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超軽量焚き火台「ピコグリル」の使用レポート【398・760サイズ別調査】

  • 2019年7月22日
  • CAMP HACK

焚き火台ってかさばりますよね?重いですよね?……そんな常識を覆す、軽量かつコンパクト収納できる焚き火台が人気を集めていますが、軽量コンパクトな焚き火台の王道といえばピコグリル!シリーズから2サイズをピックアップし、実際に使ってみました。

記事中画像撮影:筆者

ピコグリルって?

軽量でコンパクト収納できる焚き火台が増えてきましたが、その代表格といえばピコグリルが挙げられます。スイス発のピコグリルは、高品質な素材を採用することで驚きの軽さを実現。また秀逸な設計により、薄く折りたたんで収納することができます。
それでいて焚き火台としての使い勝手は犠牲になっていないのがスゴイところ。薪の組みやすさも燃焼効率の良さも上々で、軽量焚き火台の金字塔として、長らく高い人気を博しています。

さて今回取り上げるのは、写真左から「ピコグリル398」と「ピコグリル760」。シリーズには、「ピコグリル239」という小型ネイチャーストーブがあるんですが、いわゆる焚き火台としての使用を想定し、この2アイテムをピックアップしました。

まずは持ち運ぶときのコンパクトさから見ていきましょう。


軽量&コンパクト収納!

ピコグリル398は、ほぼA4サイズに

ピコグリル398を折りたたんだ状態がこちら。専用の収納袋に入れると約33.5×23.5cm、厚さは約1cm。A4をちょっとだけはみ出すサイズですね。
収納袋に入れました。本体の重量は約448gと、片手で持ち上げることに何の苦労もありません。通勤時にファイルを入れる感覚でビジネスバッグに忍ばせて運ぶことすら可能です。考えにくい状況ですが(笑)。
ダッシュボードのグローブボックスに入れておくことも可能。荷室でスペースをとらないどころか、荷室すら必要ありませんね。

ピコグリル760は、ほぼA3サイズに

次にピコグリル760を折りたたみました。ピコグリル760はピコグリル398の約2倍のサイズで、付属の収納ケースに入れると約45×30cm。A3を少々はみ出すサイズとなります。
収納時の厚さは1.5cmほど。本体重量は約760gですから、ピコグリル398と同様、片手でラクラクと持ち運び可能。赤い部分は取っ手です。
クルマのシートのポケットにすっぽりと収まりました。ピコグリル398と同様、荷室を必要としないレベルのコンパクト性!

とにかく軽量でコンパクト収納ができる……それがピコグリルです。では組み立て時のディテールを見ていきましょう。

398をじっくり見てみよう

ピコグリル398を組み立てました。組み立て方法は折り畳まれたフレームを広げ、火床をはめ込むだけ。完成状態の画像を見たことがあれば、直感的に組み立てられるでしょう。
火床には溶接部もありません。よくぞ設計したと唸るような、完成度の高いシンプル構造。
真上から見ると折りたたまれたものを開くだけという設営方法なだけあり、シンプルですね。火床の広さは約38.5×26cm、全体の高さは約24.5cmです。たくさんの穴により空気が取り入れられ、燃焼性はバッチリ。

横から見てV字となる火床の形状も、燃えの良さに貢献しているようです。

火床はフレームに絶妙フィット

火床をはめ込むと、切れ込みがフレームを捕まえる仕組み。火床が薄いこともあって外れてしまわないか不安になりますが、想像以上にしっかりとホールドされます。
切れ込みが引っかかるだけでなく、横断するフレームが火床を支えています。これなら多少重い薪を積み上げても、問題なさそうですね。

あると便利なオプション品

別売りになりますが、スピット(串)があると煮炊きに便利です。1本650円。
このように、フレームに橋渡しすることで煮炊きをする際の架台に。厚切りベーコンやソーセージなどを刺して焼くのもいいですね。
8インチのダッチオーブンも余裕で支えることができました。スピットの強度は充分と言えるでしょう(※)。もちろん本体のフレーム強度にも不安はありません。

※筆者個人の感想です。ダッチオーブンの使用は自己責任でお願いします

398を実際に使ってみた

実際に焚き火をやってみました。ソロキャンプにちょうどいいサイズのピコグリル398ですが、窮屈な感じはまったくありません。薪のサイズを限定する構造ではないので、太くて長い薪でも遠慮なく放り込むことができます。

あと薪の組みやすさが素晴らしいですね。炎のコントロールがしやすいと感じました。


念のためご注意を

コンパクトながら、太くて長い薪でも燃やせるピコグリル398ですが、火床が外れてしまうパターンがあります。普通に使う分には起こりにくい事態なんですが、念のため触れておきます。
火床の端っこに過剰なほどの負荷をかけると……
火床の切れ込みがフレームから外れてしまいます。これでもなお、構造上は火床が落ちることはありません。しかし……
切れ込みが外れた状態のまま、中央に荷重を集中させるとこの通り。火床は完全にずれてしまいました。まあ、こんな薪の積み方をするキャンパーはいないと思いますが、豆知識として「外れるパターン」をご紹介しました。

また、上記のような異常な積み方をしなくても、あまりに大量の薪を乗せて焚き火を続けるのはNG。火床が変形し、切れ込みがフックしなくなる場合があります。無理は禁物です。

調理はしやすい?

