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田舎暮らしに必須!? 移住後に役立った4つのスキルと7つのモノ

  • 2020年9月18日
  • コロカル
田舎暮らし希望者におすすめしたいスキルとモノ

伊豆下田に移住して3年半、かなり暮らしが変わったという津留崎鎮生さん。「農」と「建築」にまつわるスキルが身につき、あると便利なアイテムも揃ってきたといいます。今回は、移住前から知っておくと役に立つスキル&モノを、実感とともにご紹介します。

「農」と「建築」にまつわるスキルやモノをご紹介!

移住するまでは東京で会社員をしていた自分が、3年半前に伊豆下田に移住してからは暮らしがかなり変わりました。ナリワイについては何度かお伝えしていますが、メインは養蜂場と工務店の仕事です。

養蜂場では養蜂場の開拓・管理や、蜜源として育てている果樹などの管理をしています。また、建築の仕事では、メインはデスクワークですが現場を手伝うこともあります。自宅に何か不具合があれば直したり、ちょっとした家具をつくったりもします。

借りている家には広い庭があるので庭の片隅でちょっと野菜をつくったりもしますし、庭の草刈りもしなければなりません。さらには2年前から米づくりも始めました。

庭を耕す娘

春、娘と一緒に庭を耕して夏野菜の苗を植えました。こんな経験をさせれるのも田舎暮らしの良さですね。

下田暮らしを始めて4年目、こうした「農」と「建築」のスキルがだいぶ身についてきました。「農」や「建築」の作業を快適に進めるためのモノも揃ってきました。

この連載をご覧いただいているのは、都会に暮らしながら、移住や田舎暮らしに興味がある方が多いようです。その暮らし方にもよりますが、一般的には田舎暮らしには「農」と「建築」のスキルやモノがあるに越したことはないと思います。

そこで今回は、こんなスキルやモノを持っていたらもっとスムーズに田舎暮らしを始められたのでは?……という反省点や、持ってて大活躍! というスキルやモノを紹介します。いまは都会暮らしだけど田舎暮らしをしたい! とお考えの方の参考になれば幸いです。

青々とした稲穂

3回目の米づくり、いまのところ順調です。稲穂にほんのり色がついてきました。稲刈りまであと少し!

では、「スキル編」からいきます。

1 草刈り機での草刈り

東京生まれ東京育ちの自分は、草刈り機をほとんど見たことも触ったこともありませんでした。でも、こちらでは一家に1台、とまでは言いませんが、当たり前に持っているものという感じです。僕の場合は移住して間もなく養蜂場に勤め始めたので、その頃に使い方を覚えました。

娘の学校では保護者が集まって学校の草刈りをしたり側溝を掃除したりという日があります。「草刈り機持ってる人はお願いします」という感じで、多くのお父さんたちが草刈り機持参で作業します。

数年前まで触ったこともなかった自分ですが、いまでは手慣れた手つきのお父さんたちに混じって作業できるようになりました。田舎暮らし必須スキルといえそうです。

レモン農園で使用している草刈り機

養蜂場のレモン農園。ここを管理しているので草刈りはだいぶお手のものになりました。

2 マニュアル車の運転

電気自動車の時代がやってくるというのに何を言ってるのだ? と思われるかもしれません。でも……地方でもっとも多く走っている車といえば「軽トラ」です。農でも建築でも現場では軽トラばかり。

稲刈り後の風景。軽トラがあぜ道に

そして、その軽トラはかなりの確率でマニュアル車です。自分は持っていないのですが、作業をしていると、ちょっとそこの軽トラを動かして〜とか、その軽トラであれをあっちに運んで〜というシチュエーションは意外と多いです。

僕の場合、免許はマニュアル対応でしたが、東京にいた頃はマニュアル車を運転することはほとんどありませんでした。

こちらに暮らし始めて久々にマニュアル車に乗ったときは何度かはエンストさせてしまいましたが(焦りました……)、ギア変速のバイクに乗っていたこともあり、すぐに慣れました(たまに大きめのトラックも乗りますが、あれはいまだに慣れません……)。

田舎暮らしを考えていて、マニュアル車に乗り慣れていない方は、こっそり練習しておくとかイメトレするとか……とにかく覚悟しておいてください!

