阿蘇山の南部、豊かな自然に恵まれた南阿蘇村は11の湧水が点在する名水の里として知られ、山々と田園が織りなす風景は日本のプロヴァンスといわれています。そんな自然の中に佇む「ボンジュール・プロヴァンス」は、400坪もの広大な敷地に周囲の自然と調和する庭園が広がるレストラン。有機野菜を中心に、地元の地下水を生かした料理を楽しむことができます。南仏プロヴァンスのような雰囲気を楽しめるガーデンレストランを訪ねてみました。
南阿蘇村の自然に囲まれた「ボンジュール・プロヴァンス」は、オーナーの田中啓子さんが25年前にオープンしました。南仏プロヴァンスに憧れ、いつかそんな場所で自分好みの庭を取り入れたお店を出したいと考えていた田中さん。本で見るプロヴァンスと南阿蘇の風景がぴったりと感じ、この場所を選んだといいます。
庭から店内まで、田中さんが独学で描いた設計図をもとにした店づくりを実現。自生する木々を生かしつつ自身が育てた植物を取り入れた庭園を中心に、かわいらしい白亜の建物が完成させました。吹き抜ける風が心地いいテラス席や開放的な窓のある小部屋からは、四季ごとに変わる景色を眺めながら食事を楽しむことができます。
内装は田中さんが南仏をイメージしてそろえた家具が置かれるアンティーク調の雰囲気。窓枠のカラーリングやそこかしこに置かれる雑貨など、細部までこだわりが詰まっています。まるでフランス郊外を訪れたかのようなノスタルジックな雰囲気を味わうことができます。
ここで味わえるのはプロヴァンス地方にも影響が色濃いといわれるイタリア料理。極力農薬や添加物などを使わない地元の食材をたっぷり使用した自然派イタリアンです。料理には、蛇口から流れるという南阿蘇ならではの柔らかくておいしい地下水も一役買っているのだとか。
メニューはメインを肉料理かパスタから選べるコース料理。季節ごとの野菜を取り入れた彩り豊かな料理は、前菜からメインまで全5品。できたてがひとつずつ提供されます。
コース料理の最後には、その時々で変わる手作りのデザートと飲み物を提供。この日のデザートはブラッドオレンジのパイが主役となり、庭で採れたハーブや草花がお皿を彩ります。飲み物はコーヒーか紅茶から選ぶことができ、全てオーガニックの素材にこだわっています。
閑静な自然に囲まれて、良質な湧水や地元の食材を使った自然派イタリアンを楽しめる「ボンジュール・プロヴァンス」。南阿蘇の自然の恵みを満喫する贅沢な時間を過ごしてみませんか?