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AKI INOMATAの個展が十和田市現代美術館で開催。生き物との共作で生み出されるアートを観てみませんか?

  • 2019年10月28日
  • コロカル

『やどかりに「やど」をわたしてみる -White Chapel-』2014-2015 ※参考作品 (c) AKI INOMATA / Courtesy of MAHO KUBOTA GALLERY

国内外で活躍するAKI INOMATA、待望の大規模個展

各国の都市をかたどった3Dプリンターの殻が印象的な生きたやどかりの作品『やどかりに「やど」をわたしてみる』、飼い犬の毛とAKI INOMATAの髪、それぞれの毛で作られたケープをお互いが着用する『犬の毛を私がまとい、私の髪を犬がまとう』など、ユニークな視点で生き物と共に作品を作り上げるアーティストのAKI INOMATA。

AKI INOMATA1983年生まれ。2008年東京藝術大学大学院先端芸術表現専攻修了。近年の展覧会に、第22回ミラノ・トリエンナーレ(トリエンナーレデザイン美術館、2019) 、タイビエンナーレ 2018(クラビ市内、タイ、2018)、など。2017年ACCの招聘でニューヨークに滞在。

AKI INOMATA 1983年生まれ。2008年東京藝術大学大学院先端芸術表現専攻修了。近年の展覧会に、第22回ミラノ・トリエンナーレ(トリエンナーレデザイン美術館、2019) 、タイビエンナーレ 2018(クラビ市内、タイ、2018)、など。2017年ACCの招聘でニューヨークに滞在。(撮影:新津保建秀)

彼女の国内初の大規模個展が、現在青森県にある十和田市現代美術館で開催されています。

《やどかりに「やど」をわたしてみる -White Chapel-》2014-2015   ※参考作品 (c) AKI INOMATA / Courtesy of MAHO KUBOTA GALLERY

『やどかりに「やど」をわたしてみる -White Chapel-』2014-2015 ※参考作品 (c) AKI INOMATA / Courtesy of MAHO KUBOTA GALLERY

《進化への考察 #1:菊石(アンモナイト)》2016-17   (c) AKI INOMATA / Courtesy of MAHO KUBOTA GALLERY

『進化への考察 #1:菊石(アンモナイト)』2016-17 (c) AKI INOMATA / Courtesy of MAHO KUBOTA GALLERY

「Asian Art Award 2018 supported by Warehouse TERRADA」展示風景 2018 寺田倉庫、東京   Photo: Ken Kato ※参考画像   (c) AKI INOMATA / Courtesy of MAHO KUBOTA GALLERY

「Asian Art Award 2018 supported by Warehouse TERRADA」展示風景 2018 寺田倉庫、東京 Photo: Ken Kato ※参考画像 (c) AKI INOMATA / Courtesy of MAHO KUBOTA GALLERY

人間社会はもちろん、地球上の発展は人間だけではなく、他種の生きものがいたからこそ、豊かな広がりを見せてきました。しかし現在は、人間と人間以外の生きものとの関係が気薄になりつつあります。AKI INOMATAは生きものたちとの共作を通してこれまでにそのような関係性を問う作品を発表しています。

人間以外の生きものに寄り添うことで見える世界

今回の個展では、生体展示は難しいと言われている美術館で、特別に生きたやどかりを連れ込んだ『やどかりに「やど」をわたしてみる』をはじめ、タコとアンモナイトについて考察した作品や震災の影響を受けたアサリを観察した作品などの過去作品から、十和田を含む青森県南部地方でかつて飼育されていた南部馬を題材にした新作まで一挙集結。彼女の作品が包括的に見られる、大充実の内容となっています。

ちなみに展覧会のタイトル「Significant Otherness(シグニフィカント・アザネス)」は、科学史家ダナ・ハラウェイの概念からインスピレーションを得たもの。「重要な他者性」という意味で、それはそのままAKI INOMATAが人間以外の生きものへ向ける眼差しにつながります。

「人間以外の生きものと私たち人間との距離はひらきつつあると感じる。隅々までコンピュータ管理された情報化社会に住む現代の私たちは、人間以外の生きものを、都市空間から排除し、遠ざけてきたようにも思う。私の作品の多くは、“生きものとの共作”のプロセスによって成立している。私は、他種の生きものたちを、畏敬の念をもって、日々観察してきた。そして、自分とは異なる生きものたちを知り、コミュニケーションを取ろうと試みることで、生きものと人間の関係性を再考している。美術館では通常、作品保護の観点から害虫やカビの発生を防ぐために動植物の持ち込みが厳しく制限されている。しかし、十和田市現代美術館では生体展示をすることが可能だ。美術館周辺には、太古からの自然を感じられる奥入瀬渓流をはじめ、十和田湖、八甲田山など動植物の観察に適した場所も多い。美術館の中に生きものたちを招き入れ、日常的には意識されづらい異種との対話を試みたい」(AKI INOMATA)

AKI INOMATAの繊細な視点から、私たちは他者とともに生きることの本質をゆったりと見つめなおすことができるのではないでしょうか。観終わった後は、優しい感情が湧いてきそうです。

展覧会は2020年1月13日(月)まで。自然豊かな十和田の大地で、ぜひ彼女のみずみずしい感性に会いに行きましょう。

information

AKI INOMATA:Significant Otherness(シグニフィカント・アザネス)

会期:開催中(2020年1月13日(月)まで)

会場:十和田市現代美術館

住所:青森県十和田市西二番町10-9

電話番号:0176-20-1127

開館時間:9:00〜17:00 ※入場は閉館の30分前まで

休館日:月曜日(祝日の場合は翌日休館)、12月28日〜1月1日

料金:企画展+常設展 1200円 / 企画展のみ 800円 / 高校生以下無料

Web:http://towadaartcenter.com/exhibitions/aki-inomata/

writer profile

Kanae Yamada

山田佳苗

やまだ・かなえ●島根県松江市出身。青山ブックセンターやギャラリースペース、ファッション・カルチャー系媒体などを経て、現在フリーのライター、編集者として活動中。まだまだ育ち盛り、伸び盛り。ファッションと写真とごはんが大好きです。

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