今冬、日本の伝統工芸の技術を採用した、ジュエリーブランド〈TOUROU(トーロウ)〉が発表されました。
同ブランドは、後継者不足や高齢化によって衰退が危ぶまれる日本の伝統工芸の存続を願い、伝統工芸がもっと身近になってほしいという思いから、約2年の月日を経て誕生。
“灯籠”という名前も、そのような日本の伝統を守りつつ、もうひとつの新しい火を灯したい、という思い、それから江戸時代の浮世絵に描かれている灯籠のような朧げな美しさからインスピレーションを得ています。
価格帯は約20000〜150000円。
現在デビューコレクションとして展開されているのが、TOUROUの代表である小松晴香さんの生まれ故郷、秋田の伝統工芸・秋田銀線細工の技術を採用したジュエリー。
秋田市の無形文化財に指定されている秋田銀線細工は、わずか0.2mmほどの銀線でつくり出される伝統工芸です。
この技法を用いて日本や地球、天体、自然、生物など万物の美しさが表現され、雪の結晶のように繊細で個性的な魅力を放っています。モダンな佇まいで、着こなしを洗練させてくれそうです。
製造販売においては、地球環境や職人の労働環境に配慮した完全受注生産制。包装も簡易に抑え、磨き直しや修理などのアフターフォローもあります。
同ブランドは今後、プロダクトを通じて、ものづくりや風土の魅力などを伝え、ローカルのPRにもつなげていくことを検討。秋田銀線細工のプロダクトの展開を基盤としながら、さまざまな地域の伝統工芸やものづくりにも目を向け、商品開発も行いたいといいます。
現在オンラインにて各ジュエリーを見ることができるので、気になる方はぜひチェックを。
information
TOUROU JAPAN
Web:公式サイト
Instagram:@tourou_japan
*価格はすべて税込です。
writer profile
Kanae Yamada
山田佳苗
やまだ・かなえ●島根県松江市出身。青山ブックセンターやギャラリースペース、ファッション・カルチャー系媒体などを経て、現在フリーのライター、編集者として活動中。まだまだ育ち盛り、伸び盛り。ファッションと写真とごはんが大好きです。