全国各地のおいしい・かわいいおやつを紹介する「毎日おやつ」。自宅でのスイーツ時間が楽しくなるとっておきの甘味から、旅のおみやげにもぴったりなご当地の恵みを使った逸品まで、新しい発見にきっと出会えるはずです。今回は島根県の「どじょう掬いまんじゅう」をご紹介します。
箱を開けると、ずらっと並んだひょっとこに思わす笑みがこぼれる「どじょう掬いまんじゅう」。しっとりした白あんをほろほろ食感の薄めの生地で包んだ、お茶にもコーヒーにもよく合う、あっさりした甘さの饅頭です。
山陰みやげとして定番の「どじょう掬いまんじゅう」ですが、販売を開始したのはなんと1967年。そのユーモラスな形と優しい甘さで、50年以上を超えて現在でも愛されています。
饅頭のひょっとこは、山陰地方に伝わる「どじょう掬い踊り」の演者と、豆絞りと呼ばれる水玉模様の手ぬぐいがモチーフ。
「どじょう掬い踊り」は、島根県を代表する郷土民謡「安来節」の演目。鼓と三味線のリズムに合わせ、どじょうを捕る姿をコミカルに表現した「男踊り」と、舞踊としてしなやかに表現した「女踊り」があり、「安来節演芸館」などで観ることができますよ。
地元の伝統芸能をおいしくユニークに国内外に伝える「どじょう掬いまんじゅう」。にこやかな大使のようなお菓子です。