12月15日(木)から、京都伝統産業ミュージアムで、福祉と伝統工芸のあたらしいものづくりの可能性を探る〈ニュートラ展 in 京都 福祉と伝統のものづくりの可能性〉が開催されます。
〈NEW TRADITIONAL(ニュートラ)〉とは、福祉の視点を取り入れた伝統工芸のあたらしいものづくりの可能性を探り、それらが息づく生活文化を提案するプロジェクト。
そんなニュートラの実験と実践を、障がいのある方が制作にたずさわった作品の展示をとおして紹介します。その発想の豊かさに、伝統工芸の新たな側面を見出すことができるかも。
展覧会の補助線になる体験プログラムと講座も開催また、会期中はスタッフによるギャラリーツアーに加え、体験プログラムと講座が開催されます。
いくつかのプログラムは終わってしまいましたが、現在残っているのが、以下の参加型プログラム。
・「クリスマス茶会」 クリスマスのために飾り立てた空間で、お茶とお菓子を楽しみながらプロダクトを愛でたり、お話をしたりする会。時間が3枠設けられているので、お好きなタイミングでどうぞ。
日時:12月24日(土)11:00〜(子どものみ)/13:00〜/15:00〜監修:森野彰人(京都市立芸術大学教授/陶磁器)参加費:500円定員:各回8名所要時間:約1時間*11:00〜の回は子どもと保護者限定。
上記プログラムの申し込みはこちらから可能です。
「ニュートラの学校」と題した3つの講座も開催されました。
左から本間智希氏、矢津吉隆氏
・「循環・再生と伝統」 (12月20日(火)開催)京都北山の文化遺産を保全し、資源循環を目指す〈北山舎〉と、アーティストのアトリエから出る不要品や廃材を副産物と呼び、そこから新たな価値を与える〈副産物産店〉。講座では、それぞれの活動を行う本間さんと矢津さんとともに、ものや地域の循環と未来のものづくりを考えました。
塩瀬隆之氏
・「道具と伝承」 (12月21日(水)開催)職人の高齢化、社会や自然環境の変化などから伝統工芸を生み出す環境が失われつつある現代。講座では、道具や材料、それを使う人をどう補い、また新しくとらえなおすことができるのかを考えました。講師の塩瀬隆之さんは、コミュニケーションの観点から、伝統工芸の情報継承などの研究にも取り組み、ニュートラのアドバイザーも行っている方。当日はニュートラの裏話も!?
展覧会は12月25日(日)までなので、気になる方は急いで。福祉と伝統芸能の豊かな表現をぜひ会場で味わってみてください。
information
ニュートラ展 in 京都 福祉と伝統のものづくりの可能性
会場:京都伝統産業ミュージアム 企画展示室
住所:京都府京都市左京区岡崎成勝寺町9‐1 みやこめっせ地下1階
開催期間:開催中〜2022年12月25日(日)
開催時間:9:00〜17:00(入館は16:30まで)
料金:入場無料
*価格はすべて税込です。
writer profile
Kanae Yamada
山田佳苗
やまだ・かなえ●島根県松江市出身。青山ブックセンターやギャラリースペース、ファッション・カルチャー系媒体などを経て、現在フリーのライター、編集者として活動中。まだまだ育ち盛り、伸び盛り。ファッションと写真とごはんが大好きです。