全国各地のおいしい・かわいいおやつを紹介する「毎日おやつ」。自宅でのスイーツ時間が楽しくなるとっておきの甘味から、旅のおみやげにもぴったりなご当地の恵みを使った逸品まで、新しい発見にきっと出会えるはずです。今回は福岡県の「ポルトス」をご紹介します。
青い鳥と帽子をかぶった少年のイラストのパッケージが愛らしい「ポルトス」は、福岡生まれのお菓子。地元の老舗菓子店が、ポルトガルの名物「エッグタルト」を和菓子で表現しようと生み出した和洋のおいしさをミックスしたお饅頭です。
食べてみると、白あんのようなクリームのような、濃厚なあんがしっとりと柔らかな口当たり。卵を使っているのに重すぎず、1個をあっさりと食べられるひみつは、“カスタードあん”にあります。白あんに混ぜ込むカスタードクリームは、エッグタルトの味を再現する要の素材。コクや甘みに加え、すっきりした後味の高級卵「エグロワイヤル」をたっぷり使用しているのだそう。
「千鳥饅頭総本舗」は、1630(寛永7)年に創業した福岡の老舗です。いんげん豆とザラメで炊き上げた白のこし餡を生地で包んで黄金色に焼き上げる和菓子と南蛮菓子の製法から誕生した「千鳥饅頭」、ロールクッキーにクリームを入れた「チロリアン」などは、博多銘菓として知られています。
ポルトスは、“長崎に上陸した南蛮菓子と博多に伝わった饅頭が出会った”というストーリーのもと、エッグタルトをお饅頭の味わいで表現するのに2年の歳月をかけて開発されたのだとか。創業390周年を迎える老舗ながら新しい味を追及する姿勢が、おいしいお菓子を生み出しているんですね。