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富山〈あ!!ホルモン〉 地元客熱愛の富山風モツ鍋と麦焼酎の水割り

  • 2018年5月1日
  • コロカル

地元の人にこよなく愛される酒場はまちの宝もの。ローカル色豊かなおいしいおつまみや、ご主人とお客さんの雰囲気、店の佇まいなど、思い出すと心がほんのり温かくなるような店を“酒場LOVE”な案内人の方々に教えてもらいました。旅先のソトノミガイドとしてもご活用ください。

旅の醍醐味はローカル酒場! 全国おすすめ酒場探訪記  富山・富山編 ローカルに徹することが人気の秘密?

北陸新幹線で東京から最短で2時間あまり。富山県富山市は立山連峰を望むすばらしい景観とともに、LRT(次世代型路面電車)でまちに賑わいを取り戻す、コンパクトシティへの取り組みでも知られています。昨年10月には歩行者天国に路面電車だけを走らせる、トランジットモールの社会実験も実施。2日間で約3万人を集めて大盛況となった、この〈大手モールフェス〉のディレクターが、今回の案内人・蛯谷耕太郎さんです。

富山駅北側に隣接する富岩運河冠水公園には、昨年富山県美術館も誕生。伸びやかな水辺の空間は、埋め立てて道路にするはずだった運河を再生した市民の憩いの場。ソーラー船や電気ボートを使った運河クルーズは旅行者にも人気で、路面電車とともに環境配慮都市を目指す富山市のシンボルになっています。

富山駅北側に隣接する富岩運河冠水公園には、昨年富山県美術館も誕生。伸びやかな水辺の空間は、埋め立てて道路にするはずだった運河を再生した市民の憩いの場。ソーラー船や電気ボートを使った運河クルーズは旅行者にも人気で、路面電車とともに環境配慮都市を目指す富山市のシンボルになっています。

蛯谷さんは富山県美術館の仕事を契機に、昨年東京から戻ってきたUターン組。プランナーとして、古いビルをリノベーションしたカフェの開業準備や、イベント・映像制作など地域のさまざまなことに取り組んでいます。

その合間に通っているのが、富山駅そばの〈あ!!ホルモン〉。駅前の居酒屋密集エリアから少し離れた裏通りにある築70年の民家を改装して4年前にオープン。地元客でいつも賑わう肉とホルモンの店が、蛯谷さんおすすめのきょうのローカル酒場です。

富山駅そばの〈あ!!ホルモン〉。築70年の民家を改装して4年前にオープン

仕事帰りに仲間と行くならこんな店

今回の案内人・蛯谷さん(右)と、シアターカフェ〈ほとり座〉の創設者でDJでもある田辺和寛(かずひろ)さん(左)。ふたりは〈大手モールフェス〉の仕事を共にし、意気投合。富山の食やエンターテイメントのシーンやプロダクトを一緒につくっていこうと、新たな会社を今年はじめに立ち上げたパートナー。〈ほとり座〉やふたりで共同経営する準備中のカフェの経営などを通して、富山の中心市街地での遊び場を増やしていくことに取りかかっています。

今回の案内人・蛯谷さん(右)と、シアターカフェ〈ほとり座〉の創設者でDJでもある田辺和寛(かずひろ)さん(左)。ふたりは〈大手モールフェス〉の仕事を共にし、意気投合。富山の食やエンターテイメントのシーンやプロダクトを一緒につくっていこうと、新たな会社を今年はじめに立ち上げたパートナー。〈ほとり座〉や準備中のカフェの経営を通して、富山の中心市街地での遊び場を増やしていくことに取りかかっています。

店内に入ってみると、1階はゆったりとしたカウンター席で2階は民家の佇まいを残した和モダンなテーブル席。それぞれ雰囲気が違えば入り口も違う、昔の間取りを生かしたおもしろいつくりになっています。

蛯谷さんのお気に入りは、ご主人の平野一生(いっせい)さんと話せるカウンター席。ローカルを楽しもうという姿勢が共通しているので、一生さんとの会話はいつも盛り上がるそうです。

「特に仕事で疲れたときはここに寄りたくなりますね。モツ鍋や肉でパワーチャージしながら、一生さんと話してさらに元気をもらう感じ。彼は、県内でがんばる若手畜産家を応援するために、持ち帰り用の和牛弁当を企画したかと思えば、富山は豚もおいしいよとアピールするために、立山ポークの肩ロース400グラムの超分厚いトンカツを考案したり。話を聞いているだけでも、楽しくなります」(蛯谷さん)

