
真っ白なシフォンのカーテンがかかる窓から明るい日差しがふりそそぐ「鎌倉ゆりあぺむぺる」。アールヌーボのシャンデリアがともるアンティークな雰囲気なかで、クリームソーダやプリンなど喫茶店メニューがゆったりと楽しめます。歴史のある古都鎌倉の街角で素敵なひと時を過ごしてはいかが?
比較的静かな御成町にあるビルの2階にお店を構える「鎌倉ゆりあぺむぺる」。白い手すりのらせん階段や緑色の出窓があるアプローチは、物語に出てくる洋館のような佇まいです。しっかりとした木のドアを開けると、窓辺のカーテンや赤レンガの壁などクラシカルな雰囲気に包まれます。
店内はアールヌーボのシャンデリアやウィリアムモリスのランプシェードなど、親しみやすさのなかに洗練された気品も感じます。ドレープをたっぷりとったやわらかいシフォン素材のカーテンの窓辺に座ると、ロマンチックな気分になりますよ。
ノスタルジックな響きのある店名は宮沢賢治の詩集「春と修羅」に出てくる空想上の人物に由来しています。壁にいくつもかかる素敵な絵画の中に、貴重な宮沢賢治直筆の詩集原稿の複製もあるので、一息ついたら探してみるのもおすすめです。
いつのまにか看板メニューとなったクリームソーダは、ザクロシロップを使った赤い色をしたクリームソーダがはじまりだったのだそう。大きなグラスにこれまた大きくてまん丸のバニラアイスクリームをのせたフォルムが話題となり、徐々に種類が増え、今は季節限定を含めて13種類とカラフルにラインナップ。
それぞれにユニークなネーミングがあり、取材でオーダーした緑色のクリームソーダは春のイメージで、4人姉妹が主役の「若草物語」の末っ子の名前をとったものなのだとか。
喫茶店に欠かせないシンプルな「プリン」も人気のスイーツです。スタッフが様々なお店を食べ歩いて研究し、ようやくたどり着いた納得の味はコクがありやや固めの自信作。もあります。これは生クリームをたっぷりと使っているからで、バニラビーンズもほのかに香ります。
パスタやサンドイッチなどの軽食も種類豊富で、カウンターの奥で手づくりします。チキンカレーは湘南の海に輝く太陽をイメージしたかのような一皿で、テーブルもぱっと華やかに。
素敵な雰囲気の喫茶店で一息ついて、鎌倉の街歩きを楽しんでくださいね。