サイト内
ウェブ

移住して4年目の米づくりがスタート! 毎年手伝う子どもたちの反応は…?

  • 2021年6月10日
  • コロカル
今年の米づくり、いつもと何が違う?

伊豆下田に移住してから、自分たちが食べる米を自分たちでつくるようになった津留崎さん一家。今年も4年目の米づくりがスタートです。家のリノベーション作業と並行してやらなくてはならないなど今年はいつもと少し事情が違うようです。それに対して、娘の反応は……?

家づくりと米づくりは両立できる?

前回、前々回と書きましたが(記事はこちら 前回・前々回)、移住した下田で古民家を購入し、リノベーションを始めました。

窓を補修中の津留崎さんの娘さん

娘も工事に参加。いい経験となりそうです。

とはいっても、まだまだ本格的な工事は始められておらず、片づけに想定通り以上に手間がかかり、思うように進まない状況に焦り始めています。

そんな最中ではありますが、先日は田植えをしました。4年目の米づくりの始まりです。

実のところ、今年は米づくりをどう進めるのか? ずいぶんと悩みました。ちょうど米づくりで忙しくなる時期と自宅のリノベーションの忙しい時期が重なる。工事は秋頃までにはある程度終わらせて、いまの賃貸の家から引っ越しをしたい。そうすると、リノベーションだけでもかなり忙しくなりそうです。

さらに、米づくりもやるとなるとどちらも疎かになってしまってしまうのではないか? 米づくりは自給という目的もあるのだけれども、楽しみでもあります。

忙しくなりすぎて楽しめなくなってしまうのであれば、例えば今年だけは米づくりを教えてもらっている〈南伊豆米店〉にほぼ任せて、自分たちがピンポイントで関わるような、いつもと違うやり方を模索してもいいのではないか?

そして、状況が落ち着く来年以降、また再開というのはどうだろうか? そんなことを漠然と考えていました。

れんげの花が咲き誇る田んぼ

春、田んぼはれんげの花畑に。れんげは米づくりにとって大切な養分でもある窒素を空気から根に取り込む性質があり、昔から稲刈り後の田んぼに種がまかれていました。ここでは地域の方がまとめてれんげの種をまいてくれます。ありがたいです。

母と娘、お互い写真を撮影中

れんげの花にくるミツバチを撮影する娘と、その娘を撮影する妻、と、それを撮影する自分。田んぼで過ごすこうした時間は、わが家にとってかけがえのない時間となっています。

衝撃のひと言……「そんなヒトだと思わなかった」

物件を購入することが決まり、田植えの段取りをそろそろ始めなければという春のある日、その思いを家族に話しました。すると娘に、「え? 田んぼやらないの……? ……そんなヒトだと思わなかった」と、言われてしまったのです。

娘にとって、米をつくるということは、父親である僕が考えるよりも、とても大きな意味のあることなのだ。そう知りました。とてもうれしくて、そして、すぐに諦めようとした自分が情けなくなります。

妻も毎年頑張ってくれてますが、今年は僕がリノベーションで忙しくなる分、がんばると言ってくれました。そんなこんなで、家族に背中を押されてやると決めた今年の米づくり。

田植え前の段取りは、例年になく妻が動いてくれました。自分が行けないタイミングでも、ちょいちょいと田んぼに行っては作業をしていたようです。また、例年になく近隣の方々や友人たちにも力を借りて、代掻きといった田植え前の作業もこなしていました。

畦の草刈り作業

友人と共に畦の草刈りを。「今年は田んぼの除草も婦人部でがんばる!」と、友人を誘ってやるそうです。ご友人の方々、無理のない範囲でどうぞよろしくお願いいたします。

代掻き作業

「代掻き」は、水をはった田んぼの土を細かく砕き、平らに均す田植え前の仕上げの作業です。こちらも妻が知人に機械を借りる段取りをしてくれました。

さあ、田植えに向けて準備は整いました。毎年、多くの友人たちの力を借りながら田植えをしています。今年は、先に述べた事情もあり、田植えの日程を組むのが遅くなってしまいました。

また、稀に見る早い梅雨に入り、田植え予定日も数日前までは雨予報。日程を決めきれずにいました。そんなこともあり、昨年よりだいぶ参加人数が少なそう、という状況でした。

前々日には曇り予報となり、予定どおり田植えをすることを決定。そんなに多くの人数が集まらなくても、集まってくれた人たちで無理せずに昼過ぎくらいまでやって、終わらなければ別の日にでも、また家族と都合の合う人だけでやって終わらせればいいかな? そんな気持ちでいました。

1年目の田植えでの記念撮影

こちらは1年目の田植え。いま見るとよくこの人数でやり遂げたなあ……と思ってしまうような人数で、夕方17時くらいまでかかりました。しかも、言い出しっぺの自分が途中で腰を痛めてしまい役立たずに……。集まってくれたみなさんには本当に頭があがりません。

2年目の田植えの後にみんなで記念撮影

2年目、人数も増えてきて……。

3年目の田植えの参加者たち

3年目はこんなに多くの方が参加してくれました。ありがとうございます。

4年目の田植えのはじまり!

結果としては昨年と同じほどの人数が集まってくれました(本当にありがとうございます!)。

田んぼに向かう子どもたち

「はい! 集合〜、植え方を教えるよ〜」なんかこう見るとすっかり農家のおじちゃんみたいに見えますが、数年前まで恵比寿で会社員やってました(我ながら信じられなくなるときがあります)。

田植え開始

植え始め〜子どもたちも真剣です!!

