新型コロナウイルスの感染状況も落ち着き、自由に外出できるようになった今日この頃。観光スポットにも足を運びやすくなりましたね。東京有数の観光地「浅草寺」は、約1400 年もの歴史を誇り、年間約3000万人もの参詣者が訪れる都内屈指の寺院です。大きな提灯で有名な「雷門」と、約90店もの店が立ち並ぶ参道の「仲見世商店街」は、一度は訪れたいスポット。境内では季節ごとの行事が年間を通して開催され、7月にはほおずき市でにぎわいます。初夏の陽気に誘われて、浅草さんぽへ出かけましょう。
東京メトロ浅草駅から徒歩2分。有名な雷門をくぐると、都内最古の商店街ともいわれる仲見世通りが現れます。通り沿いには約90店ものお店が建ち並び、工芸品やおみやげ品、お菓子などさまざまなものが売られています。古き良き下町情緒の残る浅草一の買い物天国として、連日にぎわいを見せています。活気あふれる商店街で買い物を楽しみながら境内へ向かいましょう。
仲見世商店街を抜け、宝蔵門をくぐった先に浅草寺の本堂があります。浅草寺の起源は飛鳥時代。西暦628年に漁師の兄弟が網にかかった仏像を拾い、その後土師中知(はじのなかとも)という土地の長が私宅を寺にして生涯にわたって礼拝供養をしたことが始まりとされています。源頼朝や足利尊氏、徳川家康など、名だたる武将が祈願に訪れ、現代でも霊験あらたかな寺として、多くの人に親しまれています。
本堂の手前にはお線香をたく香炉「常香炉(じょうこうろ)」があります。常に煙が上がっており、参拝客が次から次へと集まってきます。線香の煙を浴びると邪気を払えると言われています。
後ろを振り返ると宝蔵門には大きなわらじが掲げられています。この大わらじは浅草寺のある台東区の友好都市である山形県村山市が、1941(昭和16)年から約10年ごとに奉納しているもの。長さ4.5m、幅1.5m、重さ500kgもの大きさで、これは浅草寺宝蔵門の仁王様の力を表し、「このような大きなわらじを履くものがこの寺を守っている」ということで魔が驚き去っていくため、魔除けの効果があると言われています。
朱が鮮やかな五重塔も見どころです。現在の塔は1973(昭和48)年に再建されたもので、最上層にはスリランカのイスルムニヤ寺院から伝来した仏舎利(ぶっしゃり)が収められているそうです。
参拝のあとはおみくじを引いてみるのもおすすめです。振りくじ方式のおみくじで、100円を入れて一般的なおみくじと同じように、出た棒の数字の引き出しからおみくじを取り出します。浅草寺のおみくじは1~100番まであります。
浅草寺のおみくじはなんと3割が「凶」なんだとか。思わずショックを受けてしまう人も多そうですが、「凶」は境内の「みくじかけ」に結ぶことで「吉」に転じるとも言われているので、そこまで悲観的にならずとも大丈夫なんだそうです。「凶」以外のおみくじは大切に持ち帰りましょう。
最後にお守りもチェック。左側のピンク色のかわいいお守りは良縁守。黄緑色もあり、お揃いで持つとよさそう。右側は雷門の大提灯を模したユニークな「雷門合格守」です。ほかにもさまざまな種類があるのでぜひ授与所を訪れてみて。
都内屈指の歴史と参拝客数を誇る「浅草寺」。散歩が楽しいこの季節に改めて足を運んでみてはいかがでしょうか。7月9日・10日には、浅草の夏の風物詩「四万六千日・ほおずき市」も行われ、この日に参拝すると四万六千日分の御利益を得られるとも言われているので、こちらに合わせて出かけるのもおすすめですよ。