スキレットを使って簡単な調理をしてみました。スピットを用意しておけば、何ら不自由なく焚き火調理を行えます。安定性に不満はなく、架台がしっかりと平面である感覚がありました。

横からトングを差し込んで薪を動かすことができ、火力調整も簡単です。
スピットがずれて落ちないよう、スピットの溶接部分は下に向け、フレームの内側に入れておくと安心。手前にずれ過ぎてスピット先端側が落ちるリスクはほぼなくなり、奥にずれているかどうかは目の前で確認できますから。

ソロ用の焚き火台として最強かも

厚さ1cmのA4サイズで持ち運ぶことができ、特に制限なく焚き火が可能なピコグリル398。スピットがあれば煮炊きも快適です。不満はといえば……うーん、思いつきません。

「大きくて重い焚き火台の方が好み」という場合でない限り、ソロキャンプ用の焚き火台として最強ではないでしょうか。

760をじっくり見てみよう

次に2倍サイズのピコグリル760を見ていきましょう。398と同様、折りたたまれたフレームと火床を広げ、合体させれば組み立て完了。見るからに安定感があります。
火床に溶接部などはなく、構造的には398と同じ。違いは曲線が緩やかなぐらいでしょうか。
組み立てサイズは約54×38cm、高さは約26cm。一般的なファミリーキャンプ向けの焚き火台よりも、長辺が長いですね。余裕たっぷりの火床スペースです。

火床をがっちりとホールド

ピコグリル398は火床の切れ込みをはめ込みましたが、760は穴にフレームを通すスタイル。よりしっかりと火床が固定されます。
フレームにはV字型の加工が施されていて、火床にジャストフィット。大量の薪でも重量に耐えられるよう、力強く支えてくれます。
脚にもこの通り補強パーツが。広大な火床に乗る薪の重さを支えるため、フレームの強度は充分に考慮されているようです。

オプション品は2アイテム

あると便利な別売りオプションを紹介していきましょう。まずは「変形五徳」2,800円。スライド式のジョイントにより、フレームに取り付けることができます。
フレームに設置するとX型の架台が出現。交差部分には干渉回避の加工が施されています。さすが専用品、小技が光りますね。
ダッチオーブンでも無理なく使用できます。しかし変形五徳が、なにゆえ「変形」を名乗るかというと……
平行に設置することも可能なんです。ジョイントがスライドするのには意味がありました。
2つめのオプション品は「ビッグスピット」。1本1,000円。
変形五徳とのコラボにより、クッカー類を自由自在に配置できる架台ができあがりました。ちなみに398用のスピットは長さが足りず、760では同じように使用することができません。

またスピットにダッチオーブンを乗せるという使用方法は、「398」と同じく自己責任でお願いします。

760も実際に使ってみた

大きな炎も簡単に


使い勝手の良さはピコグリル398以上です。やはり火床の面積が大きいと、薪を組みやすいですよね。加えてフレームが強靭なので、安心してドカドカと薪を積み上げることができました。
大きな炎を立ち昇らせることができるので、ファミリーキャンプやグループキャンプで大活躍することでしょう。


調理もばっちり


火床の広さは調理のしやすさにも直結しました。炎を集めたり逃がしたり、火力調整のしやすさは焚き火台のなかでもトップクラスかと。

変形五徳&ビッグスピットをフル活用すると広々とした架台が得られるので、ご飯を炊きながらスープをつくり、さらにおかずを焼く……なんてこともラクラクです。

広い火床で快適な焚き火が

最大の特長として挙げたいのは、火床の広さ。約54×38cmというサイズは他メーカーの売れ筋の焚き火台よりもだいぶ大きく感じられます。薪を組みやすいので大きな炎をつくれるし、焚き火調理をするときは薪を移動させることができて、本当に快適でした。

ファミリーキャンプやグループキャンプはもちろん、収納時のA3サイズが苦にならないのなら、ソロ用としてもアリです。なんせ約760gと軽いので。

不満が見つからない……


以上、ピコグリル398とピコグリル760をレポートしました。軽さとコンパクト収納ばかりに目を奪われがちですが、独特の形状と空気穴による燃焼効率の良さも見逃せません。それに398も760も薪が組みやすく、焚き火という行為が楽しくなるような焚き火台です。
最後に何かしら気になった点も報告したいところですが、不満に感じた部分はありません。398の方は以前から使っているんですが、それでも不満が見つからないんです。「ピコグリル 不満」で検索しても、ちっともヒットしないですし……。

もちろん、軽量焚き火台を使う際に意識しておくべき、「灰の落ち具合」や「地面へのダメージ」の2点については対策する必要があります。焚き火用耐熱シートを敷いたり、生きた植物の上ではなるべく焚き火をしないよう注意することで、サステナブルな自然環境への配慮となります。

また、転売品やコピー品を掴まされないよう気をつけてほしいですね。

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秋葉 実の記事はこちら

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