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〈龍力〉で知られる兵庫の酒蔵が、業界初の特A山田錦クラフトジンを開発

  • 2022年12月26日
  • コロカル
最上級の酒米を使った業界初のクラフトジン

日本酒を醸すうえで最高品種の酒米として知られる、兵庫県特A地区産の山田錦。

この兵庫県特A地区産の山田錦を使った業界初のクラフトジン〈Terroir A(テロワール・エー)〉が、兵庫は姫路の酒蔵〈本田商店〉より新たに発売されました。

〈龍力〉で知られる兵庫の酒蔵・本田商店

創業101年を迎えた本田商店は、「米の酒は米の味 良い酒は良い米から」という一貫した信念を掲げています。

蔵で使用する山田錦はすべて、最高品質と称される兵庫県特A地区産のみ。さらにその中でも土壌条件の良い農家との専属契約栽培を行い、山田錦テロワールの追究を続けています。

蔵で使用する山田錦はすべて、最高品質と称される兵庫県特A地区産のみ。

酒造好適米である山田錦は現在、日本各地で生産されていますが、別格とされるのが兵庫県産山田錦です。

兵庫県産の山田錦が別格とされる理由のひとつとして挙げられるのが、テロワール特性。

栽培されるのは標高が高い山間棚田地帯であり、昼夜の気温差が大きいものの降水量は少なく、水が豊富な黒粘土の土壌になっています。この酒米にとって理想の栽培条件をすべて兼ね備えた地が兵庫県の特A地区で、山田錦の特A地区は兵庫県にしか存在しません。

山田錦が別格とされるふたつ目の理由が、日本唯一の酒米試験地と種籾田の存在です。

もっとも質の高い特上の等級をもつ山田錦は、兵庫県から生産されています。

兵庫県には、日本唯一の酒米試験地があり、常に高品質な山田錦が栽培されるように日々研究が行われています。

また、山田錦を最適な環境で、厳格な管理のもと育てられている種籾田が存在。

兵庫県の農家はその種子を基に山田錦を育てているため、本来の特性が守られています。

そして山田錦が別格とされる3つ目の理由が、酒米の生産量が日本一であること。

全国の酒米生産量の約6割が兵庫県で栽培され、(令和4年3月時点)

特上の等級をもつ山田錦が生産されています。

本田商店ではこのすばらしい条件が揃う地・兵庫県特A地区で、土壌条件のいい農家と全国初となる専属栽培契約の締結を行い、特別な山田錦をつくっているのです。

地元・兵庫県産ブルーベリー、ペパーミント、青みかんも使用

地元・兵庫県産ブルーベリー、ペパーミント、青みかんも使用

このたび新たに誕生したクラフトジンTerroir Aは、大吟醸を醸すための兵庫県特A地区の山田錦をベーススピリッツの原料として使用しています。

この山田錦の繊細な味わいに合わせて漬け込まれているのが、同じ兵庫県産のボタニカルたち。

ペパーミント、青みかんで爽やかさの骨格をつくり、ブルーベリーで全体をまろやかにまとめあげています。

さらにヨーロッパ産ジュニパーベリー、フランス産アンジェリカルート、トルコ産レモンピールの6種類のボタニカルを調合し、香り付けしています。

その結果、酒米の最高峰である山田錦の良さをそのまま生かした香り高く、スッキリと爽やかな味わいが生まれました。

和酒の風味がほのかにあり、特定の風味が強すぎることがないため、ロックやソーダ割で食中にも楽しめるようになっています。

ライススピリッツがベースなので、和食との相性も抜群です。

米にこだわる吟醸蔵だからこそ実現できたライススピリッツのクラフトジン

米にこだわる吟醸蔵だからこそ実現できたライススピリッツのクラフトジン

そもそも醸造酒は、日本酒やビール、ワインのように米や麦、葡萄などを酵母でアルコール発酵させて造るお酒です。

一方、蒸留酒であるジン、ウォッカなどのスピリッツや、ウイスキー、焼酎などは醸造酒を蒸留して、アルコールを抽出してつくられます。

一般的に蒸留酒は、蒸留した際、香味成分などが取り除かれ、純粋なアルコール(エタノール)だけの、シンプルなお酒となります。

しかし、Terroir Aはあえて単式蒸留で山田錦の香味成分を残したアルコールにすることで、山田錦の魅力を伝えることを考えています。

そのため、ベーススピリッツにもしっかりと香りと旨みを感じられるのです。

本田商店は大吟醸を醸すため、酒米の全てを自社精米する数少ない蔵元です。

本田商店は大吟醸を醸すため、酒米の全てを自社精米する数少ない蔵元です。

山田錦を約100時間かけゆっくりと丁寧に磨き上げます。

大吟醸と呼ばれるための精米歩合50%〜35%の間に生まれる米粉は、雑味となるタンパク質や脂質が少なく、真白であることから上白と呼ばれています。

自社精米するからこそ、厳選された米粉で、吟醸香の心地よい高品質な山田錦アルコールを製造することが叶います。

〈Terroir A〉は、米にこだわる吟醸蔵だからこそ実現した、ほかでは決して真似のできないライススピリッツをベースとしたクラフトジンなのです。

今回本田商店は、いかに特A地区山田錦の魅力を、さまざまな角度から消費者に伝えられるかを考えて、日本酒以外の選択として蒸留酒にチャレンジしました。

継ぎ手がおらずに年々高齢化している篤農家を、次世代に繋げるための希望とすることが、特A山田錦に魅了され、40年以上も使い続けている本田商店の使命だと感じての取り組みでもあります。

今後、第2弾として別の蒸留酒にも挑戦していく予定だという本田商店。兵庫県のテロワールと蔵元の伝統が感じられる業界初のクラフトジン、その味をぜひ実際に味わってみては。

information

Terroir A 

一般販売価格:4950円

Web:Terroir A

*価格はすべて税込です。

writer profile

Riho Nakamori

中森りほ

なかもり・りほ●東京生まれ東京在住のフリーライター/編集者。仕事やプライベートで月に1回以上、地方や海外へ。各地のおいしい食べ物やお酒、素敵なホテルや旅館を発掘するのが趣味。好きな番組は『ブラタモリ』『六角精児の呑み鉄本線・日本旅』。

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