全国各地のおいしい・かわいいおやつを紹介する「毎日おやつ」。自宅でのスイーツ時間が楽しくなるとっておきの甘味から、旅のおみやげにもぴったりなご当地の恵みを使った逸品まで、新しい発見にきっと出会えるはずです。今回は岩手県の「焼酎糖」をご紹介します。
赤いぼたんや青い菊が描かれた、茶筒風のパッケージ。ふたを開けるとポンッと音が鳴り、なかには、キャンディのようにビニールに包まれた「焼酎糖」が入っています。包みを開けると出てくる、ピンクや緑、白などのカラフルさは、まるでおはじきのようなかわいらしさがあって心がときめきます。
手がけるのは、1893(明治26)年に創業した、盛岡市にある老舗駄菓子店「関口屋菓子舗」。ハッカ糖やたんきり飴、だんごなど、職人が手作りする素朴な味わいの和菓子を販売しています。
大正時代から店頭に並ぶ「焼酎糖」もそのひとつ。焼酎洋酒と砂糖を煮詰めて型に流し、自然に砂糖が固まればでき上がり。添加物や着色料は一切使わず、昔から変わらない製法を守りながら作っているんです。
ひとつ口に入れてみると、薄い氷のような砂糖のコーティングがほろほろとくずれていきます。なかからあふれるのは、さらりとした舌ざわりのシロップ。焼酎のほろ苦さと砂糖の甘みが口いっぱいに広がります。食べ進めていくと、体がぽかぽかと温かくなりそう。フレーバーはメロンや焼酎、ブランデー、ペパーミントなど全部で8種類です。いろんな香りをゆっくり楽しみながら、好みのフレーバーを見つけてみて。
ていねいな手仕事ならではの繊細な砂糖菓子「焼酎糖」。アルコールをほのかに感じる大人なスイーツと、静かな夜のひとときを過ごしませんか。