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キャンプの恵み

Vol.93 本とキャンプ

  • 2015年10月29日

 本屋や図書館で一冊の本に目が留まることがあります。多くの場合は美しい装丁が施された本なのですが、デザインに変化のない新書コーナーでも同じことが起こるので、不思議です。本に呼び止められたような気分になって、ていねいに目次を読み、読もうかどうかじっくり吟味します。こんなときには、本には不思議な磁力があるにちがいないとおもうのです。
 先日、本のそのような不思議な力を感じてもらおうと、日本キャンプ協会、YMCA、YWCA、ボーイスカウト、ガールスカウトという5つの団体が協力して「森のとしょかんであそぼう!」というイベントを行いました。
 本の中には、たとえば自然について深く知ったり、楽しく遊んだり、人がしあわせに暮らすためのヒントがたくさんあります。本を読むことはとても個人的な営みのようにおもうけれども、自分の身の回りの自然や人と豊かなつながりをもつきっかけにもなります。そんなすてきな本との出会いをつくることが、このイベントの目的です。
キャンプ会議
キャンプ会議
 会場には、自然への興味をふくらませてくれる本をテーマ別に集めた「図書館」を設けました。本の中には美しい自然や、世界の文化や風習、空想の世界などが広がっていて、冒険心をくすぐってくれます。
 それから、野菜スタンプでオリジナルのバッグをつくったり、火をたいて焼きマシュマロを食べたりする、遊びの体験コーナーを設けました。絵本の中には、「わぁ、やってみたいなぁ」とおもう場面がたびたび出てきます。たとえば、『ぐりとぐら』の“かすてら”は、誰もが食べてみたいとおもったでしょう?そんな体験をしてみようというわけです。
 本を読むことは部屋の中でもできるし、一人でもできます。ほかの人たちと自然の中で過ごすキャンプとは対極にある活動のようにもおもえます。けれど、本をきっかけに新しい知識を得たり、遊びを知ったりすることで、本の不思議な磁力が働きだして、子どもたちを自然の中に連れだしてくれるとおもうのです。



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