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今年のバレンタインデーに!〈コッチェ・ル・ショコラ〉ベルギー、ベトナム経由那須発のビーン・トゥ・バー・チョコレート

  • 2021年1月23日
  • コロカル

カカオとの出会いから始まったショコラトリー

栃木県那須塩原市に、ビーン・トゥ・バーのショコラトリー〈コッチェ・ル・ショコラ〉があります。

場所は、黒磯駅から先日コロカルでもご紹介した板室温泉へ向かって、車で20分ほど。牧草地と木々に囲まれた静かなエリアにありながら、おいしいチョコレートの噂を聞きつけたお客さんが、車や自転車に乗ってやって来ます

Photo:Nanako Ono

Photo:Nanako Ono

こちらでは店主の平林卓さんがベルギーで修得した本格製法でチョコレートをつくっているのですが、そのラインナップが、何ともオリジナリティ豊か。

カカオ豆のおいしさを生かしたシンプルなチョコレートはもちろんおいしいのですが、注目は、地元の食材を使った「ローカルチョコレート」。

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たとえば昨年冬に発売された〈フランボワーズ唐辛子〉は、那須烏山と那珂川町にある〈雨蛙果樹園〉のフランボワーズに、大田原市の唐辛子を合わせたショコラ。ベリーの酸味とピリ辛の風味が人気でした。

そのほかにも、那須町のあんずを使用した爽やかな風味の〈那須産あんずアマレット〉、那須町仕込みの味噌を使用したガナッシュに山椒を忍ばせた〈山椒米こうじ味噌〉、大田原市須賀川地区産の雲巌寺紅茶を使用した〈マサラチャイ〉など、意外な組み合わせがいろいろ。

ちょっと癖のあるチョコレートはお酒にも合います。ラインナップは、知り合いの農家さんや道の駅で旬の素材を仕入れているため、その時々で変わります。

ビーン・トゥ・バーとは、カカオ豆からチョコレートになるまで、すべての工程を自社工房で製造するスタイルのこと。

発酵し、乾燥させた状態で届いたベトナム・ダクラク産のカカオ。箱の蓋を開いた途端に、発酵臭が。チョコレートが発酵食品だということを実感しました。Photo:Nanako Ono

発酵し、乾燥させた状態で届いたベトナム・ダクラク産のカカオ。箱の蓋を開いた途端に、発酵臭が。チョコレートが発酵食品だということを実感しました。Photo:Nanako Ono

そもそもコッチェ・ル・ショコラは、ベトナム産のおいしいカカオと出会い、「このフルーティーなカカオ豆の風味を活かせるようなチョコレートをつくりたい」——そんな思いからスタートしたのだとか。まさに、豆から始まったビーン・トゥ・バー・スタイルなのです。

2017年にオープンした〈コッチェ・ル・ショコラ〉。「コッチェ」はベルギー・フランダース地方のフラマン語で「小屋」や「小さな空間」という意味。Photo:Nanako Ono

2017年にオープンした〈コッチェ・ル・ショコラ〉。「コッチェ」はベルギー・フランダース地方のフラマン語で「小屋」や「小さな空間」という意味。Photo:Nanako Ono

平林さんは、フランスの料理学校を卒業後、フランスやドイツ、ベルギーのレストランで修行を積んだ方。元々は料理一筋でしたが、ベルギーの名ショコラトリー〈チョコレート・ライン〉で研修を受け、チョコづくりのおもしろさに開眼。

さらにその地で、ボビンレース(ベルギー伝統工芸のレース編み)を学びに来ていた今の奥様であるよう子さんと出会い、やがて結婚することに。その後日本へ帰国してよう子さんの実家がある那須へ移住し、当初は料理店を開くつもりだったそうですが、ある年、よう子さんとともに旅したベトナムで、運命ともいえる出会いを果たします。

現地では、マーケットやレストランを巡り、食材をリサーチしていたという平林さん。ふと、以前ベトナム土産にもらった「MAROU(マルゥ)」というチョコレートがおいしかったことを思い出し、地元の人に「カカオ農園を知らないか」と聞いてみたところ、運良く紹介してもらえることに。そして、初めて訪れた農園でつくり手たちの熱心さとカカオのおいしさに感銘を受け、那須でベトナムのカカオを使ったショコラトリーを始めようと思い立ちます。

それからは、ベトナム産カカオのフルーティなおいしさを引き出すために、試行錯誤を重ねる日々。それだけでも十分に創造的なのですが、同時に、自分たちの手で店をつくるべく、空き別荘の改装もスタート。地元のおじいちゃん大工の指示を受けながら工事を進めていきました。

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作業には、よう子さんも参加。お二人揃って、何ともD.I.Y精神に溢れる夫婦なのです。2017年4月に改装をスタートし、同年9月、めでたく店をオープンすることができました。平林さんは、現在でも年に一度はベトナムを訪れているといいます。

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「現地では畑を見せていただき、収穫も体験させてもらって、農家の方とカカオの将来について話し合います。コッチェのような小さいお店では、カカオの味がダイレクトにお客様に届くので、価格が高くても高品質なカカオを求めていますが、それを農家さんや発酵所が容易に理解してくださるかというと、なかなか難しい現状もあります。訪れる度に、信頼のおける生産者さんとの対話やつながりが大切だと実感しますね。ベトナム産カカオと那須の素材を掛け合わせて、外国生まれのチョコレートが“地元のもの”になれたらいいなと思っています」(平林さん)

那須産の柚子をコンフィに。画像提供:コッチェ・ル・ショコラ

那須産の柚子をコンフィに。画像提供:コッチェ・ル・ショコラ

那須産柚子のコンフィをフルーティーで程よい酸味のカカオ74%のチョコレートでコーティングした「柚子ピールショコラBOX」1,490円(税込)※期間限定品 画像提供:コッチェ・ル・ショコラ

那須産柚子のコンフィをフルーティーで程よい酸味のカカオ74%のチョコレートでコーティングした〈柚子ピールショコラBOX〉1,490円(税込)※期間限定品 画像提供:コッチェ・ル・ショコラ

コッチェのチョコレートには、平林さんがヨーロッパ、ベトナム、日本を巡り、その旅の課程で出会ったエッセンスと素材が凝縮されているようです。冬になるとベルギーのクリスマスの伝統菓子が登場したり、那須産の柚子を使ったチョコレートが登場したり。いつ訪れても、新鮮な驚きのあるショコラトリーです。通信販売もありますので、公式サイトもぜひチェックしてみてください。

information

コッチェ・ル・ショコラ

住所:栃木県那須塩原市青木139-18

時間:11:00〜17:00

定休日:水・木曜日 ※不定休あり

電話:0287-74-2031

Web:https://www.kotje-nasu.jp/

writer profile

Yu Miyakoshi

宮越裕生

みやこし・ゆう●神奈川県出身。大学で絵を学んだ後、ギャラリーや事務の仕事をへて2011年よりライターに。アートや旅、食などについて書いています。音楽好きだけど音痴。リリカルに生きるべく精進するまいにちです。

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