3 エンジンの知識

これは農寄りの話ですが、畑や田んぼではエンジンで動くものが巾をきかせてます。先ほど、紹介した草刈り機もそうですが、もうひとつ必須といえるのが耕運機。

わが家の耕運機

こちらわが家の耕運機。地元の方に譲っていただきました。古いもののようですが絶好調! そういえば草刈り機も頂き物……。皆様によくしていただき感謝しかありません。

やる作業によってさまざまですが、トラクターやチェーンソー、ユンボなどなど、ほかにもいろいろあります。まあ、とにかくエンジンだらけなのです。

また紛らわしいのが、それぞれエンジンの種類によって燃料が違ったりするのです。知らない人は「???」という話かもしれませんが、燃料はガソリン、混合、軽油と3種類あり、入れ間違えたりしたら厄介なことになります。

あと、始動時にチョークを引くとか、アイドリングを調整するとか、具合が悪いときにはプラグを掃除するとか。慣れてない人には「???」な話ばかり。

もしも農的暮らしをしたいと移住するのであれば、事前に多少でもエンジンに関する知識を入れておいたほうが無難かもしれません(家庭菜園レベルならエンジンなしでもできなくはないですが、その分気合がいります)。

僕は、古いバイク、それも4サイクル単気筒や2サイクルの単気筒という、農機でよく使われている型のエンジンのバイクに乗っていました。エンジンの始動方法やメンテ、調整方法は同じです。こんなところでバイクに乗っていた経験が役に立つとは……という感じです。

4 基本的なロープワーク「南京結び」

これは農にも建築にも必須です。たとえば、家をDIYするのに、軽トラの荷台に乗り切らないような長い建材をホームセンターで買って持って帰る。伐採した庭の木を軽トラに満載に積んで運ぶ。などなど、田舎暮らしであれば日常的なシチュエーション。

こんなときに必要になるのがロープワークです。……と書くと、いろんなロープワークを使いこなしている感じですが、全然そんなことはなくて「南京結び」という結び方しかできません。でも、この1種類をしっかりとできるとかなり役に立ちますし、いまのところほかの結び方が必要になるシチュエーションに出くわしていません。

検索するといくらでも方法は学べると思います。暮らし始めた当初はこの結び方がうまくできなくて、かなり怪しげな結び方で荷物を運んでいたこともあります(危険なので絶対にやめましょう!!)。

これは田舎暮らしを始める前にマスターしておいて損はないかと。いや、田舎暮らしでなくてもマスターしておいてもいいかもです。何かと役に立ちます。ぜひ。

軽トラの荷台にタンクを結ぶ

だいぶスムーズに結べるようになりました。

考えるとまだまだありそうですが、スキル編はこの辺にして、次は「これは役に立った〜!」という「モノ編」です。

1 原付

田舎暮らしに車は必須、オトナひとりに車1台とも言われます。でも、車はかなり維持費が高い。なるべく固定費を少なく暮らしたいということから、なんとか車1台と原付でやっています。

米づくりを始めるときには、軽トラないと不便だよ、とアドバイスをもらったこともあり悩みました。でも、結局は買わずに地元のバイク屋で原付を購入。

これが大活躍しています。仕事に行くにも、田んぼに行くにも、買い物に行くにもこれで行ってます。実用車なので燃費もよくて、荷物もたくさん乗る。

田んぼまで乗ってきた原付

荷台に乗っているのはバッテリー式の草刈り機。なんと分割できる! ので原付の荷台にも乗ります。ガソリンの草刈り機に比べると非力ですが、この田んぼの畔の草刈りくらいなら十分です。

海沿いの道を潮風を感じながら原付で走るのはなんとも気持ちいい。しばらくは車1台、原付1台でいこうと思っています。

2 竹笠

竹笠をかぶって田んぼ作業中

夏の暑さが苦手です。でも、そんな夏こそ外でやらなきゃな野良作業がたくさんあるのが田舎暮らし。移住当初、どうにか快適に作業ができるグッズを求めてホームセンターの作業着コーナーをうろうろしていました。

