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【北海道】〈釧路マーシュ&リバー〉で メッカの釧路川でカヌー体験絶景の釧路湿原をゆく|北海道・道東におでかけ|おでかけコロカル

  • 2016年10月20日
  • コロカル

のんびり進み、じっくり味わう、壮大な湿原の自然

屈斜路湖から太平洋まで、日本最大の湿原〈釧路湿原〉を流れる154キロの釧路川。源流から河口までの標高差が約120メートルとなだらかで、ダムなどが一切ないため、上流から下流までカヌーを楽しめる日本でも希有な川です。太古の時代は海だった広大な釧路湿原。特異な景観をもち、さまざまな動植物を育む豊かな自然の中を、カヌーでくだる貴重な体験ができる場所でもあります。今回は〈釧路マーシュ&リバー〉のカヌーガイド・斉藤松雄さんと、下流域のツアーに出かけ、釧路川カヌーの魅力を体感しました。

釧路マーシュ&リバーの事務所からツアー出発地点までは車で10分ほど。カヌーと一緒に移動します。

カヌーポートでツアーの説明をするガイドの斉藤松雄さん。

出発はJR細岡駅近くのカヌーポート。ライフジャケットを着用し、万が一川に落ちた場合のレクチャーを受け、カヌーに乗り込みます。ほとんど揺れもなく、スーッと川面を滑り出すカヌー。

「釧路川は大きな岩や石がないから、本当に静かなんですよ」斉藤さんが話すとおり、川の上はまるで別世界のような静けさ。パドルを漕ぐ音、倒木に水が当たる音など、時折聞こえるチャポンという水音に癒されます。カヌーに準備されているパドルは漕いでもよし、置いたままでもよし。川の流れに従ってガイドが舵をとってくれるので安心です。

今回のコースは、釧路川のなかでも特に蛇行が多い区間。穏やかな流れに乗って目の前の景色を眺めていると、当初あまりその感覚はありませんでしたが、「太陽が自分の左右どちらにあるか確認していてくださいね」と斉藤さんがひと言。確かに、カヌーが進むにつれて目に見える太陽の位置が変わります。自然がつくり出した蛇行の流れに乗っているのを実感しました。

この日は台風通過後で釧路川が増水中。普段より川幅が広がり、川面が2メートルも高い状態でした。「川の水があふれても湿原が水を吸収するスポンジの役割をしてくれる。水が横へ逃げるので、増水時でも流れが穏やかなんです」斉藤さんの解説を聞いて納得。川の両端からどんどん水が染み出ていくような不思議な風景を目にすることができました。

タンチョウやエゾシカなど野生動物との出合いも、ツアーの大きな魅力です。この日は川のそばで営巣しているオジロワシが魚を狙うところ、黒毛のミンクが木登りするところに遭遇。5〜7月上旬は野鳥の鳴き声が響き、10月には渡り鳥のハクチョウやヒシクイが羽休めするなど、季節によってさまざまな野生動物の営みを感じられます。

ガイドの斉藤さんは釧路出身。子どもの頃はカエルの卵をとったり、凍った湖でスケートをしたり、国立公園に指定される前の湿原を遊び場にして育ちました。地元で就職し、当初は休日のアルバイトでカヌーガイドを務めていましたが、2005年に脱サラして釧路マーシュ&リバーを設立。「すばらしい景色を眺めるだけでもお客さんは70点をくれるかもしれない。でもそれだけでは気づかない自然情報をガイドが伝えることで満足度を100点にできるはず。サプライズ(野生動物との出合い)があれば120点でしょう」

斉藤さんは北海道知事が認定する「北海道アウトドアガイド」の資格も持ちます。これはアウトドア活動を安全に行うため必要な知識や技術を有している証。ツアー中止の判断や、安全マニュアルなどをしっかり運用し、絶対に事故を起こさないという責任感をもってガイドにあたっています。

ツアー後半になると、周囲に背の高い木々が少なくなり、壮大な湿原らしい風景に。時速5〜6キロのゆったりした速度で進むからこそ、風や光、樹木や植物、野生動物の存在など、身近な自然の魅力をそのままに感じられるのでしょう。

のんびり進んだツアーも、遠くに釧路市街を望む岩保木水門そばが終着点。この日は暮れゆく空と雲がドラマチックな色合いを見せてくれました。日の入りが早くなる秋、晴天時の午後のツアーでは、ゴール付近でダイナミックな夕日を眺めることもできます。澄んだ空気の中、湿原全体がオレンジ色に染まる風景は圧巻です。

釧路マーシュ&リバーの4〜12月のツアーは時間帯を分けた5コース(約8キロ、所要時間2時間)のほか、約17キロのロングツーリング、湿原散策やランチを含むワンデープランを選ぶこともできます。釧路川のカヌーは、斉藤さん曰く「じっくり楽しむ大人のツアー」。普段忙しく毎日を過ごす大人の皆さん、穏やかな釧路川の流れに乗って、静寂な自然に身を委ねてみませんか。

information

釧路マーシュ&リバー

住所:北海道釧路郡釧路町河畔4−79

TEL:0154-23-7116

大人9000円〜、小学生5000円〜

http://www.946river.com/

information

北海道には、カヌーはもちろんラフティングやトレッキングなどのアウトドアから、食や工芸などの体験を楽しめるコンテンツがたくさん。詳しくはこちらから→

http://www.hokkaido-taiken.jp

photographer profile

在本彌生

Yayoi Arimoto

フォトグラファー。東京生まれ。知らない土地で、その土地特有の文化に触れるのがとても好きです。衣食住、工芸には特に興味津々で、撮影の度に刺激を受けています。近著は写真集『わたしの獣たち』(2015年、青幻舎)。

writer profile

竹川智恵

Chie Takekawa

ライター。北海道釧路市生まれ、知床斜里町在住。世界遺産の自然や野生動物だけではない、知床斜里の文化や歴史、人々の営みを伝えるリトルマガジン『シリエトクノート』編集部の一員。おいしい!きれい!おもしろい!など、シンプルな感動が執筆の原動力。シリエトクノートhttp://siretoknote.main.jp

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supported by 北海道体験観光推進協議会

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