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糸島に移住して出した結論 「田舎×シェアハウスは相性がいい!」

  • 2018年7月11日
  • コロカル

福岡県糸島市の小さな集落に「食べもの・お金・エネルギー」をつくる〈いとしまシェアハウス〉を立ち上げて5年。

移住したばかりの頃は“シェアハウス”という概念はまだメジャーではなく、なぜ田舎でシェアハウス? と聞かれることも珍しくありませんでした。

暮らしてみてわかったことですが、実は、田舎とシェアハウスはとっても相性がいい! 今回は、私がハマった田舎シェアハウスの魅力をご紹介します。

いとしまシェアハウスは、敷地275坪、納屋、駐車場、鶏小屋、牛舎があり、母屋は85坪ほどの2階建て一軒家。今はこの家に4人で住んでいます。

土間と2部屋をぶち抜いてつくったオープンスペースに、キッチン、トイレ、お風呂、個室が5部屋(納屋の部屋を含めると6部屋)、屋根裏にはゲストルームも。縁側から見える庭の池には、ご近所さんが放流(?)した鯉や山魚が元気に泳いでいます。

夏は風が通って気持ちがいい、縁側。

夏は風が通って気持ちがいい、縁側。

我が家のシェアスタイルは、以下のような感じ。

・住人それぞれに部屋がある

・リビングやキッチン・お風呂などの水回り部分を共用

・夕食は毎晩一緒に食べる

・掃除は当番制

なんとなく、暮らしが想像できましたか? 

ではさっそく、私がここに住んで感じたシェアハウスのメリットについて、お話ししていきます!

シェアハウスのメリット

(1)モノが少なくてすむ

料理人が住んでいるので、本格的な調理道具もシェア!

料理人が住んでいるので、本格的な調理道具もシェア!

家具も冷蔵庫も掃除機も洗濯機も、必要なものはシェアすればいいので、“自分だけのもの”を持たなくてもいいのです。だからとても身軽!

カナダ留学を機に実家を出てから、ずっとシェアハウス暮らしを続けている私。横浜、千葉、福岡ときて、シェアハウスは10軒目になるでしょうか。私がここへ引っ越してきたとき、持っていた家具はコップふたつだけでした。(今はあの頃と比べてずいぶんたくさんのものに囲まれていますが……)

シェアハウスに住めば、引っ越しのたびに持っていたものを捨てたり、新しいものを買ったりしなくていいのです。なんなら、その「引っ越したときに余ったもの」たちが我が家に集まってきて大活躍してくれています。ありがたい!

(2)一品つくるだけで、豪華なごはんが食べられる

我が家では、毎晩一緒にごはんを食べるのが決まりごと。そこではひとり一品料理をつくることになっていて、ほかの人がつくってくれた料理を毎日楽しむことができます。食いしん坊にはうれしいメリット!

「今日は疲れていて、どうしても料理をつくる気になれない……」という日も、シェアメイトのつくってくれたあたたかい料理で元気になれたり。やさしさが五臓六腑に染み渡ります。ありがとう。

さらにいうと、この夕食の時間が住人たちの大切なコミュニケーションの場にもなっています。

それぞれ自分の仕事を抱えるメンバーたちがスケジュールを合わせてごはんを食べるのは、簡単ではありません。けれど、こういった時間がなくなると、日々のすれ違いが少しずつ積み重なり、家での大きなトラブルにつながったりしがちです。

一緒に食事をすることは、日々の問題を小さなうちに摘みとるための大事なコミュニケーション。集落の飲み会や地域行事も、地域の交流を図るというところでは似たような目的なのかなと感じたりします。

(3) 畑作業やご近所づき合いが一緒にできる

畑や田んぼ、鶏の世話や薪割り、納屋の片づけ……田舎暮らしは、毎日やることがたくさんあります。これをひとりでやろうと思うと、なかなかしんどい。

この暮らしを始めたばかりの頃は、イノシシに畑や田んぼを荒らされたり、強風で干していた稲が倒されたり、思い通りにいかないことがほとんどでした。それでもここまでやってこれたのは、そのたびに一緒に悲しんだり笑い飛ばしたりできる仲間がいてくれたからです。

ご近所づき合いも同じ。地域の人とのやりとりや集落の行事も多くあるため、自分や夫婦ふたりだけでそういった場にすべて出席するのは大変です。

でもシェアハウスなら、全員出席は難しくとも、誰かひとりは参加することができます。そうすると地域の人たちも「シェアハウスさんはいつも行事に出てくれてありがとうね」と喜んでくれますし、出張の多い私もとっても助かっています。

