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〈岡崎カメラがっこう〉地域の人が発信すること

  • 2019年2月11日
  • コロカル
まちの風景や暮らしを、写真で発信

私が生まれ育った場所は、愛知県の岡崎市です。岡崎を出てひとり暮らしを始めたのがいまから約20年前。それから一時的に岡崎に戻って暮らした時期もありましたが、この20年間、年に数回実家に帰るだけで、岡崎との関わりはほとんどありませんでした。

実は私も地元を離れて、大人になっても戻らない人のひとり。いま私が暮らしている小豆島では高校卒業と当時に島を出て、ほとんどの子が帰って来ないのが現実で、なんでこんないいところなのに帰ってこないんだろうと思うけれど、それは私も同じなんだなぁと。

生まれ育ったまちの魅力を知っている、魅力を感じながら暮らすというのはなかなか難しいことなんですよね。

そんな自分の地元、岡崎のことをちょいちょい目にするようになったのはここ数年のこと。大人になって知り合った人何人かが、岡崎で仕事をしていたり、岡崎に遊びに行っていたり。それをSNSで見て、あれ、岡崎ってこんなおもしろそうな人いたんだな、こんなおもしろいことしてるんだなと気になるようになりました。

そして去年、その知り合いから「三村さん、岡崎出身だったよね? 岡崎で地域を発信する講座をできないかな」とお声がけいただいたのが、今回の〈岡崎カメラがっこう〉プロジェクトの始まりです。

2018年冬から始まった〈岡崎カメラがっこう〉プロジェクト。

2018年冬から始まった〈岡崎カメラがっこう〉プロジェクト。

昨年12月に開催された第1回目の講座。写真家のMOTOKOさんと地域から発信することについてお話しました。

昨年12月に開催された第1回目の講座。写真家のMOTOKOさんと地域から発信することについてお話しました。

今回の企画を一緒に進めてくれているNPO法人〈岡崎まち育てセンターりた〉のメンバーと。

今回の企画を一緒に進めてくれているNPO法人〈岡崎まち育てセンターりた〉のメンバーと。

私は小豆島で〈小豆島カメラ〉という活動をしています。小豆島で暮らす仲間と一緒に、自分たちの暮らしている場所の写真を撮り、自分たちで発信しています。カメラを持って島の人に会いに行ったり、一緒にごはんをつくって食べたりする「生産者と暮らしに出会う旅」というイベントも時々開催しています。

この小豆島カメラみたいな活動をする人たちを岡崎でも育てられないか。岡崎で暮らす人たちが自分たちの暮らしを楽しみ、いいなと思う風景や人を撮影し、発信できるようにできないか。それが岡崎カメラがっこうの目的。

オリンパスさんが貸し出してくださったカメラを持って岡崎のまちを歩きます。

オリンパスさんが貸し出してくださったカメラを持って岡崎のまちを歩きます。

同じカメラを持っていることで、使い方や撮った写真について話が盛り上がります。

同じカメラを持っていることで、使い方や撮った写真について話が盛り上がります。

ひとりでは入りづらいお店を訪ねるいいきっかけに。〈フジイビニール〉さんへ。

ひとりでは入りづらいお店を訪ねるいいきっかけに。〈フジイビニール〉さんへ。

岡崎は、小豆島とは違っていまでもまだ人口が増えている自治体です。買いものする場所もごはんを食べる場所もたくさんあって、大きな図書館もあって、中心地にある駅前も再開発をしていて、なんて元気で暮らしやすいまちだろうと思います。

ただやっぱりよく見てみると、まちの中心部では歩く人が減り、個人の小さなお店は少しずつ減っていき、賑やかだった「朝市」もだいぶ静かになりました。

岡崎で60年以上続く朝市「二七市(ふないち)」。何十年かぶりに行きました。

岡崎で60年以上続く朝市「二七市(ふないち)」。何十年かぶりに行きました。

時代とともに暮らし方は変わります。買いものは大型のショッピングモールへ、移動は車で。集まるところには人がたくさんいて、それはそれで便利だしいいんだけど、やっぱりずっと続いてきたその土地らしさみたいなものはあり続けてほしいなと。そしてその土地ならではの暮らしを楽しめたらいいなと。

