小淵沢の駅から車で7分、八ヶ岳リゾートからならのんびり散策しながら30分ほどのところに、隠れ家のような一軒家レストラン「悠山房(ゆうさんぼう)」があります。家庭風の欧風料理店で、オープンから26年。親から子へ、子から孫へと世代をつないで愛される店を訪ねてみました。
悠山房のオーナー神子征夫さん・知子さんご夫婦は、もともと東京で都立の養護学校の教師をされていたそう。50歳の時に早期退職をし、両親の別荘があり慣れ親しんでいた小渕沢の地に移住し、この店をオープンしました。
調理を担当するのは、もともと料理好きだった知子さん、ホール担当は征夫さん。26年が過ぎ、無理のない範囲で、と現在は金曜から日曜まで、ランチのみの営業です。
ランチは、肉のロースト、肉の煮込み、魚の3種類のセットほか、ドリアセットとキッシュパイのセットがあり、どの料理も旬のもの、地のものをその季節においしく食べることをモットーに作っています。
契約農家から直接仕入れた野菜を使った「季節の野菜スープ」も人気のメニュー。
どの料理も素材の味を楽しんでほしいという思いから、味付けはやさしく濃くならないように心がけているそうです。
ドリアセットのドリアをいただくと、具材のホタテとプチヴェールがたっぷり入り、ライスはサフランライスで、やさしく飽きのこない味でした。
ポークのロースト ポルトソースは、肉がとてもやわらかく、ボリュームがあるのにあっさりいただける、上品なひと皿です。
器はロイヤルコペンハーゲンとリチャード・ジノリのものをメインに使い、見た目も上品で気分が上がります。
山梨のおいしいをフルーツを使ったデザートも見逃せません。
ケーキやタルトなど、常時3種類と週がわりの焼き菓子が1種類、アイスクリームが1〜2種類と充実の品揃え。
コンポートからすべて手作りなので、お休みの日は下準備に充てることも多いのだとか。
心を込めて作る自慢のデザートです。
長く通ってくださるお客様や、オープン当初は小さかった子が、結婚して家族で訪れるなど、人とのコミュニケーションが楽しいと話すご夫妻。
ほがらかなお二人にひかれ、悠山房の物語はまだまだ続きます。