日本を代表する木製家具メーカー「カリモク家具」の新拠点が南青山からほど近い西麻布エリアにオープン。ショールームとギャラリー、オフィスがひとつになったこれまでにはない新しいスペースになっています。
こちらでは家具を実際に触ったり座ったりすることが可能。施設内での販売は行っておらず、スタッフの方に尋ねると購入方法を案内してくれますよ。
カリモク家具は1940年に愛知県刈谷市で創業。創業時は木工所として紡織機の木部品などを製造していましたが、1960年代になると“木のスペシャリスト”として家具の製作に着手。以来半世紀以上、日本の木製家具産業を牽引してきました。
建築家の芦沢啓治氏設計のもと、築37年の建物をフルリノベーション。入り口は全面ガラス張りで美術館のよう。フロアは全部で3階まであり、1階はイベント・ギャラリースペース、2・3階がコレクションのショールームになっています。
ギャラリースペースを併設するのは、ここ「Karimoku Commons Tokyo」が初めて。1階には大小の2つのギャラリーを用意し、随時企画展を開催しています。
階段を登って2階に上ると、「Karimoku Case Study」と「石巻工房 by Karimoku」の2コレクションがお目見え。
入って右側の窓際に展示されているのが「石巻工房 by Karimoku」の家具。
「石巻工房」とは、東日本大震災の約半年後に建築家の芦沢啓治氏らによって立ち上げられた家具工房です。今回、石巻工房とカリモクがタッグを組み、石巻工房のデザインを再構築し、家具作りの技術を活かして製品化。環境のことを第一に考えたサスティナブルなコレクションになっています。
入って正面にあるのは、デンマークのデザインスタジオ「ノーム・アーキテクツ」がディレクションを行う「Karimoku Case Study」のコレクション。
近年では、日本×北欧のインテリアデザインを「ジャパンディ」と呼び、木の温もりが感じられるミニマルなシルエットが人気だそう。
最上階のフロアには「KNS (Karimoku New Standard)」「MAS」との2コレクションを展示。天井や壁面の一部は左官による仕上げが施されており、落ち着いた雰囲気になっています。
向かって窓際に展示されているのは、「KNS (Karimoku New Standard)」のコレクション。2009年の発足以来、国内外のデザイナーと手を組み最先端の家具デザインを発表しています。
使用する木材はカエデやクリ、ナラなど国産材にこだわり、木の温もりが感じられるラインナップになっています。
実は屋上テラスも出入り自由。こちらは、屋外用家具の実験スペースとしても使われています。「天気のいい日は本当に気持ちいいですよ。読書や気分転換にぜひ使ってください
」とカリモクのみなさん。
「Karimoku Commons Tokyo」は誰でも出入り自由。カリモクの家具が気になる方はもちろん、インスピレーションを得たい方にもおすすめ。家具やインテリアが好きという方は、ぜひ一度訪れてみてはいかがでしょうか。