迅速なワクチン接種で話題となっている東京都墨田区。
北斎でも知られる古き良き江戸文化が今も息づく同区は、区の面積21%超が木造住宅密集市街地で、かつ全域が海抜ゼロメートル地帯が多い地域。地震や水害の危険度が高いエリアとしても認識されています。
それゆえ、昔から区民の防災に関する意識も非常に高いとか。
現在、そんな同区の魅力を伝えつつ、災害から身を守る知恵を育むための〈防災観光ふろしきプロジェクト〉のクラウドファウンディングを実施中。
なんと、こちらふるさと納税制度が利用できるクラウドファウンディングとなっているんです。
同プロジェクトは、芝浦工業大学の学生プロジェクト団体〈すみだの’巣’づくりプロジェクト〉とNPO法人〈燃えない壊れないまち・すみだ支援隊〉が、地域内外のボランティアと共同発案したもの。
絞るとシャワーのようにもなります。
普段あまり見かけない同区の防災マップを、はっ水加工の布を使った風呂敷に印刷。風呂敷としてはもちろん、非常時は避難の道しるべに、端を結ぶとバケツになったりとさまざまな活用が可能です。
防災マップには防災情報だけではなく、小さな博物館などの観光・文化資源も記載。
イラストは葛飾北斎が絵手本として発行した〈北斎漫画〉がモチーフとなっており、生活の必需品だった風呂敷を使う様子も描かれています。
現在墨田区の課題としてあがっているのは、高齢化に伴う住民と行政、企業、福祉間の連携不足。
この〈防災観光ふろしき〉を通じ、地域の防災を担う町内会と小学校など、様々な「つながり」を生み出すのも、同プロジェクトの目標だといいます。
そして、小学校や中学生や高校生にも防災に関わる働きかけをしていく予定とのこと。
返礼品 すみだグルメ【松】老舗の味 30000円 ※墨田区民不可
返礼品 すみだグルメ【梅】ほっこり下町の味 10000円 ※墨田区民不可
クラウドファンディングの返礼品には、墨田区で作られている老舗店のお菓子を同ふろしきで包んだものをはじめ、「あなたのまちの防災+αマップ制作」というものもあり、墨田区のみならず新たな地域の「つながり」をつくる試みも。
モデルはすみだ子どもPR大使
土地柄、都内一防災意識の高い墨田区だからこそ生まれた画期的なプロダクト。同区の方はもしものときに備え、一家に一枚いかがでしょう?
information
防災観光ふろしきプロジェクト
Web:クラウドファンディングサイト
*価格はすべて税込です。
writer profile
Kanae Yamada
山田佳苗
やまだ・かなえ●島根県松江市出身。青山ブックセンターやギャラリースペース、ファッション・カルチャー系媒体などを経て、現在フリーのライター、編集者として活動中。まだまだ育ち盛り、伸び盛り。ファッションと写真とごはんが大好きです。