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〈有鹿神社〉神奈川・相模国最古の神社で活躍するながーい“ネギ”の神職さん

  • 2020年7月14日
  • コロカル
一度見たら忘れない“ネギさん”の正体とは?

神奈川県海老名市にある相模国最古の神社、有鹿(あるか)神社。こちらに、頭が「ネギ」の神職の方がいると、SNSを中心に話題を呼んでいます。それがこちらのお方なのですが……まさしくネギですね!

「ネギ」の神職

長さといい袴とのコンビネーションといい、絶妙なバランスに目を奪われます。こちらの神社では、毎年心身を清めて厄災を払い、無病息災を祈願する「茅の輪くぐり」という行事が行われているのですが、そちらもこの通り……

こんなに長いのにすごい!一体どんな方がこんなにユニークなアイデアを思いついたのでしょうか。

「ネギ」のなかに入っているのは、宮司の娘さんである小島実和子さん。デビューは2018年4月15日。小島さんの役職が「禰宜(ネギ)」という名であることから「神職には禰宜という役職がある」ということを周知するために始めたといいます。なので、正式名称は「ネギ禰宜」。

じつは有鹿神社のキャラクターは、ネギ禰宜が初めてではありません。

左から「ネズミ宮司」と人気の「パンダ宮司」。

左から「ネズミ宮司」と人気の「パンダ宮司」。

他に「パンダ宮司」や「レッサーパンダ宮司」、「ネズミ宮司」「天人宮司」など、たくさんのキャラクターがいて、「普段神社へ日常的に参拝しない層に、興味を持っていただきたい」と、ユーモアを交えて神社の活動を伝えています。なんとかぶりものは、すべて小島さんが手づくりしているのだとか。

有鹿神社。親しみをこめて「お有鹿様」と呼ばれてきた、相模国で最古の神社。

有鹿神社。親しみをこめて「お有鹿様」と呼ばれてきた、相模国で最古の神社。

小島さん

今回は有鹿神社の“中の人”小島さんにメールインタビューをさせていただきました。

—禰宜という役職を知って貰うために「ネギ禰宜」をつくられたそうですね。キャラクターデザインが斬新です。

「当社のキャラクターは、頭以外は普通の神職の服装です。よほど小さなお子さんでなければ、“神職が暇な時にかぶっているのだな”とわかってしまうでしょう。これは、他の職種と同様に、神社にも神社を運営する、個性のある“中の人”がいるというのだと伝えたいからです」

—ネギ禰宜の普及を通して、どんな効果を狙っているのでしょうか?

「有鹿神社は相模十三社の式内社のうちでも最古といえる由緒を誇ります。地域の神職が“こんなに由緒のある神社なんですよ”とコツコツと伝えていくのと同時に、外部のメディアから“由緒ある神社にこんなキャラクターが?!”と報道されることにより、地域に定着してきたという効果がありました。当社ではキャラクターの他にも、有鹿神社の由緒や地域の歴史をテーマに学ぶ勉強会の“有鹿学会”、一般の方にフリーで昇殿参拝いただける“月次祭”、巫女装束をつけて参拝作法を学ぶ“全人類巫女化計画”という巫女装束着装体験会、パンダ宮司(の中身)と一緒に祭祀舞のお稽古を行う“祭祀舞自主練会”などの催しを行なっています」

2020年の干支「庚子」にちなんで登場した「ネズミ宮司」。小島さんが手掛ける「歳神シリーズ」の第2作で、1年間限定で活動。

2020年の干支「庚子」にちなんで登場した「ネズミ宮司」。小島さんが手掛ける「歳神シリーズ」の第2作で、1年間限定で活動。

「新型コロナの影響でイベント開催が困難になってからも、境内整備を進めて境内に“神饌畑”“ホワイトガーデン”“厨二病庭園”“巨大カボチャ畑”など、一風変わった花壇を設けて参拝者の目を楽しませたり、祭祀の様子や境内の季節の移り変わりをSNSで発信したりしています。これらの活動は、地域の方に有鹿神社に興味を持っていただいたり、神社への知識を深めていただいたりすることを目的としています。また、地域の方だけでなく遠方の方にも、SNSの楽しい写真や動画をご覧いただき、一日笑って楽しく生活をしていただきたいなと思って発信しています」

—地元ではどんな活動を行っているのでしょうか?

「パンダ宮司は、節分の際に近隣の幼稚園のお子さんたちと一緒に豆をまいて鬼を追ったり、盆踊りの輪に入って踊ったり、選挙前に投票を呼びかけるために舞を舞ったりと、都合がつけば頼まれても頼まれていなくても、地域の催しに登場し盛り上げています。また、気軽に神社を飛び出せる“パンダ宮司の小さい方”というパペットサイズのキャラクターが、SNSで地域のお店や風景をご紹介しています。それにより、地域のお店やさん同士がつながって行き来されたり、いつのまにかに取引先になっていて驚いたりします」

—地域のなかの理想の神社とはどんな神社だと思われますか?

「日本各地に有名な神社、観光地で賑わう神社があります。しかし、地域地域に、その土地の人々の祈りを受け止める神社があり、その土地の人々の生活にかなった祭があります。神社を知ることはその土地の歴史を知ることであり、祭に参加することは地域の人と交流することでもあります。地域に愛情を感じ、誇りを持つきっかけとなる、そんな神社が私にとって理想ではないかと思います」

以上、小島さんのインタビューをお届けしました。日本全国津々浦々に各地域を守る氏神神社がありますが、最近では神社にどんな神職の方がいるのか、わからないことがほとんど。小島さんはネギをかぶっていない時でも、近所のお子さんから「ネギさん」と声をかけられることがあるそうです。有鹿神社の地域に開いた活動、功を奏していますね!twitterも、ぜひチェックしてみてください。

有鹿神社の茅の輪。7月の半ば頃まで、神職の方がいる時のみ登場。

有鹿神社の茅の輪。7月の半ば頃まで、神職の方がいる時のみ登場。

information

有鹿神社

住所:神奈川県海老名市上郷1-4-41

アクセス:小田急線・相鉄線・JR相模線「海老名」駅西口より徒歩約15分、小田急線・JR相模線「厚木」駅より徒歩約16分

TEL:046-234-4763

https://www.arukajinja.jp/

https://twitter.com/arukajinja

https://twitter.com/arukajinjanegi

writer profile

Yu Miyakoshi

宮越裕生

みやこし・ゆう●神奈川県出身。大学で絵を学んだ後、ギャラリーや事務の仕事をへて2011年よりライターに。アートや旅、食などについて書いています。音楽好きだけど音痴。リリカルに生きるべく精進するまいにちです。

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