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川崎市武蔵小杉に〈KOSUGI iHUG〉オープン。「農・食・健康」がテーマの複合施設はリサイクル循環にも注力

  • 2023年4月21日
  • コロカル
芝生の広場を囲むようにできた地域を盛り上げる複合施設

2023年3月25日(金)、武蔵小杉駅から徒歩8分ほどのところに、川崎市と民間企業が共同で運営する新しい複合施設がオープンしました。その名も〈KOSUGI iHUG(コスギ アイハグ)〉。「農・食・健康」がテーマです。

川崎市と民間企業が共同で運営する新しい複合施設がオープン

〈KOSUGI iHUG(コスギ アイハグ)〉は、「農・食・健康」がテーマです。

敷地内は芝生の広場を中心に、1階にアウトドアダイニングと2階に交流スペースをもつ建物、シェアリング農業として誰もが参加できる野菜栽培を行う〈トレファーム〉、さらにクリニックや調剤薬局が入居するウェルネスリビングがあります。

トレファームでは地域の人たちが植え付けや収穫に参加します。

トレファームでは地域の人たちが植え付けや収穫に参加します。

この場所には、かつて川崎市総合自治会館があり、市民に広く利用されてきました。川崎市総合自治会館の機能は武蔵小杉駅前にある別の施設に移転したため、その跡地の利用方法が検討されてきました。

交流スペース「N-Labo」はキッチン付き。

交流スペース「N-Labo」はキッチン付き。

市民からの要望である交流や防災の機能を持ち合わせ、子供たちが遊べる広場を整備してほしいといった声に応え、しかも民間のノウハウを生かした土地の利用としてKOSUGI iHUGが誕生しました。

卸業者が新鮮な食材を提供する〈KOSUGI Grill Market〉

〈KOSUGI Grill Market〉

3つのテーマのうち食を担当するアウトドアダイニングエリアは〈KOSUGI Grill Market〉としてオープン。テーブルにはグリルが設置されていて、まるでフードコートとバーベキュー場が一緒になったよう。

入居している店舗は、できあがった料理を提供する飲食店ばかりではなく精肉店、鮮魚店、炊き立てご飯のお店、キムチ店、そしてカフェの5つです。

〈UEHARA MEAT 武蔵小杉店〉

〈UEHARA MEAT 武蔵小杉店〉は、川崎市内に本社がある精肉卸会社が東京・代々木上原にもつ小売店舗の2号店です。ブランド牛はもちろん、スーパーなどでは取り扱いが少ないジビエや川崎市内の農家が作る新鮮な野菜も取り扱います。

築地から豊洲に移って生鮮魚介を扱う〈山治〉が〈鈴治〉として出店。

鮮魚店は創業65年で、築地から豊洲に移って生鮮魚介を扱う〈山治〉が〈鈴治〉として出店。魚の切り身や刺身が並び、刺身の盛り合わせの注文にはお皿の持ち込みにも対応するとのこと。

キムチの専門店〈横濱 福美 KOSUGI GRILL MARKET店〉

珍しいのがキムチの専門店〈横濱 福美 KOSUGI GRILL MARKET店〉が入居していること。食欲をそそる種類豊富なキムチが並びます。

〈ほむすび米店〉

お米は〈ほむすび米店〉が、全国から厳選したプレミアム米を取り扱い、炊き立てのお米を提供します。もちろんテイクアウトもOKです。

〈NATURA BAR〉

そしてカフェとして主にドリンクを提供するのは〈NATURA BAR〉。敷地内のトレファームで収穫野菜を使用したフレッシュスームージーや川崎市内のブルワリーが作るクラフトビールも提供します。

テーブルにはグリルが設置されていて、まるでフードコートとバーベキュー場が一緒になったよう。

店内で買った食材は、肉はグリルで焼いたり、ごはんと刺身の残りを漬けに海鮮丼の具を組み合わせたりして店内で食べることができます。

どのお店も一般の小売店としての機能を持ち、さらに卸販売の機能も持っています。近隣住民にとっては、新鮮な食べ物を買える日常的な買い物の場所、近隣の飲食店にとっては仕入れの場所としての顔を併せ持つというわけです。

ゴミは分別してリサイクルに。リサイクル素材利用もいろいろ

KOSUGI Grill Marketのもうひとつのテーマは、SDGsです。

KOSUGI Grill Marketのもうひとつのテーマは、SDGsです。店内で出るゴミはリサイクルするため、食べたあとのごみは、分別することをうながされます。

店内で出るゴミはリサイクルするため、食べたあとのごみは、分別することをうながされます。

分別されたゴミは契約業者に引き取られ、生ゴミは堆肥となって近隣の農家に。育てた野菜がまたお店で食べられたり、販売されたりします。プラスチックゴミは、擬木に加工され施設内に今後設置されるベンチなどになる予定です。発泡スチロールはプラスチック成型品として生まれ変わります。

店内ではライスレジンを使った食器が使われます。

店内ではライスレジンを使った食器が使われます。

店内で利用する器やトレーは、食用に適さず廃棄されていた米を使う国産バイオマスプラスチック、ライスレジンを採用。軽くて丈夫で、食洗機などにも対応というメリットの多い素材です。

テイクアウト用の皿やカトラリーの「edish」には、原料の一部に食品廃材が使われています。

テイクアウト用の皿やカトラリーの「edish」には、原料の一部に食品廃材が使われています。

テイクアウト用の容器には、⾷物の⽪や芯など⾷品廃材が材料の一部になっている〈edish〉を利用。使用後も回収して肥料などに利用されるため、edish専用のゴミ箱もあります。

カフェでは、リサイクルコットンで作られたエコバッグも販売されます。スタッフのエプロンもリサイクルコットン製。エプロンの着心地は普通のコットンと変わらないそうです。

敷地中央にある芝生のスペースでは、月に1度、ファーマーズマーケットが開催され、一般には流通しない規格外の野菜が安く販売されるとのこと。フードロス削減とお得な買い物が楽しめます。

敷地内は公園と同じように使えるスペースも十分確保されています。

敷地内は公園と同じように使えるスペースも十分確保されています。

地域住民の要望を取り入れた土地活用が行われたKOSUGI iHUG。「農・食・健康」に加えて、SDGsへの取り組みにも関心を高められる施設として、たくさんの人が集う場所になりそうです。

information

KOSUGI iHUG 

住所:神奈川県川崎市中原区小杉町3-24-10

KOSUGI Grill Market営業時間:グリル利用16:00〜22:00(21:00LO)買い物のみの利用 11:00〜17:00

定休日:無

Web:KOSUGI iHUG

※KOSUGI Grill Marketの最新営業時間は、公式インスタグラムを確認してください

writer profile

Saori Nozaki

野崎さおり

のざき・さおり●富山県生まれ、転勤族育ち。非正規雇用の会社員などを経てライターになり、人見知りを克服。とにかくよく食べる。趣味の現代アート鑑賞のため各地を旅するうちに、郷土料理好きに。

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