まずは撮ることよりもお店の人と話すこと。

まずは撮ることよりもお店の人と話すこと。

地元の人たちとの出会い、会話も楽しい。

地元の人たちとの出会い、会話も楽しい。

今回の岡崎カメラがっこうプロジェクトでは、岡崎市中心地周辺をカメラを持って歩きました。呉服屋さん、太鼓屋さん、藍染屋さん、ビニール屋さん、豆腐屋さんにうどん屋さん。歩いてまわれる狭いエリアに、昔から続くいろんなお店がこんなにもたくさんあるんだとびっくりしました。

岡崎の細い細い路地裏にある〈三浦太鼓店〉さん。5代目のお父さんのどんぐり帽子がすてきでした。

岡崎の細い細い路地裏にある〈三浦太鼓店〉さん。5代目のお父さんのどんぐり帽子がすてきでした。

創業90年の〈愛美屋染物店〉さんへ。染めた法被や、道具などいろんなものを見せてくれました。

創業90年の〈愛美屋染物店〉さんへ。染めた法被や、道具などいろんなものを見せてくれました。

講座の会場として使わせていただいたお惣菜屋・カフェの〈wagamama house(ワガママハウス)〉さんもこの地区にあります。もともとは家具屋さんだった広い空間がとても心地よく、いろんな人が集まって、時間を過ごすことができるこういう拠点があるのはとてもいいなと思いました。

〈wagamama house〉のおふたり。おいしいお弁当をつくってくれました。

〈wagamama house〉のおふたり。おいしいお弁当をつくってくれました。

「wagamama弁当」。地元で育てられた食材を丁寧に料理してくれてるのをひしひしと感じます。

「wagamama弁当」。地元で育てられた食材を丁寧に料理してくれてるのをひしひしと感じます。

参加者のみなさんとともに、私もそれこそ20年以上ぶりに岡崎のまちを歩きました。まちを歩く、出会った人と話す、ちょっと写真を撮らせてもらう。こんな人たちがこんなふうに暮らしているまちなんだなというのを、2回にわたるまち歩き撮影で、まだほんの少しだけですが知ることができました。まちを歩いて撮影した写真はinstagramに#岡崎カメラがっこうのタグをつけて投稿しています。

まち歩きから戻ったら、今日の1枚を選びます。

まち歩きから戻ったら、今日の1枚を選びます。

カメラからスマホに転送して、その場でinstagramに投稿。

カメラからスマホに転送して、その場でinstagramに投稿。

プロカメラマンではなくて、そのまちで暮らすひとりとして、まち、まちで暮らす人、まちで起こっていることを楽しみながら、発信していく。今回この岡崎カメラがっこうの先生を一緒にしている写真家のMOTOKOさんは〈ローカルフォト〉として、全国各地でそういった活動をされています。その土地ごとに魅力はさまざまで、それをその土地に暮らす人と一緒に見つけて、発信する仕組みをつくっていきます。

岡崎カメラがっこうのみなさんと一緒に。これからが楽しみです。(撮影:MOTOKO)

岡崎カメラがっこうのみなさんと一緒に。これからが楽しみです。(撮影:MOTOKO)

岡崎も小豆島もそれからほかの地域からも、それぞれの土地での楽しそうな暮らし、はっとするような風景、おいしそうな食べものが発信されることがこれから増えていきそうです。

information

HOMEMAKERS 

住所:香川県小豆郡土庄町肥土山甲466-1

営業時間:金曜、土曜のみ 11:00〜17:00(L.O. 16:00)*冬季休業

http://homemakers.jp/

writer profile

Hikari Mimura

三村ひかり

みむら・ひかり●愛知県生まれ。2012年瀬戸内海の小豆島へ家族で移住。島の中でもコアな場所、地元の結束力が強く、昔ながらの伝統が残り続けている「肥土山(ひとやま)」という里山の集落で暮らす。移住後に夫と共同で「HOMEMAKERS」を立ちあげ、畑で野菜や果樹を育てながら、築120年の農村民家(自宅)を改装したカフェを週2日営業中。http://homemakers.jp/

credit

写真提供:岡崎まち育てセンターりた

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