紐を張り苗を植える位置のガイドに

両側で紐を引っ張り、それをガイドにして等間隔に植えていきます。

凧揚げ用糸巻き

紐は古民家の倉庫にあった凧揚げ用糸巻きに巻きつけて使いました。この紐につけた30センチ間隔の玉に合わせて苗を植えます。田植え前に、妻と娘とで釣り具の玉を紐にくくりつけました。あるもので道具を工夫するのも楽しいです。

でも、子どもたちは15分もすると田ぼの中に見え隠れするカエルが気になり始め……、いつの間にか、カエルとの追っかけっこに。田んぼには子どもたちがカエルと戯れる元気な声が響き始めました。

カエルを囲む子どもたち

きゃあきゃあ言いながらカエルと戯れる子どもたち。

手のひらにおさまった小さなカエル

実はこのパターン、毎年恒例のことになってきています。おそらく、全国どこの子どもが参加する田植えでも見られる光景なのではないかと。子どもが田植えよりカエルに惹かれてしまうのもあたり前のことですし、田んぼでカエルと戯れるというのも子どもたちにとってはいい経験です。

さらには、その子どもたちがカエルと戯れる声を聞きながらの田植えがまた、なんともいい時間。その毎年恒例パターンを微笑ましく眺めておりました。

田植え作業に戻った子ども

カエルとの戯れも一段落の子どもたちがまた田んぼにもどって来てくれました。カエルも田植えも楽しんで!

順調に進む田植え

さあ、あと少し!!

毎年の米づくりとともに感じる娘と友だちの成長

そして、例年はほかの子どもたちと一緒にカエルと戯れていたわが娘。今年は違いました。4年目ということもあり、さすがにカエルと戯れるにも飽きたのか、それとも、父親に「そんな人だと思わなかった」と言った手前、やらなきゃ! という気持ちが強かったのか。

植え始めから、終わるまでずっと大人に混ざって作業してました。もうひとり、1年目の田植えから参加してくれている娘の一番の友だちも、家の都合で少し遅れてやってきたのですが、来てからは最後まで大人に混ざって田植えをしてくれました。

もくもくと植える娘と友達

ふたりとも、すっかり慣れた手つきです。

一生懸命に大人の中で田植えをするふたりの姿を見ていて、実はちょいと涙ぐむほどに感動してしまいました(歳とったせいで涙もろくて……)。

米づくりを始めたのは、ふたりが小学生になったばかりのとき。自分たちも初めてのことばかりで、わけがわからないという状態だったので、それにつき合わされる娘やその友だちとしては、わけわからないどころではなく「???」の連続だったと思います。

3年前の田植えの様子

3年前、初めての田植えに挑戦するふたり。小さな体で一生懸命に手伝ってくれました。

田植えから始まり、稲刈りまでのさまざまな作業を目の当たりにして、稲穂が実り、稲刈りをしました。

長い竹を運ぶ子ども

初めての稲刈りでも大活躍でした!

そして、自分たちが手伝った田んぼでできた米を食べるという経験もして。

収穫した籾

収穫したばかりの籾。この籾を「籾摺り」して、精米すると見慣れた「米」になります。そして、この籾を発芽させて苗をつくり、その苗で田植えをしました。米はタネなんだと、あたり前ながら感心してしまいました。

そうして2年、3年、とわが家の米づくりも年数を重ねていき、それとともに子どもたちも成長していったのです。

泥だらけの手を見せてカメラに構える娘の友達

ずっとがんばってくれた娘の友だち。移住してすぐの頃、少なからず戸惑いがあった娘と仲良くなってくれた彼女がいなかったら、娘はこんなにこの地になじめなかった。娘がなじめないということは、わが家がなじめなかったということ。そんなこともあらためて感じた田植えでした(いつもありがとうね〜)。

米づくりは、いろいろと大変なこともあります。今年も除草剤を使わないで育てようと思っているので、草取りにも手間がかかることでしょう。

そうして手間をかけたとしても、台風や虫、鳥、獣の被害を受けることもあります。こうして考えると、なんとリスクの高いことをしているのだろうと思ってしまいます。

でも、この「米づくり」で得るものは計り知れない。そんなコトも感じた4年目の田植えでした。

さあさあ、米づくりと家づくり。忙しい夏になりそうです。

植えたばかりの苗

まだまだヒョロヒョロで頼りない田植えしてすぐの苗。しっかり育ってね〜。

文 津留崎鎮生

text & photograph

Shizuo Tsurusaki

津留崎鎮生

つるさき・しずお●1974年東京生まれ東京育ち。大学で建築を学ぶ。その後、建築家の弟子、自営業でのカフェバー経営、リノベーション業界で数社と職を転々としながらも、地方に住む人々の暮らしに触れるにつれ「移住しなければ!」と思うように。移住先探しの旅を経て2017年4月に伊豆下田に移住。この地で見つけたいくつかの仕事をしつつ、家や庭をいじりながら暮らしてます。Facebook Instagram

あわせて読みたい

キーワードからさがす

gooIDで新規登録・ログイン

ログインして問題を解くと自然保護ポイントが
たまって環境に貢献できます。

掲載情報の著作権は提供元企業等に帰属します。
Copyright © Magazine House, Ltd. All Rights Reserved.