で、ふと目に留まったのがこちら「竹笠」。東京では駅前などでお経を唱えてる僧侶がかぶっているのくらいしか見たことない。これを実用として使うのは昔々のことと勝手に思ってました。

そんな竹笠、ホームセンターの作業着コーナーで普通に売ってる。そうか、これは現役の作業グッズなんだ、とそのときに感じたことを覚えています。試しにかぶってみると、頭と笠の間に風が通るようなつくりになっていてえらく涼しい。高いものでもなかったので試しに買ってみました。

実は最初は、実用半分、気分半分の農作業コスプレ? な感じで使ってました。でもいまは、これなしでは夏の外作業は考えられないというマストアイテムになっています。

例えば、竹笠に出会うまでかぶっていたアウトドア用のハットは、透湿防水素材やメッシュ素材を組み合わせて、風通しを確保しています。でも、物理的に空間が空いている竹笠の風通しに比べたら劣ります。

さらには、竹笠は大きさもあるので影も大きくなり、その分涼しいし、また、この時期に多い突然の雨にもこの大きさのおかげであまり濡れずに作業ができるのです。アウトドア用のハットがいかに防水素材であろうと大きさが違うので、濡れ具合もだいぶ違います。

そんな竹笠のデメリットは大きいこと。狭いとこに入っていくと引っかかります。場所を選びながら使っています。

3 作業靴は地下足袋&トレッキングシューズ

稲刈り後の田んぼ。足元は地下足袋

農作業や庭仕事の際、足元が快適かどうかで効率も作業に向かう気持ちも変わってきます。年中、長靴で作業している方がいますが、自分は足元が蒸れるのがどうにも耐えられず、長靴での作業はとても無理でした。

で、いろいろと試した結果、いまは「地下足袋&トレッキングシューズ」を状況によって使い分けるという方法に落ち着いています。

地下足袋……東京では祭りで神輿を担ぐ人か造園屋さんくらいしか見ません。でも、竹笠と同じく、ホームセンターの作業靴コーナーに当たり前に売っています。

試しに買って農作業時に使ってみると……。慣れないうちは底が薄くて頼りなさげだなあ、と感じていましたが、慣れるとこれほど快適な夏の作業靴はないと感じます。

ただ、弱点は雨に弱いこと。雨に弱いというか、朝露で土が濡れているだけで、水が染みてきて足がビチョビチョになり、かなり不快。そんなときにはどうしたものか?

くたびれてきたトレッキングシューズがあったので作業靴にしてしまおうと履いてみました。透湿防水仕様なので、長靴のように蒸れることはありません。トレッキングシューズはもともとは野山を歩くための靴。僕の場合は、野山を歩くような農作業も多くあり、これが大正解でした。トレッキングシューズで作業を始めてから疲れ方が全然違うくらいです。

雨の日の農作業でトレッキングシューズを履いている人はあまりいませんが(ほぼ長靴ですね)、おすすめです。

天日干し中の地下足袋とトレッキングシューズ

地下足袋は丸洗いできるのもいいです。長靴はすぐに穴が開きダメになってしまうのですがトレッキングシューズはタフで買い替えなくていいのも気に入っています。

4 手甲

鋤で田んぼ作業中

農作業や庭仕事では、肌を露出させない長袖長ズボンは基本です。露出していると、虫刺されのリスクもあるし、毛虫やかぶれる植物に触れたり、トゲや枝で傷をつくってしまうこともあります。

でも、長袖を着ていても手袋と袖の間、手首にどうしても少し肌が出てしまうことがあるのです。そこに何かが触れてしまい、かぶれてしまったことが2度ほどありました。ウルシやハゼといったかぶれる植物か毛虫に触れてしまったのだと思うのですが、ひどくかぶれて大変でした。

それに懲りて、いまは手甲をして、手首をガードしています。最初からしてたらあの痒い思いをせずに済んだ気がします……。みなさんもお気をつけください。

5 腰袋

農でも建築でも大活躍の腰袋。農作業のときには、ここに鎌やらハサミやら水分補給用の水筒を入れて、DIYのときには、さまざまな工具やビスなどを入れて、使っています。

工具を入れた腰袋

建築現場では、職人さんたちはもっといかつい腰袋をぶら下げていますが、本職ではない自分にはこれくらいで十分です。

移住前にDIYをするときに便利だろうと買ったモノですが、まさか移住して農作業に使うようになるとは思いませんでした。革製なので丈夫ですし、味が出てきて愛着も湧いてきます。ひとつ持っていると本当に便利です。