都会から地域へ移住した人に話を聞くと、まちの暮らしにはなかった地元の人との濃厚すぎるコミュニケーションに驚き、そのギャップで苦しくなってしまうこともよくあるそうです。シェアハウスくらいの人数で住むと、コミュニケーション濃度もちょうどいいくらいに分け合えて、田舎初心者の人には向いているかもしれません。

(4)地域にすぐ溶けこめる

誰も知らない土地にひとりっきりで飛び込むのは、とても勇気のいることだと思います。ここで暮らしていけるのか、不安もありますよね。

だけど、私たちのシェアハウスなら大丈夫。住んだその日から仲間ができますし、何年もかけて築き上げた地域との信頼関係だってあります。

シャイな人が多い地域の人たちと0から関係性を積み上げるには時間がかかります。それをショートカットできるのも、この場所の強みだと思います。

初めての暮らしで抱える不安を相談できたり、車の手配、仕事の探し方、畑や田んぼのやり方などこの地域で暮らしていくためのノウハウを先輩住人から教えてもらえる、そんな関係性が田舎シェアハウスのいいところなのではないでしょうか。

(5) 何かあったときに心強い

風邪をひいたとき。仕事でやらかしてしまって凹んでいるとき。今日は飲みたいぜ! という気分のとき。

看病してくれたり、一緒に夜まで話し込んだり、お酒を酌み交わせる仲間がすぐそばにいてくれる。それが何よりの“いいところ”ではないでしょうか。

私も何度、シェアメイトに助けられたかわかりません。(夫婦げんかも、第三者がいてくれることですぐに仲直りできます!)

シェアハウスのデメリット

とはいえ、シェアハウスでの暮らしはいいことだけではありません。見方を変えれば、メリットがそのままデメリットにつながることも。

例えば

・人と物を共有する → 大切なものが壊れたり、自分だけのこだわりが持ちにくい。

・みんなでごはんを食べる → 予定を合わせるのが大変。

・家族のような仲間ができる → シェアメイト同士の距離が近い分、暮らしのさまざまな場面でぶつかり合うことがある。

などなど。

物理的な制約としては、ふすま1枚で部屋が区切られる古民家だと、音が漏れたりとプライベートがあまりない、という点もあげられます。

同じ家で暮らしていても、まったく違う環境で育ってきたメンバーですから、それぞれが持つ常識や考え方は違って当たり前。「来客が多くて夜眠れない」「掃除ができていない」何か問題が起きると、そのたびにみんなで話し合い、乗り越えてきました。本音をいってしまうと、こうやってひとつひとつコミュニケーションをとることに疲れたり、悩んだり、大変だなと思うことも少なくありません。

だけど、それを全部ひっくるめても有り余るくらいのハッピーな出来事や楽しさが、この暮らしにはある! と私は思っています。

シェアハウスといっても、いろいろなかたちがあります。

家族みたいにとことん暮らしをシェアする家、友だちのように毎日を一緒に楽しむ家、心地よい距離感を保ちながら共に暮らす家。

最終的には、自分がどんな場所にどんなふうに暮らしたいか、なのかな? と思います。それがわかっていれば、きっと自分にぴったりの場所と出合えるはず。

皆さんのしたい“暮らし”は、どんなかたちですか?

* * * * *

\いとしまシェアハウスで短期住人募集中!/

我が家の暮らしを気軽に体験できる短期住人を募集しています。

・田んぼや畑体験

・野草摘み

・鶏や蜜蜂のお世話

・海、川遊び

などが体験できます。 これからは山も川も美しい季節、糸島でお待ちしています!

詳しくはこちら

今日のシェアハウスごはん

元シェアメイトが育てたズッキーニで夏の冷製ズッキーニカレー! 顔が見える食材でつくった料理は、格別においしい。

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いとしまシェアハウス

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CHIHARU HATAKEYAMA

畠山千春

はたけやま・ちはる●新米猟師兼ライター。3.11をきっかけに「自分の暮らしを自分でつくる」活動をスタート。2011年より鳥を絞めて食べるワークショップを開催。2013年狩猟免許取得、狩猟・皮なめしを行う。現在は福岡県にて食べもの、エネルギー、仕事を自分たちでつくる〈いとしまシェアハウス〉を運営。2014年『わたし、解体はじめました―狩猟女子の暮らしづくり』(木楽舎)。第9回ロハスデザイン大賞2014ヒト部門大賞受賞。ブログ:ちはるの森

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