開港当時、ガス灯や街路樹が整備され乗り合い馬車が行きかっていた馬車道のレトロなビルにある「ミルピグパフェ部」。街並みを見おろしながらいただく新鮮なフルーツのパフェは、異国情緒も一緒に味わえます。赤レンガ倉庫や中華街の散策途中に立ち寄ってはいかがでしょうか。
県立歴史博物館など新旧入り混じった建物がひしめく馬車道の雑居ビルの2階にある「ミルピグパフェ部」は、もともと野毛エリアのチーズとワインの店「ミルピグ都橋店」の馬車道店としてオープンしました。当初は夜だけの営業だったのを“パフェ部”として昼間にパフェを提供したところ、そのおいしさが口コミで広がり終日のメニューに加わったのだそう。店名もそうした流れが由来なのだとか。
中央にお洒落なバーカウンターのある店内は、バー発祥の地としても知られるこの界隈らしいつくり。大きな窓からは緑の生い茂る街路樹とガス灯が見おろすことができて、馬車道らしい雰囲気が漂います。その一方カウンターでは、生ハムの原木が置かれワインバーとしての一面も垣間見られます。
評判のパフェには北海道根釧地区のフレッシュな生クリーがたっぷり。数種類の生クリームを季節にあわせてブレンドし、コクがありながらもあっさりとした味わいでフルーツの甘さを引き立てます。自家製のアイスクリームやマスカルポーネチーズのクリーム、ティラミスなど種類によってさまざまな素材を盛り付ける贅沢パフェです。
静岡産の高糖度トマト「アメーラ」の彩りがきれいな「フルーツトマトのパフェ」。トマトの甘味は驚くほどで、生クリームとクリームチーズアイス、マスカルポーネクリームとのマリアージュが楽しいメニューです。
さらにどの種類のパフェにも、チーズとパンナコッタ、フルーツが添えられてより華やかな一皿に。特にチーズはバジルを練り込んだゴーダバジルとパルミジヤーノレッジャーノの2種類。どちらも専門店ならではの本格チーズで塩気がパフェの甘みをより一層をひきだしますよ。
季節のパフェのフルーツは、果物の一番おいしい時期に合わせて仕入れます。取材に伺った時は皮まで食べられるシャインマスカットが季節のおすすめでした。さっぱりとした甘さが生クリームやシャインマスカットの自家製ソルベとよくあい、スプーンを進めていくと最後にもう一度シャインマスカットと出会える嬉しい配慮が。
季節のフルーツは国産のレモンやモモ、ナシ、イチジク、ブドウ、赤肉メロンなど種類は多いものの期間が短いものもあり、五百円玉ほどの大きさのあるブルーベリーのパフェの提供はわずか2週間だったとか。ぜひ旬の美味しさを味わってくださいね。