるだけですしね。そんなふうに、ヤキモキしないでいいところがいいですよね。

うちの子ベストショット④「兄弟! いつも一緒にいてくれてありがとニャ!」


うちの子ベストショット④「兄弟! いつも一緒にいてくれてありがとニャ!」

――益子さんにとって3匹の猫たちはどんな存在ですか?

 栃木県民にとっての男体山みたいなもんですかね。いつでも迎えてくれていつでも見守ってくれて、必ずそこにいる。(山から吹く)冷たい風を浴びるおかげでおいしいイチゴや作物ができる。自然の恵みをいただけるんです。そんなふうにいつでもいる存在。今、東京で暮らしてますけど、栃木に行くと男体山は必ずいつでも動じずにそこにいてくれるんで。


ぷー、うみ、リル。ぷー以外の2匹の名前は子どもたちがつけたそう。

――心の拠りどころなんですね。

 そうですね。本当に3匹を飼ってよかった。あの時、決断してよかったですし、うちに来てくれてありがとうと思います。だから、これからもずっと一緒にいられたらいいですね。


あおちゃんも終始おりこうさんでした!

益子卓郎(ましこ・たくろう)

1978年6月16日生まれ、栃木県出身。2000年に高校の同級生である福田薫とお笑いコンビ・U字工事を結成。2008年「M-1グランプリ」決勝進出。2011年漫才協会入会、2017年に第28代真打ちに昇進。
YouTube:U字工事チャンネル
X:@Ujikoji_offical
Instagram:@mashikotaku
ブログ:「大好き栃木」

文=高本亜紀
撮影=石川啓次
写真=益子卓郎

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