
福岡・太宰府天満宮の参道から少し外れた路地裏に、カタラーナ専門店「AMARILLO」はあります。カタラーナとは濃厚な卵感と上品な甘さ、冷たくなめらかな口溶けが調和したスペイン生まれのスイーツ。プリンのようでいて、アイスのようでもある、両方のおいしいところを堪能できる贅沢な味わいが特徴です。
このお店では、「ニュースタンダード」をコンセプトにイートイン、テイクアウト、おみやげなどシーンに合わせて種類豊富な創作カタラーナを提供しています。太宰府を訪れた際は、ぜひ、スイーツ好きの間で評判の味を求めて、立ち寄ってみてはいかがですか?
一年を通して、国内外の観光客で賑わう太宰府天満宮。その参道から少し脇道に入った通りに看板を掲げる「AMARILLO」は、全国でも数少ないカタラーナの専門店です。
江戸時代に建てられたという木造建築をリノベーションした店内は、漆喰風の白壁に古い柱や梁を残しつつ、テーブルやカウンターなど無機質な風合いの什器を合わせた和モダンな造り。しっとりと落ち着いた雰囲気がありながら、現代的なテイストをほどよくミックスさせた空間はおしゃれで、表通りの喧騒を忘れさせてくれます。
カタラーナとは、卵をたっぷり使ったカスタードクリーム生地の表面をキャラメリゼして凍らせたスペイン・カタルーニャ地方を発祥とするスイーツのことです。冷たいカスタードクリームの表面をキャラメリゼして、冷熱の状態で味わうフランスの伝統菓子クリームブリュレと極めて似ていて、非なるもの。原料のほとんどが卵のため、味はプリンにも似ていますが、決定的に異なるのは、温度と食感です。
フリーザーで冷やし固めたカタラーナは、最初はカチコチで、温度の変化とともに、きめ細かくなめらかな舌ざわりと増幅するふくよかな味わいが楽しめます。
オーナーはイタリア料理店で修業を積み、独立して8年間カフェを経営。そして2022年、コロナ禍の最中に移転・リニューアルし、カタラーナの専門店「AMARILLO」をオープンさせました。修業時代からつくり続けてきたカタラーナはイートインでもテイクアウトでも楽しめるのが魅力。このスイーツを通じて、多くの人を笑顔にしたいという思いが原動力になったといいます。
さらに、太宰府のブランド卵「すやまの卵」が入手できるという恵まれた環境も、卵を主原料とするカタラーナ専門店を開くきっかけになりました。
ちなみに、店名の「AMARILLO」は黄色を意味するスペイン語です。オーナーが卵の黄身から着想したもので、店名には卵への並々ならぬこだわりが込められているのですね。
実際、創業当初から使用している「すやまの卵」は、黄色みが濃く、しっかりとした旨みが特徴で、このお店のカタラーナにはなくてはならない材料。さらに、北海道産の生クリームをたっぷり加えることで、独自のクリーミーでコクのある味わいを生み出しています。
ラインナップは、イートン限定のプレートデザートのほか、食べ歩きやおみやげ、ギフト向けのテイクアウト製品など多種多彩です。が、せっかく太宰府を訪れるのなら、目と舌で味わえるプレートデザートをご賞味ください。
本場スペインのカタラーナは、生地を楽しむいたってシンプルなお菓子ですが、このお店のプレートデザートは、季節の食材をフィリングやソースに用いていて、まるでアートのように美しくデコレーションされています。
カタラーナのお供には、オーナーが厳選した和紅茶をどうぞ。
渋みがなく、まろやかな味わいが特徴の「嬉野紅茶」、ほどよいキレと渋みが甘いお菓子の味を引き立てる「伊万里紅茶」、焙煎香と不思議な甘みが印象的なカフェインレスの熊本産「天(あま)の紅茶」など、5種類の九州産紅茶を用意していて、品書きにはカタラーナの種類ごとにペアリングしたおすすめの紅茶名が記されています。
タルト型に生地を流し込み、トッピングをほどこしたタルトカタラーナは、自宅へのおみやげや訪問先へのおもたせなどにぴったり。
種類はカラメルソースにドライオレンジをトッピングした「タルトカタラーナ プレーン」、イタリア産ヘーゼルナッツを練り込んだ生地に、ヌガー、アーモンド、カシューナッツ、ドライバナナをトッピングした「タルトカタラーナ ナッツ」など、全6種類(各580円)をラインナップしています。
太宰府天満宮の参道での食べ歩きには、手軽に楽しめる「クッキーサンドカタラーナ」はいかがですか? サクサク香ばしいクッキーにカタラーナをサンドしたもので、詰め合わせにしてもらえば、手みやげとしても喜ばれます。
秋から春先まではパフェ、夏はシェイクも登場します。いずれも旬のフルーツとカタラーナを合わせたこのお店のオリジナル。イートインもテイクアウトもOKですよ。
福岡・太宰府の隠れ家カフェ「AMARILLO」は、濃厚なカタラーナと和紅茶のペアリングを楽しめるおしゃれなお店です。季節ごとのフレーバーや多彩なメニューが魅力で、訪れるたび新たな味わいが待っています。ぜひ、近くを訪れた際は、立ち寄ってみてはいかがですか?