6 マルチツール

十徳ナイフと水筒

いわゆる十徳ナイフというやつです。先に書いたように、作業時には、その作業に必要な道具を考えて腰袋に入れて持っていくのですが、想定外の状況で工具が足りないということが多々あります。そんなとき、ポケットに忍ばせているコイツに何度助けられたことか……。本来の用途ともいえるキャンプなどのアウトドアでも大活躍するのは間違いなし。

移住前から愛用していた、10年以上使っていたモノをなくしてしまい(凹みました……)、最近同じモデルを買い直しました。買い直すまでの間、ポケットにこれがなくてどうにも落ち着かなかったほどです。それくらい個人的には欠かせないアイテムです。

人によって必須な機能は違うのでしょうが、僕はナイフ、のこぎり、はさみ、ペンチ、ドライバーが必須機能。安いヤツは切れないし、すぐに壊れるので中古でもいいのでちゃんとしたブランドのものがいいです。

ちなみに、意外とよく使う機能が「ピンセット」。トゲが刺ささったときに重宝します。

7 Bluetoothイヤホン

これまでの流れとかなり違います。「???」と思われるかもしれません。でも、これも僕にとっては欠かせない作業グッズのひとつなのです。

農作業にしても建築にしても実は単純作業の積み重ねだったりします。たとえば、米づくりでいうと、無農薬でやっているので、ひたすら生えてくる雑草を抜くなんて作業を何時間もすることがあります。そんな単純作業は、ともすれば苦痛となります。

でも、そのときにスマートフォンで音楽やラジオ、YouTubeを聞きながらやると全然、気分が違う。

当初はスマートフォンのスピーカーで流していましたが、バッテリーがどんどん減るし聞きづらい。それで有線のイヤホンで聞くようになったのですが、作業中に線がひっかかりよく断線させてました。

有線のイヤホンより少し値段がはりますが、Bluetoothイヤホンにしてから断線することがなくなり長もちしています。出始めのころはどれも高くてとても作業のときに使えるような感じではなかったですが、だいぶ値段もこなれてきて、ちなみにいま使っているのは2000円程度のモノ。

好きな音楽を聞きながら作業をするととてもいい時間を過ごせますし、ラジオやYouTubeでさまざまな情報を得たり知識を増やすこともできます。苦痛の時間を快適に変えるグッズとしておすすめです。

竹笠をかぶって田んぼ作業中

こんな恰好ですが、実は耳にはBluetoothイヤホンが刺さっています。「古くて新しい田舎暮らし」を模索中。ちなみにこの記事で何枚か出てきた田んぼ作業中の写真は、一緒に行った娘に撮ってもらいました。なかなかよく撮れててびっくり!(親バカ)

ほかにもいろいろと紹介したいところですが、今回はこれくらいにしておきます。

それにしても、あらためて竹笠や手甲、足袋など昔ながらの実用品は本当によくできているなあと感心しました。

でも、昔ながらにこだわりすぎるのではなく、スマートフォンやBluetoothイヤホンなどを取り入れながら、快適に楽しく作業をしていくのがいいのでは? と感じています。

これはあくまで伊豆下田に移住した僕の場合ですが、参考にしてもらえたらうれしいです。

文 津留崎鎮生

text & photograph

Shizuo Tsurusaki

津留崎鎮生

つるさき・しずお●1974年東京生まれ東京育ち。大学で建築を学ぶ。その後、建築家の弟子、自営業でのカフェバー経営、リノベーション業界で数社と職を転々としながらも、地方に住む人々の暮らしに触れるにつれ「移住しなければ!」と思うように。移住先探しの旅を経て2017年4月に伊豆下田に移住。この地で見つけたいくつかの仕事をしつつ、家や庭をいじりながら暮らしてます。Facebook Instagram

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