「料理がおいしいか、会いに行きたくなる店主か。僕が行く店はこの2択だけれど、ここはどちらもクリア。彼とは同級生で古い付き合いなんだけど、昔から本当にナイスガイ。それにこの店の魅力はやはりモツ鍋。あれは必ずオーダーしないと。思い出すと無性に食べたくなる味ですよ」(田辺さん)

カウンターには富山湾の春の味覚が並べられ、さっそくふたりは麦焼酎「知心剣(しらしんけん)」の水割りで乾杯します。

いよいよモツ鍋の登場です。これは〈あ!!ホルモン〉の看板メニューで、この味を求めて店に訪れる地元客が多いそうです。牛モツ&醤油ベースの博多風モツ鍋とは異なり、富山のモツ鍋は豚モツを味噌ダレに漬け込んだものを使い、具材は、もやし、キャベツ、ニラ、豆腐がお約束。蛯谷さんたちは自家製コチュジャンが乗るピリ辛タイプを選び、火をつけると香ばしい匂いが漂い始めます。

鍋奉行を自ら買って出た田辺さんは慎重派。気がはやる蛯谷さんを何度も制しながら、野菜がクタクタになるのを待ちます。この状態になったらできあがり。

完成したモツ鍋を食べて、やっぱりうまい! と、ふたりは麦焼酎の水割りをお代わりしながらどんどん食べ進みます。いつものようにスープを残して雑炊セットを頼むはずが、きょうは全部食べつくしてしまいました。

「これは富山の人ならきっと誰もが好きな味。くどくない味噌風味でコクがあってまろやか。富山では意外とモツを食べられるお店も多いですがなかでも特においしいと思います。手間ひまかけてとにかくモツを洗うことで、臭みをなくしているそうです。一生さんの実家は有名なモツ鍋屋だったので、お母さんのレシピをそのまま受け継いだんですよね」(蛯谷さん)

「実家のモツ鍋も昔食べたことがあるけれど、この店のモツ鍋のほうが好きだな。きっとイッセイがいろいろと手を加えていると思うよ」(田辺さん)

「カズくん、よくわかったね」と厨房から出てきた一生さん。基本的なレシピは変えていませんが、豚モツを漬ける味噌ダレの配合を少々工夫したそうです。

実は一生さんには大きな夢があります。それは、モツ鍋を富山のローカルフードにすること。富山独特のモツ煮込みうどんをはじめ、もともと富山の人はモツ全般をよく食べるそうです。「ウチのモツを食べて“富山は魚もいいけど、モツもいいね”と、県外の人にも思ってもらえれば最高です」

富山のモツと肉でローカルの人に喜んでもらいたい。その思いで〈あ!!ホルモン〉を始めた一生さんは、いまふたりと一緒に、富山県産の肉を使った商品の開発を進めています。そのうち北陸新幹線の富山駅ホーム売店で、3人が開発したローカル弁当が見られるかもしれません。商品パッケージには“ありがとう”の文字が入る予定。それは“富山に来てくれてありがとう”という、一生さんからのメッセージです。

●きょうのローカル酒場の酒本格麦焼酎「知心剣(しらしんけん)」 原材料とつくりにとことんこだわって 麦本来の香り高く飲みやすい水割りが楽しめます

「しらしんけん」とは大分方言で「一生懸命」のこと。国産二条大麦100%使用で黒麹を用いた全量麦麹仕込み。麦本来の香ばしく甘い味わいが楽しめる贅沢な本格麦焼酎です。特に1対1の水割りでいただくとその香りの高さと飲みやすさに驚くはず。〈あ!!ホルモン〉でも常連客は「知心剣」をボトルキープして、富山風モツ鍋と抜群の相性を楽しんでいますよ。

information

あ!!ホルモン

住所:富山県富山市桜町1−2−23

TEL:076-432-0777

営業時間:17:00〜0:00(23:00L0)

定休日:日曜

アクセス:JR富山駅から徒歩約5分

writer profile

Yayoi Okazaki

岡崎弥生

おかざき・やよい●兵庫県、大阪府、神奈川県、福岡県、東京都(ちょっとだけ愛知県)と移り住み、現在は神奈川県藤沢市在住のローカルライター。最近めっきりイエノミ派となった夫のために、おつまみ作りに励む主婦でもある。

credit

撮影:ただ(ゆかい)

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